先日ステーキ食で有名なサイクリストの方が落車でお怪我をされ、入院されたようなのですが、そのあいだコンビーフを食べていた、というお話を読んでちょっと興味が湧きました。コンビーフ、しばらく食べてないな。そういえばあれって牛肉のかたまりだよね。ステーキの缶詰じゃん! 早速買いに出かけました。
立ち寄ったお店では2種類のコンビーフを売っていました。両方とも有名な「ノザキ」ブランドのものですが、ノーマル缶の他に「脂肪分50%カット」と書かれた「ライト版」とも言える商品もありました。
成分を比較してみましょう。左がノーマル缶、右がライト缶です。
ノザキ コンビーフ | ノザキのコンビーフ 脂肪分50&カット |
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エネルギー | 243kcal | 136kcal |
たんぱく質 | 20.9g | 20.3g |
脂質 | 17.3g | 4.0〜7.2g |
炭水化物 | 0〜1.6g | 0〜2.1g |
ナトリウム | 588mg | 690mg |
食塩相当量 | 1.5g | 1.8g |
たんぱく質、つまりプロテインの含有量はどちらも大差ありません。1缶で20g強のプロテインを摂取できるのは素晴らしいです(ザバスのホエイプロテイン1食でプロテイン15gです)。
大きい違いは、脂質です。ライト缶の脂質はノーマルのそれより2〜3分の1ほどに抑えられています。結果としてライト缶は107kcalほどローカロリーに仕上がっています。
本格的な糖質制限をしている方の場合、脂質はむしろ積極的に取るべきものなのであえてライト缶を選択する必要はないでしょう。しかしゆるめの糖質制限をされていて、カロリー摂取量を増やしたくないサイクリストの場合、ライト缶はライド中の補給食や普段のおやつとしてなかなか良い選択であるように見えます。ただライト缶はほんのわずかですが塩分が多いのが気になるところではあります。
内容量は100gですが、缶の重量もあわせると148gになります。
この独特の開缶方法がたまりません。河川敷サイクリングロードの休憩ポイントで立ち止まり、風に吹かれ川の流れを眺めつつキリキリと回し…
コンビニでもらえる白いプラスティックスプーンで食べる! 食べ終えたら缶とスプーンはビニール袋に入れて背中のポケットに戻し帰還します。キャンプツーリングにももちろんいいでしょうねぇ。
と、そんな感じでサイクリングの補給食にも良いのではないかと思うのであります。カロリー的にはノーマル缶の243kcalのほうが便利そう。脂質が多いほうがお腹も満足するでしょうし。でも上のライト缶も味わいは上々で、低脂質を感じさせないしっかりした食べごたえがあります。味はノーマル缶にひけを取りません。
背中のポケットに補給食としてコンビーフ缶を入れる糖質制限系サイクリストが増えてもおかしくないような気がします。食感やボリューム的にはおにぎり1個食べているような、そんな感じです。
ただコストパフォーマンスはあまり良くありません。安いステーキなみの値段がします。400gで¥ 1,346(笑)。ライト缶のほうが少し高価です。
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ところでノザキのコンビーフは何十年も缶のデザインが変わっていないような気がします。小さい頃からこんな見た目じゃなかったかな。なお馬肉を使った「ニューコンミート」なる製品もラインナップされているらしく、そちらは上の2つよりも値段も安いです。
ビーフではないから「コンミート」という名前なのか。なるほど。でもコンビーフの「コン」って何だろう。
「コーン」は現在はトウモロコシを指すが、中期英語までは穀物全般、ひいては一般に粒状のものを意味した。「corned」とは、岩塩を砕いた粒状の粗塩で肉を漬けることを意味する。(Wikipedia)
なるほど、トウモロコシは関係なくて「塩漬け」ということなのか。コーンみたいなゴロゴロした塩で漬けていたんだね。塩漬けビーフ。あとコンビーフは必ずしも缶詰とは限らないようです。
日本では一般にほぐした牛肉の缶詰のことであるが、本来は長期航海用や軍需品として使うための保存食料である、塩漬け牛肉のことを言う。そのため欧米では、缶詰ではなくほぐした状態でもない、ブロック肉であることが一般的である。(同上)
コンビーフは自衛隊の副食用缶詰にもなっているそうです。コンビーフ、流行るんじゃないかな。