Cycling DesignsというアメリカのスタートアップがCyclesightという面白い新製品を発表しています。シートポストにカメラを設置し、その映像をハンドルーバーに設置した巨大モニターで確認するというものです。さらにドライブレコーダー機能も搭載しています。
自転車用の簡易なドラレコとしてはCYCLIQ FLYシリーズが有名ですが、常時映像を確認できるLCDディスプレイがセットになる製品はこのCyclesightが初めてと思われます。
最大駆動時間は3時間
後方からやってくる自動車を確認することで交通事故のリスクを低減させられることは勿論、映像の録画モードがあるので万一追突されてしまった場合に裁判で有利になる証拠も得られる、というものです。
モニターのマウントはGarmin互換。カメラはレンズ部を上下にスライドできる仕組みになっており、視野の微調整が可能です(ただし乗車前に手動で設定します)。
モニターもバッテリーもmicro USBで充電し、いずれも最大駆動時間は3時間。自転車通勤などでは十分なランタイムと言えますが、ロングライドや長時間のサイクリングで使いたい場合は予備バッテリーの購入が推奨されています。
画面のブライトネスを調整可能
ディスプレイ本体下の4つのボタンは左から電源ON/OFF、数値を下げるボタン、数値を上げるボタン、メニューボタンとなっていて、画面のブライトネスなどを中央2つのボタンで調整できるようになっています。
しかしモニターとカメラの通信規格やモニターのサイズ及び解像度、手ぶれ補正の有無、重量や充電時間などのスペック詳細は公式サイトを読み込んでみても書かれていなかったのでちょっと残念。
インスタレーション動画を見ると、モニターとカメラの電源を入れると自動的にペアリングされる様子が映っているので使い方自体は簡単そうではあります。
価格は9で直販のみ
価格は$269で、 Sea Otter Play デジタル・フェスティバルの期間中の9月17〜20日の間に予約できるそうです(現時点で既に予約できるようになっています)。また$20のアップチャージでグレー、ダークブルー、レッド、パープルのモニターに変更することも可能(この特別カラーは初期ロットのみの販売となるそうです)。
サイトの予約注文ページでは発送先に日本も選べるようになっています。支払いはクレジットカード。リアルショップでの販売は今後、北米で提携パートナーを選びつつ展開するとのことです。
と、こんな感じでなかなかおもしろいプロダクトだと思いますが、もう少し技術詳細が欲しいところですよね。画面の解像度が大きくて画質も良いものなら値段的には結構安いような気がしますが、ハイスペックであればそれを書かないわけがないと思うので、実際のところどうなのか気になります。
一応小さいサイクルコンピューターならハンドルバー右側にアウトフロントマウントなしで設置したり、あるいはステムに置いておくこともできそうですが、個人的にはこのモニター部にGPSサイコン機能をそのまま搭載してしまったら素晴らしいなぁと妄想してしまいます。
カメラの映像に速度や心拍などのおなじみの数値やパンくずナビをオーバーレイ表示させられたり、画面の切り替えでサイコンモードにしてナビとして使えたりするとなかなか素晴らしいのではないかと思います。
ターゲットユーザーがスポーツサイクリストとは少し違うのかもしれませんが、Garminあたりがこのスタートアップを買収してそんな製品に仕上げていったら面白いのではないでしょうか。