自転車が国技というベルギーから生み出されたブランド、RIDLEY。
ベルギーは石畳や悪路などが多く、またレース自体も過酷なコースばかりだそうで、そんな環境からFENIX SLは作り出されたそうです。
FENIX、FENIX SL共にプロ選手が石畳でのクラシックレースでも使用される。エンデュランス、ロングライドに走行性能を振ったバイクでしょう。
まず初めに
以前のメインバイクのKUOTA KHARMA evoを2012年から4年乗り、そろそろ新しいバイクが欲しくなってきました。
地元で走り回ったり、各地のセンチュリーイベントに参加したり、2016年からポツポツとブルベに参加するようになったり、次第に一回の走行距離が伸びてきて思ったことがありました。
乗り心地が悪い・・・
エッジの効いたエアロフレームが原因なのか、突き上げがひどい。タイヤ幅を23cから25cに変えたり、バーテープを厚手のものにしてみたり・・・結局、解決には至りませんでした。
DE ROSA SUPER KING RSに乗り換えるも、細身のシートピラーは輪行時に雑に扱うと折れそう。塗装も綺麗なためあまり汚したくない・・・
こうなったらロングライド用に非エアロフレームのバイクを組もう!と考えました。
例えばヘリウムSLX がF1 だとすれば、これは24 時間耐久レーシングカーです。
いくつかのメーカーサイトを眺めている中で、RIDLEY FENIX SLのメーカーサイトを見てこれだと思いました。もともとモータースポーツが好きな自分にとってとても魅力的な内容です。
それとこのフレームに合わせてどうしても使ってみたかったパーツがある。ERGON CF3 Pro Carbon Setbackだ。27.2mmシートポストでピッタリ。これ以外の選択肢は無い!
参考レビュー。
cbn ERGON CF3 Pro Carbon Setback
フレーム入手、組み立て
2000km強の中古フレームで購入。SサイズだがTOP545mmと他メーカーに比べると大き目の表記な気がします。
ダイレクトマウントなど特殊なパーツは使用しておらず、スタンダードなパーツでくみ上げられるのが良い。PFBB86ではあるがきちんと圧入冶具を使用すれば問題は無い(はず)。
RIDLEYはスモールパーツの取り寄せ可能。メーカーサイトにご丁寧に型番と値段まで書いてある。地元のショップで予備エンドなどを取り寄せてもらえました。
FENIX SLはワイヤー、Di2と両方に対応。ひとまず10速ワイヤー式で組んでみることに。
内装のシフトワイヤーの通しに苦労しました。フレーム内にはガイドは無いのでワイヤー同士がクロスしないように組む必要があります。根気よく作業をし完成しました。
2016年時点で型遅れの7900系DuraAceではあるが、さすがDuraAce!パチパチ変速が決まって気持ちいい。FDの動作も軽い。Di2からの乗り換えでもそれほど不満は無い。
駆動系の快適化
駆動系にサードパーティー製品のABSOLUTEBLACKの楕円チェーンリングを入れました。最適な位置で踏ませることを目的とする商品。膝の故障防止につながるらしい。
まずは様子見ということでインナーギアのみ。慣れるまで違和感があったもののリズミカルなペダリングが楽しい。
参考レビュー。
cbn AbsoluteBlack PREMIUM ROAD OVAL CHAINRINGS
のちにアウターギアにもABSOLUTEBLACKを導入。7900に似合わないので6700に取り付けました。なお現在は6800を使用しています。
FD調整にはコツが必要。根気よく調整を行った。今のところ大きなトラブルはありません。
変速系の快適化
半年後、シンクロシフトを使ってみたかった為11速Di2化する。
しばらくはジャンクションBの不具合(FDが変速できないトラブル)に悩まされました。
走行中に発生し、時間が経つと治る謎の症状。原因は不明でしたがジャンクションBを交換したら解決。
シンクロシフトは使いづらい。設定を詰めれてないこともあったのだが、思いもよらないタイミングでFDが動作してしまいもたつくなどイマイチでした。
現在はセミシンクロシフトを使用している。FDの変速に合わせてRDを自動で変速してくれるので便利。
更なる乗り心地の向上を狙って
ステムにRedshift ShockStopを投入しました。
これによりフロントの突き上げが減り乗り心地がアップ。
ただし、自分の体重増加と、ライトマウントなどハンドル周りの積載物増加でやや沈み込みが大きくなり手首を痛めたことも。エラストマーを少し硬めに調整した。
一時期使用を取りやめていたが、現在再使用中。
参考レビュー。
車輪の終了、交換
WH-6800のリムが摩耗して限界を迎えました。17~18年で雨天走行が何度かあり摩耗を進めてしまったのが原因でしょう。
WH-6800はチューブレス対応ということもありタイヤの嵌め合いがきつく、パンク修理では苦労させられた・・・
そういうこともあって次はクリンチャー専用ホイールにしようと決めていました。同グレードだと、レーシング3かZONDA C17。PBKで安かったこともあってZONDAを購入。
リムテープ不要のクリンチャー専用ホイール。使い勝手が良い。タイヤの脱着に難儀しない。転がりも不満なし。G3組はカッコイイ。
タイヤはグラベルキングから現在はMASSA T2601です。グラベルキングと同パターンだがMASSAのほうがグリップ力が高い。性能の違いはブレーキング時に近いが感じられた。コンパウンドが違うとか。
参考レビュー。
cbn SHIMANO WH-6800
cbn Campagnolo ZONDA C17
REC-MOUNTS沼
気が付けばフロントのブラケットがすべてREC-MOUNTSに・・・
組みあがったころの写真と違ってゴテゴテに。ハンドル周りの重量増の原因ですね。
- 両持ちブラケット REC-MOUNTS Type19 volt800 x3灯、Garmin Edge520J、ベル、Di2ジャンクションA
- 片持ちブラケット REC-MOUNTS Type13 Garmin rTrex30x。
参考レビュー
終わりに
2019年春現在、走行距離は10,400kmを越え、複数台所有する中でダントツの走行距離だ。
様々な場所に連れて行ってくれた大切な相棒になった。
他にもしまなみ海道、北アルプス山麓グランフォンドなどサイクリングスポットやイベントを走ってきた。
気に入っている所
- 直進安定性の高さ
- 乗り心地の良さ
- 28c対応フレームなのでフレーム、フォークとのクリアランスが十分にあるので、タイヤのトラブルの心配が少ない
気になる所
- つま先が当たる
- トルクを掛けるとワンテンポ遅れを感じる
- 汚れが落ちにくく、擦れるところにつやが出るマッド塗装
気が付けば組み立て時から一通りパーツ交換し理想のバイクに仕上がりました。
メーカーサイトにある例えの「24時間耐久レーシングカー」というよりも、荒れた路面や悪天候など、どんな条件でも一般公道を快適に駆け抜ける、まるで「ラリーカー」のようなエンデュランスロードになったと満足しています。
今後は28cのタイヤや、サスペンション機構を持たないダイレクトなシートポスト、ステムに交換をして違いを楽しみたいと思います。
スペックリスト
- フレーム:RIDLEY FENIX SL 2016 Sサイズ
- ハンドル:3T ERGONOVA TEAM STEALTH
- ステム:Redshift ShockStop 6°100mm
- サドル:ASTVTE SKYLINE VT TACA FLUO
- シートポスト:ERGON CF3 Pro Carbon Setback
- ホイール:Campagnolo ZONDA C17
- タイヤ:MASSA T2601 700x26c
- シフター:SHIMANO ST-6870
- クランク:SHIMANO FC-6850/ABSOLUTEBLACK 50-34T
- ディレイラー:SHIMANO FD-6870/RD-6870-GS
- スプロケット:SHIMANO CS-6800 11-32T
- ブレーキ:SHIMANO BR-6870
- ペダル:SHIMANO PD-R7000
- 重量:8.5kg(ライト、サイコン、ツールボトル無し)