自転車雑誌の付録はありがたいのかありがたくないのか問題を検証する

サイクルスポーツやバイシクルクラブといった月間自転車誌。いつからか毎号のように「特別付録」がついてくるようになりました。それも小冊子ではなくサコッシュやウェア小物類がついてくるように。

この傾向はなにも自転車雑誌に限ったことではなく、たとえば女性ファッション誌でもトートバックのような大物付録がついてくるのは珍しいことではありません。雑誌業界全体のトレンドなのでしょう。

皆さんはこの「自転車雑誌の付録」のことをどう思っているのか、アンケートしてみました。

こうして数字を見ると、なんとも微妙です。47% vs 53%。ほぼ互角ではありませんか。

もしこれが20%の人しか満足していないとか、逆に80%の人は満足しているという結果だったら、あれはダメだとか、いやいいものだ、と言えるのですが、そう簡単には行かないようですね。

数字だけではわからないので定性的なご意見を拝読。

なるほど、「あんなもん絶対いらないからやめろ!」という強力な反対意見は、ないようです。あと、付録の内容による、という方が多いのかもしれません。たまに「当たり」の時があり、そういうのは嬉しいけど、そうでない時はありがたくない、という感じでしょうか。

ところで、こちらのご意見。

これは、アンケートをはじめる時に、こうしたご意見の方が結構いるのではないかと私も思って、「付録は不要なので本の値段を下げて欲しい」という選択肢をもうけました。

付録のために余分なコストが発生していて、その結果雑誌の値段が上がってるんじゃないかと私も推測していたのでした。

でもよく考えたら、実はこれらの付録、本の価格に転嫁されてはいないのではないか。というより、付録のコストは、雑誌編集部が持っているのではないのではないか。

たとえば、今月のサイスポの付録は「Cinelli x Cycle Sportsオリジナルネックウォーマー」です。

自転車雑誌の付録はありがたいのかありがたくないのか問題を検証する

このネックウォーマー、チネリまたはチネリの日本代理店がコストを負担しているのではないかと想像します。全額かどうかは不明ですが、かなりの部分は負担しているのではないか。

だってこのネックウォーマーを手にした人は全員チネリのロゴを見るわけで、チネリというブランドをあらためて意識するようになるからです。

いや、ちょっと待て。表紙の女性がまたがっているのは…チネリのフレーム!!

つまり、この雑誌付録は広告でもあるわけです。この号は付録と表紙でチネリを推すというコンセプトなのでしょう。

チネリというブランドが嫌いで嫌いで仕方がない、という人はそんなにいないと思いますし、このネックウォーマーも実用的なもの。もらって嫌な気分になる人はいないでしょう。

これがもし消費者金融のアコムとかレイクのロゴがでっかくプリントされたものだったら、みんな怒るかもしれないけど、チネリのロゴはカッコいいしね。

ではこういう雑誌の付録に、広告以外の機能、役割はあるんだろうか。こんな面白いご意見を見かけました。

なるほど! これもむかし聞いたことがあります。付録を付けるのは、立ち読み防止のためなのだ、と。紐でバンドルしてあれば本の中身を確認できないから、表紙を見てちょっと気になるようなら買って帰るしかない、と。

この雑誌の付録というものは、なかなか一筋縄ではいかない感じの、大人の事情に溢れた複雑な存在なのかもしれません。

CYCLE SPORTS (サイクルスポーツ) 2019年1月号
CYCLE SPORTS編集部
八重洲出版 (2018-11-20)

もしこういう雑誌の付録が、

  • 明らかに広告である
  • 質が悪い
  • 特別付録付きのため定価が高くなっている

なんていう時があったら、その雑誌はちょっとヤバくなってきているのかもしれない。サイスポの付録には、サイクリスト専用小銭入れのようななかなかクリエイティブなものも過去にあったので、今後もせっかくなら面白い付録に期待したいところです。

この記事を書いた人