自転車保険義務化にむけて知っておきたい保険のはなし

未開のTwitter民「…サイキン…イタマシイ…コウツウジコ…メニスル…」

軍師「うむ。われわれ自転車乗りもそのときの状況によって加害者にもなるし、被害者にもなるから特に注意せねばな」

猛将「そのためか、最近自転車保険が義務化になっている自治体も多いと聞きます!」

軍師「うむ。各自治体によって対応はわかれるのだが…例えば仙台市は自転車保険が2019年4月1日から義務化になっておる。ただし宮城県のほかの市町村はまだ義務化されていない。そうすると、たとえば隣の名取市の人がちょっと仙台市を横切るルートを走るのならば、自転車保険が必須になるわけじゃ」

未開のTwitter民「…アイエエエ…」

軍師「兵庫県や大阪府や滋賀県は都道府県単位で、仙台市や金沢市は市町村単位で自転車保険義務化を決めているらしいな」

猛将「とりあえずよくわからないので、そこのコンビニで自転車保険を買ってくるであります!」

軍師「いや、実際売っているが、まあ落ち着け。そなた…買わなくとももうすでに自転車保険に入っているかもしれぬぞ」

猛将「!?」

自転車損害賠償保険とは

軍師「そもそも『自転車保険の必須化』とかなり省略された文言で報道されるから今みたいに「いそいで保険にはいらなきゃ!」となるのじゃ。義務化になるのは、加害者になったときに被害者に損害賠償をお支払いするための保険。『自転車損害賠償保険』じゃ」

未開のTwitter民「…ソロソロ…カンジガオオクテ…ツカレテキタゾ…」

軍師「それでは頑張ってひらがな多めでいくぞい。未成年者が乗る自転車が歩行者にぶつかって損害賠償額が9500万円とか5000万円とか聞いたことがないか?加害者とその保護者が支払い能力がない場合、被害者が泣き寝入りにならないように保険が必要になるわけじゃ」

未開のTwitter民「…マダ…カンジガ…オオイ…」

軍師「つまりここでいう加入義務化のほけんとはケガで入院したとき一日5000円支払われるとか、自転車に乗っている人が落車死亡して死亡保険金5000万円支払われるとかのほけんではないということじゃ」

未開のTwitter民「…モウ…ヒトイキ…」

軍師「…そして…そのばいしょうせきにん…のためのほけんは…いろいろなところに…ついている…」

TSマーク(日本交通管理技術協会)

猛将「賠償責任保険がいろいろなところに付いているとは、どういう意味ですか!」

軍師「うむ。自動車保険についていることも多いし、火災保険についていることもある。『自転車保険』とパッケージされて販売している商品には間違いなくついているの。そもそもの掛け金が安いのでパッケージしない理由がないのじゃ」

未開のTwitter民「…ヒラガナダケ…ダト…読ミヅラカッタ…」

軍師「それはさておき、TSマークというのを知っておるか?」

猛将「???」

未開のTwitter民「…???」

軍師「日本交通管理技術協会が発行しておるのじゃが」

軍師「自転車安全整備士が点検整備(もちろん有料)してくれると自転車にペタっと貼ってくれるのじゃが、一年間有効の自転車保険じゃ。賠償責任、自分の傷害保険、入院保障、被害者見舞金がパッケージされている。プロのメンテナンスに自転車保険がついてくるなんて面白いじゃろ?TSマークが貼られている自転車限定なので、複数台所有している場合は全部見てもらうんじゃぞ」

猛将「知らなかった…」

東京海上日動 自動車保険の特約(サイクルパッケージ)

軍師「自家用車はもっているかな?」

猛将「馬のみであります!」

未開のTwitter民「…ゾウ…パオーン…」

軍師「ならば馴染みがないかもしれぬが、自動車保険にはおまけで個人賠償責任保障特約というものがついていたりする。あやまって高価なツボを割ってしまったとか、飼い犬が他人に噛みつきケガをさせたとか、自転車を運転中に踏切内で立ち往生し、電車の運行を妨げたとか賠償責任が発生したときに肩代わりしてもらえる保険じゃな。東京海上日動の場合なら、国内は無制限、国外でも1億円まで支払われる。もちろん自転車に搭乗中、あやまって他人に接触してケガをさせてしまったときでも適用される」

未開のTwitter民「…デモ…ゾウ…ダシ…」

軍師「保険の適用範囲は同居の親族もしくは別居の未婚の子。つまりそなたが独身なら遠く離れた田舎にお住まいの御父上が加入していればOKなのじゃ」

猛将「なんと!」

軍師「ちなみに離婚歴があるとだめじゃがの。東京海上日動の自動車保険を例にすると、示談交渉は東京海上がやってくれるし、使用しても等級が悪くならないノーカウント事故扱いだから御父上の自動車保険が高くなるといった心配もいらない。月々180円なのでいいのではないか。ちょっと約款を読んでみたところレースや競技中はダメとかは書いていなかった。さらに東京海上では+月々180円で自転車傷害補償特約もつけられる。さきほどの個人賠償責任保障特約と自転車傷害補償特約をあわせて『サイクルパッケージ』として提案しておるな」

猛将「どのようなものでありますか?」

軍師「うむ。自転車での転倒や歩行中に他者の自転車との衝突でケガ入院、死亡、後遺障害になったときに支払われる保険じゃな。死亡時300万円、後遺障害時最大300万円(等級による)、入院は5日未満なら1万円。5日以上なら10,30,50,100万円(ケガの程度により)こちらは自転車を競技または曲技のために使用すること(練習を含む)によって生じた損害はあたりまえだがお支払いできません」

未開のTwitter民「…イイデハナイカ…」

軍師「でもみんな生命保険には入っているじゃろ?実質保障のうわのせになるわけじゃ。まあ月々180円程度なら入っていてもいいが、ピンポイントで自転車がらみのときだけの保険だからのう。いまいちそそられぬ。そんなんだったらみんな生命保険に追加で入ろうぞ」

セブンイレブンで入る自転車保険

軍師「セブンイレブンで販売しているが、三井住友海上が引き受けている自転車保険じゃな。保険料はおひとり様年間3990円、ご家族プランで年間7210円。賠償責任最大3億円で示談交渉サービス付き。この後はレース不可じゃが、死亡時290万円、後遺障害最大290万円、入院時一日あたり4000円、手術は4万円(入院時)ないし2万円(外来時)。おまけで生活サポートサービスがついておる」

猛将「生活サポートサービス?」

軍師「健康相談。介護相談。法律相談。税務相談。子育て相談。日常生活の情報提供。むしろこちらが本命かもな」

猛将「セカンドオピニオンの情報提供などいいかもであります!」

未開のTwitter民「…ナンカ…機嫌ガ…悪イデハナイカ…」

軍師「うむ。冒頭で自転車保険の加入義務化というのは、他者を傷つけた時の保険にみなさん入ってください。という意味だとのべたな?」

未開のTwitter民「…ウム…」

軍師「その保障は東京海上でもセブンイレブンの保険でも家族で誰か1人(独身なら別居の親でも)さえ入っていればいいのじゃ(TSマークは貼られている自転車に乗っているときのみ)」

未開のTwitter民「…フム…」

軍師「どうもあまり保険に詳しくない人々が『うちの子供がケガさせたら大変だから』と家族型に加入するのを待ち構えているような気がする」

猛将「でも保険に入ることは悪いことじゃないのでは?入院したときも支払われます!」

軍師「自転車がらみのときだけじゃろ?何回もいうが生命保険でいいのでは?ちなみに損害賠償は何社に加入しても評価額しかもらえないぞ。ただし人の命に値段はつけられないから損害保険と違って生命保険は上限なしじゃ」

au損保の自転車向け保険 Bycle(バイクル)

猛将「docomoやソフトバンクのユーザーでも加入できる保険で、あいおいニッセイ同和損保がバックにいるであります!さきほどのセブンイレブンの保険と雰囲気が似ているであります!」

軍師「わりと好感がもてる」

未開のTwitter民「…エエエ…」

軍師「個人賠償責任補償が本人タイプの場合は本人にしかついていない。本来ならデメリットだが、心おきなく家族タイプを選べる

猛将(屈折してるなー)

軍師「年間保険料3920円で自転車むけロードサービスがついている。ヘルメット着用中死亡時は100万円増額する。示談交渉サービスがついている。われわれみたいな自転車乗りにとっては、補償内容があきらかに魅力的である」

au損保の自転車向け保険 Bycle(バイクル)

出典 au損保

猛将「珍しくほめている!」

軍師「おまけに別保険になるが、自転車用の車両保険までラインナップされておる。少々お高めだがの」

未開のTwitter民「…自転車泥棒死スベシ…慈悲ハ無イ…」

軍師「盗難補償は魅力的じゃの。ちなみにサーキット以外の公道イベント事故でも補償されるみたいじゃぞ」

mont-bellの野あそび保険

未開のTwitter民「…ミンナ大好キ…モンベル…」

軍師「mont-bellでは普通の自転車保険もラインナップされておる。が、ここで紹介したいのは、ピンポイントで1~6泊まで保険をかけておく面白いタイプの保険じゃ。国内ブルベ、グラベル修行、キャンプツーリング連泊などのおともにどうぞ」

猛将「おいくら万円でありますか!」

軍師「それがたったの250円ないし500円!保険料を固定して、保険期間が長くなれば補償内容を薄くしていくタイプじゃな」

未開のTwitter民「…ソレデハ…コノ保険ノセールスポイントヲ…ドウゾ…」

軍師「グラベルで秘境や雪深い奥山へ行くじゃろ?行方不明になったとき山狩り、じゃなかった捜索隊が結成されるが、えらいお金がかかるというじゃないか。救援者費用等補償が付いているのでちょっと助けになると思うのじゃよ」

猛将「あああ、納得」

軍師「ここぞ、というアウトドア旅行前にお守りでどうぞ」

トリアエズ…個人賠償ハ…必須…

猛将「保険ってよくわからないであります!」

軍師「とくに自転車保険はネット販売が主流のため、プロのセールスパーソンに営業されることも少ないだろうしの。ちなみに生保も損保も昔は強引なセールスパーソンがごろごろいたが、最近はコンプライアンスがしっかりしているので、ずいぶんまともになってきたぞ。昔ながらのもたまにはいるが、お客さんの立場がずいぶん強くなっているので「不退去です」と言えばすぐ退散するじゃろ。ネット保険の時代ではあるが、信頼できるセールスパーソンを見つけたらいろいろ面白いはなしも聞けるかもな」

未開のTwitter民「…トリアエズ…個人賠償ハ…必須…

軍師「なんのかんの言って、生保も損保もたくさん入っとけばいいのじゃ、そこのパーツ代と比べるとやすいものじゃろ」

猛将「保険についてのご相談はTwitterでもいただけると、わかる範囲でお答えします。であります!」


寄稿者:くろみつくろみつ @kuromitsu9600 , kuromitsu2 (cbn)
プロフィール:サラッと読めて翌日に残らない!をモットーにてきとーにいろいろ書いちゃう駄文メーカー。人は名文のみに生きるにあらず。あとオカラおいしいです