今回は大阪のワールドサイクルさんがプロデュースするブランド「R250」の「シートチューブバッグ」を紹介します。どんなバイクでも使えるものなのですが、ほぼ完全にブロンプトンに特化した記事になっているので、ご興味のない方はかわりに下の記事をお楽しみいただければ幸いです。


R250のシートチューブバッグ 普通の使い方
これがそのR250のシートチューブバッグです。取り外し可能な4本のベルクロテープ付きで、ジッパーは2つあります。とりあえず格子柄のデザインがなかなかカッコ良いと思います。
こちらは片側のジッパー。中身にアクセスしやすくなっています。
このシートチューブバッグは普通、下の写真のようにシートポストとトップチューブの交差部、上か下に付けて使います。これはこれでデッドスペースをうまく活用できる小物入れです。またこの場所だと太腿と干渉することもまずありません。
容量は小さいので小銭や鍵、小さいワイヤーロックくらいしか入らないのですが、手が届きやすい位置にあるのですぐに使いたいものを入れておくと便利です。
ブロンプトンで使ってみよう
だがしかし。Amazonでこのミニバッグを眺めていたところ、これがブロンプトンのあそこで使える、とのカスタマーレビューを目にしたのでした。
その「あそこ」とは… ここだ! この「空き地」!
これはもう使わざるをえない。使うしかない。というわけで早速ゲット。
さてこのバッグに何を入れるかというと… パンク修理キットです。私は普段、ブロンプトンで使うパンク修理キットと予備チューブをツールケースに入れて「Sバッグ」というフロントバッグの背面ポケットの片側に入れています。中身は、実はツールケースに入れるほどの量でもなかったりします。
工具的にはタイヤレバー、パンクパッチ、タイヤブート、15mmレンチ(片側メガネ)とニトリルグローブ。これだけです。
本当は「ブロンプトン・ツールキット」というトップチューブの中に格納できるスマートな純正工具セットが欲しいのですが、なかなか高価なのでまだ買えていません(買えない値段でもないのですが、他にも買いたいものがたくさんあるので優先順位の問題です。手持ちの工具でなんとかなっているので…)。
閑話休題。先のパンク修理キットはR250のシートチューブバッグに全部入るでしょうか。
うーん、残念! 15mmの長いレンチが飛び出てしまった…
というかなんでこんな長いレンチ持ち歩いてるんだ。応急処置で使うならもっと小さいのでいいじゃないか…
というわけで10年前から使っているキャプテンスタッグの「げんこつスパナ」にご登場いただきます。これ、なかなか変わったデザインで可愛らしくないですか。精度的には、特別に良くも悪くもなく、普通に使えるものです。コンパクトでいろんなサイズの六角ボルトに対応しているのが良いです。15mmしか使わないけど。
これならR250のバッグに問題なく入りました!
ジャストフィットではないがバッチリ使える
というわけでパンク修理キットとシュワルベの予備チューブ1本を入れたR250のシートチューブバッグをブロンプトンの例の「空き地」に取り付けてみました。すると、若干バッグの寸法が大きくてジャストフィットとは行かないのですが、運用上支障のない感じに収まりました!
こちらはノンドライブサイドからの写真。ちなみに予備チューブは縦にして奥のほうに収納してあります。チューブも入れる場合は収納の順番を工夫する必要がありました(結構ギリギリ)。
クリアランスは少しだけ気をつける必要があります。R250のバッグを中に押し込む感じになるので、そのままだとやや両側に膨らみます。手で軽く内側に凹ませ形を整えると、上からの眺めはこんな感じになります。
クリアランス的には問題ありません。ただし袋がドライブサイドに寄りすぎないように位置を調整する必要はあります。
サイドのジッパーがドライブサイドに来るように入れた場合、ファスナーのつまみがチェーンと干渉しそうなのでこんなふうに折り返して中に入れてあげました。これでバッチリ。
ブロンプトンのトップチューブは収納空間!
しかしです。私の場合、何も予備チューブをこの小さいR250バッグに無理に押し込む必要はないのです。何故ならブロンプトンのトップチューブは細長いものを収納するストレージとしても活用できるからです。そこが既に「ブロンプトン・ツールキット」で専有されていない限りは。
というわけでブロンプトンで使えるシュワルベの16インチチューブを外に出し、バルブの部分が先端に来るようにして2つ折りにします。
そしてスルスル…とトップチューブの空洞に入れていきます。チンアナゴが巣に隠れる姿をイメージしながら作業するとうまくいきます。
最後まで入れてしまうと取り出す時に苦労するので、私の場合は先端をほんの少しだけ見えるくらいまで入れます。組み立ての時は勿論、チューブ先端がクランプ部に挟まれないよう気を付けましょう。あとバルブに負担がかからないようにチューブ先端の両側はオフセットさせると良いでしょう。
この場所にチューブを入れておけば紫外線からも遮断されますし、豪雨の中を乗った後に放置でもしない限りは濡れる心配もないでしょう(でも念のためラップにくるんでおいたほうが良いかもしれません)。
収納に余裕を持たせた状態
というわけでR250バッグの内容物に余裕を持たせた状態であらためて「空き地」に装着してみました。すると… やはり寸法がやや大きめなので、ダブつきはどうしても出てしまいます(※イレギュラーな使い方をしているので決して文句ではありません)。
しかしクリアランスには余裕が出ます。多少雑にセットしてもチェーンやクランクに当たることはまずありません。
そして今度はサイドのジッパーがノンドライブサイドに来るようにセットしてみました。このほうがファスナーが巻き込まれる心配もなく、かつ小銭入れなどならすぐにアクセスできるのでこの向きで取り付けたほうが良さそうです。サイドのファスターがドライブサイドにあると、ほぼ使えません。
ちなみに私はブロンプトンでBORDO LITE 6050というフォールディングロックを使っているのですが、R250シートチューブバッグのストラップはそのBORDOのマウント(ケース)のストラップと場所を奪い合います。が、うまくやれば両方をきちんと装着できました。ちょっとしたコツがあり、R250とBORDOそれぞれのストラップを1本づつ付けてから、残りを巻いていきます。
脱着にはやや手間がかかります。あとストラップは完全に外れるタイプなので失くしやすいので注意。しかし私の場合はここにパンク修理キットだけを入れておく予定なので、脱着は年に1回あるかないかといったところでしょう。また、このスペースが専有されていて困ることもないので、このまま使い続けることにします。
先にも書いたようにバシッときれいに入ってくれるわけではないのですが、クリアランスが問題になることも少ないと思うので、小物を入れたい方には良いソリューションのひとつと言えるでしょう。