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よみもの

自転車屋さんをはじめるとしたら(スタッフ編)

もうちょっと続きます。「自転車屋さんをはじめるとしたら」シリーズ、今日はスタッフについて考えてみます。仮にあなたがお店を開く場合、店員さんは雇いますか? それとも一人で経営しますか?

これはなかなか悩ましい問題ですよね。

一人のほうが、気楽。
複数人のスタッフがいれば、それはそれで楽しい。
一人のほうが、経営的にはラク。
複数人のスタッフがいると、給与補償という負担と責任が発生する。
一人だとたくさんの仕事をこなせない。
複数人のスタッフがいると、多くの仕事を分担してこなせる。

どちらも一長一短です。実際には、お店の規模や売り上げと相談になるんでしょうね。

私だったら、まず一人ではじめます。人手が足りなくなれば、アルバイトは雇うかもしれない。
お店のサイズや商品の量も、一人でマネージできるサイズにします。当然、通販なんかはやらない。
最初は全部一人でやります。

複数のスタッフがいることの最大のメリットは、一人でできない量の仕事を分担できることにあるわけではないと思います。

人には向き不向き、得意なこととそうでないことがあって、やっぱり向いていること・得意なことをやったほうがいいし、長所を伸ばしていくべきだと個人的には思います。

短所は、致命的にならない程度に改善できれば良い。

何かに向いている・向いていないというのはほぼ生まれつきなところがあって、向いてない何かをできるようになるよう努力するより、向いていることをさらに上手にできるようになるために時間と努力を投資したほうが良いと思います。

仕事というのは、それがどんな仕事であっても、「したいこと」と「できること」がオーバーラップする領域でやらないと、長続きしません。

さて、自転車店の中の人に要求されるスキルはかなり多岐に及んでいます。

メカニックとしてのスキル。
バランスシートを見るスキル(経理のスキル)。
良い商品を見抜く「目利き」としてのスキル。
情報収集能力。
接客のスキル。
要求ヒヤリング・要求分析のスキル。
コーディネートのスキル。
優先順位をつけるスキル。
エクセルで簡単な関数を使える程度のスキル。
ビジネス上の基本的なスキル(ビジネスマナー的なこと)。
交渉のスキル。

ざっと考えただけでもこれくらいのスキルは必要ですよね。

で、一人の人間がこれらの全てのスキルにおいて秀でているということは、ほとんどないわけです。よくマンガなんかに出てくる、人当たりは悪いけど超ウデのいいメカニックとか、メカ音痴だけど計算が得意とか、他の仕事はまったくできないけど顧客を楽しませる話術を持っているへんな奴とか、あなたの同僚や上司、部下にも一人くらいは、いませんか。

ギア比の計算をエクセルでババッとできて、ファッションコーディネートのセンスも良くてメカニックとしても超一流、外国語を駆使して海外に新商品の仕入れに行く・・・なんていうのは相当スーパーなことですよ(いい店には、実はこれくらいスーパーな人は結構いたりする)。普通、そういう人材はいないし、なろうとしても簡単にはなれない。

だから、仕事の量が多いからそれを分担しあおう、という発想ではなく、私の場合、メカニック的な作業に集中したいので、そのあいだに「アオバちゃん」みたいな女の子にセールス活動をしてもらう(自転車の紹介とか、各機能の説明とか)、といったふうな感じで、スタッフを必要とするかもしれない。

単に自分一人だとこなすのが大変だから人を増やす、なんてことはやりたくないですよね。そこには労働の喜びがない。喜びがなくても給料が欲しいだけなら、何も好きな自転車の仕事をするのではなく、サラリーマンのままで良いということになってしまう。

最近は本当にたくさんのスポーツバイク店がありますが、ダメなお店で共通しているのは、店員さんのコミュニケーション能力が非常に低いことと、物事の優先順序をつける能力が低いこと。逆に、良いお店はその点がしっかりしています。

でも、これはどのビジネスでも一緒。いちばん難しいのが良いコミュニケーション。それが全てと言っても良いくらいです。

自分が開くお店について、あの店は接客が悪いとか、段取りがなってない、なんて言われたくはないですね。そして、それはスタッフの数とは関係がないんだと思います。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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