よみもの

路面を読む:山歩きとMTB遊びの共通点

先日、茨城県の筑波山に登ってきました。

TXつくば駅から30分ほどバスに乗り、筑波山神社で下車。「白雲橋コース」(約2.8km)を辿り、女体山の山頂まで登りました。標高877m(約610m)です。

筑波山は勿論ロードバイクでヒルクライムを楽しめる場所で、バス乗車中はたくさんのロードバイカーを目にしました。勿論CBNにも [Cycling Courses] 筑波山一周 というレビューがあります!

今回は自転車ではなく、山歩き、トレッキングが目的で行ったのですが、MTB遊びとトレッキングの共通点を再認識させられました(後で書きます)。

この「白雲橋コース」、入口にこんな看板が。確かにMTBで侵入したら楽しそうなコースだとは思いましたが、後半はMTBで登っていけるような場所ではなく、プロのDHライダーでも下りは初見では絶対に無理だろうというセクションがありました。いずれにしても絶対自転車で入ってはいけません。

登山道は大体こんな感じです。この区間は、難易度としては中程度だったように思います。もっと傾斜がきつく、集中しないと転ぶような区間も相当多かったです。

下の写真のように大きい岩がゴロゴロ転がっている区間も多めです。この箇所はだいぶ歩きやすいほうです。山頂に近づくにつれ、傾斜がきつくなり岩も大きくなります。

女体山頂上から撮影。この日は空気がややガスっぽい感じでしたが、それでも十分に絶景でした。

この「白雲橋コース」、標準的な所要時間は登り110分/下り95分とのことで、私も大体似たようなタイムでした。山慣れしていない私にとってはかなりハードなコースで、何となく東京の高尾山みたいな感じかなと思っていたら大変な目に合いました。翌日・翌々日は太腿とふくらはぎの筋肉痛がひどく、まともに歩けなかったほどです(本当です!)。

登りも大変でしたが、下山も同じくらい大変でした。登り110分/下り95分という標準的な所要時間から推測できると思いますが、自転車と違って帰路は1/3の時間でラクラク、というわけには行きません。筋肉への負荷はむしろ下りのほうが大きいと感じます。

脚の筋肉への負担を軽減するためにはある程度の速度でテンポよく下る必要があることに気付いたのですが、その際は「路面を読む」ことが大事であることに気付いたのでした。下りつつ、次に足を置く場所を瞬時に探してサッサッと進む。これはMTBで荒れたトレイルを下る時の感覚と全く同じです。

次にどこに進むか、複数の選択肢の中から最良の(最も安全、かつ速い)ルートを選んで下るのですが、それは「考える」というよりほとんど「本能的に選択する」という感じです。「観察」と「意思決定」がほぼ同時に発生するような、非日常的な感覚でスリリングなところもあります。別のスポーツに例えると、ものすごいスピードでボルダリングをやっているような感覚です。

ちなみに足を置くことが「イメージできない」場合は、無理に進んでも高い確率で転ぶような気がします。初見の道で自信がない場合は無理をせず一旦止まったほうが良いと思います。

ところでMTBに乗られている方にとって「路面を読む」という行為は当たり前かもしれませんが、ロードバイクをはじめたばかりという方にとってはそうでもないこともあるようです。ロードバイクでも路面状況を読むことはパンクや事故を回避するために必要なことなので、この「路面を読む」という話がどうもピンと来ないという方は、山歩きをしてみてはどうでしょうか。特にこの筑波山「白雲橋コース」はおすすめです。

今回のトレッキング中、「トレイル・ラン」をされている方もよく見かけました。この人達はびっくりするような速度でこのガレ場を通過していくのですが、きっと慣れてくるとそんな芸当ができるようになるのでしょう。しかし普段山歩きをしない方は十分に気をつけたほうが良いと思います。今回もお年寄りの方が転倒して怪我をされている場面に遭遇しました。この「白雲橋コース」は、サイクリストの方であれば恐らくヘルメットの必要性を感じると思います。そのくらい危ない箇所もあるので、チャレンジされる方はご注意ください。

また、ゆっくり登り下りする私を含めた一般登山者からすると、速度域の違う「トレイルランナー」の方々がちょっとした脅威に見えることがありました。MTBもきっとこう見えるのかもしれない、気をつけよう、とも思いました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

マスターをフォローする
CBN Blog

コメント

  1. マスターWebmaster より:

    「この下 崖あり」みたいな看板をいくつか見ました。滑落したら普通に助からない感じの斜面(汗)があって、頼りなさそうなロープがちょっと張ってあるだけなんですよね。そのすぐ隣を、結構軽装な若者や、かなり高齢な方々が登り下りしていて、確かに不思議な気持ちになりました。

    私の目の前でおばあさんが足を滑らせて転倒、杖も折れて、岩に頭をぶつけてしまいました。声をかけましたが、おばあさんの仲間の方数人が付いていたので、しばらく見守った後にその場を離れてしまいましたが、その後無事に下山できたのかずっと気がかりでした。サイクリングロードでヘルメットをかぶっている自分としては、この場でかぶってないのもヘンな話だ、と思うくらい、危険な箇所のある山道でした。

    >>山歩きとは、実に不思議なものです。

    まさにそう思いました!

  2. GlennGould より:

    山歩きとは、実に不思議なものです。
    誰でも気軽に上れると言われる低山であっても、幾つも徘徊すると、一歩間違えたらカンタンに死ぬことが出来るような切れ落ちた細い道、崖、岩場、鎖場などはそれこそ無数に見つかります。

    全く人気のない低山で、
    「ここで落ちたら見つからないよなー」
    という場所に遭遇すると、自分が落ちて行方不明者として扱われるのを想像してしまいます(笑)

    危険度の少ない山で経験を積み、徐々に、技術的にも体力的にも難しい山に移行していけば、山はどんどん楽しくなると思います。また、アプローチに林道を歩いたりするので、MTBが走って楽しそうな林道や、秘密のMTBフィールドも見つかるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました