カメラ関連

サイクリストのカメラ携帯率(ミラーレスやコンデジ)はどのくらい? アンケートは意外な結果に

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スマホ内蔵カメラの高性能化に伴い、デジタルカメラ市場が年々縮小している状況は皆様ご存知のことと思います。特にレンズ固定式のいわゆる「コンデジ」は瀕死状態。自転車趣味は写真・カメラとの相性が良いと言われることが多いですが、一体どの程度の割合のサイクリストが現在でもライドにカメラを持っていくのか。その実態を知るべく、アンケートを実施しました。

OLYMPUS OM-D E-M10 III

本記事でご紹介するアンケート3問は2022年2月24〜25日にかけ、CBN Twitterで実施しました。回答者数は第1問が351人、第2問が198人、第3問が199人です(ご参加いただいた皆様ありがとうございます)。なおアンケート開始前の私の仮説は「カメラを持っていくのはせいぜい10%程度の人ではないか」というものでした。

スマホ以外の撮影専用カメラの携行率

それでは早速、結果を見ていきましょう。最初の質問は「サイクリングにカメラ(ミラーレス・一眼レフ・コンデジ・GoPro等の撮影専用機)を持っていくことはありますか?」です。写真や動画の撮影はスマホで済ます、という方は「ない」にご投票いただきました。その結果がこちら。

サイクリングにカメラ(ミラーレス・一眼レフ・コンデジ・GoPro等の撮影専用機)を持っていくことはありますか?

サイクリングにカメラ(ミラーレス・一眼レフ・コンデジ・GoPro等の撮影専用機)を持っていくことはありますか?(N=351)

「カメラを持っていく」と回答された方は50.4%。「カメラは持っていかない」が49.6%。サイクリングにカメラを持っていく方はほぼ「2人に1人」という結果になりました。

これは正直なところ「えーっ本当!? そんなに多いの… みんな便利なスマホで撮っているわけじゃないの?」と驚きました。しかし、ここで「カメラ」は「GoPro等の撮影専用機」を含むものと定義したので「車載動画用のアクションカメラを使われている方が大半を締めているのではないか」と推測しました。

アクションカメラ以外のカメラ(専用機)の携行率

その推測を確認すべく、追加のアンケートを実施しました。「GoProのようなアクションカメラとスマホを除く、ミラーレス・一眼レフ・コンデジなどの写真・動画撮影専用機」を持っていくことがあるかどうかをお伺いししました。つまり「カメラ・デジカメ」という単語で一般的に想像されるタイプの、伝統的な形状のカメラの携行率です。その結果がこちら。

サイクリングにカメラ(※GoProのようなアクションカメラとスマホを除く、ミラーレス・一眼レフ・コンデジなどの写真・動画撮影専用機)を持っていくことはありますか?

サイクリングにカメラ(※GoProのようなアクションカメラとスマホを除く、ミラーレス・一眼レフ・コンデジなどの写真・動画撮影専用機)を持っていくことはありますか?(N=198)

「ある」と回答された方は40.4%。やはり第1問より若干減りましたが、それでも40%近くの方が「ミラーレスや一眼レフやコンデジ」を持っていく(ことがある)、ということがわかりました。なんと10人に4人、これは驚きの結果です。サイクリストはカメラが大好き!と言っても過言ではない結果と言えるでしょう。

では「何故スマホではなくカメラなのか?」については、別のアンケートが必要になるでしょう。その理由についてはまた別の機会に掘り下げることといたしましょう。

サイクリストが携行するカメラの種類と内訳

次に「どんなカメラ」が持って行かれるのかを知るべく、さらに追加アンケートを実施。選択肢は「レンズ交換式カメラ(一眼レフ/ミラーレス一眼)・レンズ固定式カメラ(コンパクトデジカメ)・アクションカム(GoProなど)・その他(フィルムカメラ等)」の4つ。その結果は…

サイクリングにカメラを持っていくことがある、と前のアンケートでお答えいただいた方にご質問。カメラのタイプを教えて下さい!

サイクリングにカメラを持っていくことがある、と前のアンケートでお答えいただいた方にご質問。カメラのタイプを教えて下さい!(N=199)

最多はGoProをはじめとするアクションカメラ(33.7%)で、これは個人的には予想通りの結果となりました。しかしミラーレスや一眼レフといった「レンズ交換式カメラ」も32.7%と肉薄する数字であり、いわゆる「コンデジ」と呼ばれるレンズ固定式カメラも29.1%と大きいシェア。フィルムカメラを含む「その他」が4.5%という結果になりました。

これらのアンケートの結果から「GoProやInsta360といったアクションカメラに限らず、伝統的なレンズ交換式カメラやコンデジもサイクリストには非常に高い人気を得ている」と結論付けて良いでしょう。

ちなみにアンケートへのリプライでは、コンデジではCanon PowerShot GシリーズやSONY RXシリーズの人気が高いように思えました。また個人的にはRICOH GRシリーズも愛用しているサイクリストは多い印象を受けます。

ミラーレスカメラはどれがおすすめ?

筆者自身はGoPro Hero9のほか、現在はOLYMPUS OM-D E-M5 mark IIIというマイクロフォーサーズフォーマットのミラーレスカメラ(少し時代遅れなモデル)がメインです。

その前はFUJIFILMのAPS-Cフォーマットのミラーレスで大変気に入っていたのですが、X-T20 → X-S3 → X-T4と買い替える際にトラブルが重なったため、現在はひとまず、サブシステムだったオリンパスに集約しています。サイクリングで最も活躍しているレンズは12-45mm F4.0 PROです。

E-M5 IIIは軽量で防塵防滴なので、サイクリングには非常に向いていると思います。またオリンパスはOM SYSTEMにカメラ事業を売却し、最新カメラのOM-1が発売されたばかり。E-M5 IIIはこれから値下がりすると思うので、個人的にはオススメの1台です(動画性能では時代遅れのスペックですが、静止画の画質はまずまず良く、AFと手ぶれ補正はフジとは比較にならないほど良い)。

レンズ交換式のミラーレスカメラをこれから始めたいというサイクリストへの個人的なおすすめは、AF(オートフォーカス)最重視ならSONY。豊かな画作り・独特な色調を楽しみたいならFUJIFILM。強力な手ぶれ補正が必要ならOLYMPUSかLUMIX。最近はミラーレスで遅れを取ってきたCanonやNikonも大復活の兆しを見せていますが、高性能モデルは大型で高価なものが多い。

また高品質な動画を多く撮影したい場合はSONYのハイエンドモデルが無難。LUMIXのハイエンドも動画向きですがAFに多くの問題を抱えているので留意。FUJIFILMもAFに問題が多くボディ内手ぶれ補正もオマケのようなものですが、動画機としての魅力は大きい。OLYMPUSは最新のOM-1でようやく動画機としての入り口に立ったものの、まだこれからといった感じです。

フォーマットではフルサイズだとボディが軽くてもレンズが重いので体力のあるガチな人向け。APS-Cは防塵防滴性を無視すればかなり軽量な構成も可能(防塵防滴のFUJIFILM X-T4は性能的には最高のカメラでしたが、私がサイクリングや登山で使うには少し重すぎた)。

小型軽量が優先ならマイクロフォーサーズ(の軽量モデル)が、一般的にはサイクリングに無難なチョイスかなと思います。勿論レンズ固定式でも良ければ、上で紹介したようなコンデジも楽しいですね。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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