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GoPro Hero 10の特徴まとめ フレームレートが2倍・反応速度と暗所性能を改善 11月に新機能も追加

GoPro Hero 10が発表されました。著名ブロガーのDC Rainmaker氏が早速紹介動画を公開しているので、その内容をまとめてみました(同氏によるテキスト版記事はまだ公開されていません)。

外観はほぼHero 9のまま性能向上

  • 価格はGoProサブスクリプション・一般販売価格ともにHero 9から50ドル高くなり399/499ドルとなった(国内定価は54,000円/64,000円)
  • Hero 10とHero 9の外観上の違いは正面のGoProロゴがブルーかどうかで見分けることができる
  • 最大の特徴はほぼ全ての解像度でフレームレートが2倍になっている点。5K30は5K60になり、4K60は4K120に、2.7K120は240と最大設定が増えた
  • チップセットは新型のGP2シリコン(Hero 9まではGP1だったという)
  • 11月のファームウェアアップデートではさらにフレームレートが追加される予定だ
  • 静止画は全てのモードで2360万画素に上がった(本記事筆者注:DC Rainmaker氏撮影の静止画JPEGを見ると、コントラストと彩度が少し控え目になっているものと逆に強めになっているものがあります。また、逆光でもフレアが少ないようです。画像処理エンジンがこれまでと違うのは確かですね)
  • レンズカバーは撥水加工され、これまでのように水中に沈める時・雨天時に裏技としてカバーを舐める必要がなくなった。またGoProはもう舐めないでくれと言っている(舐めるとコーティングが剥がれる)
  • Hero 10のレンズカバーはHero 9と完全に互換性がある
  • Hero 10はスマホをUSBケーブルで接続し動画を高速ダウンロードできるようになっている。またGoProはこの機能をHero 9にも追加したとのことで、新しいGoPro Quik Appをダウンロードすると使えるようになる(ファームウェアアップデートは不要)。iPhoneとの接続時にはLightningアダプターが必要
  • ライブストリーミングでHyperSmoothが使えるようになった
  • WiFi接続は30倍速くなった
  • HyperSmooth 4.0ではホライゾンレベリングが進化し、これまで27〜45°の制限があったがHero 10では全てのモードで45°までのチルトが可能になった
  • 新しいチップセットのおかげでタッチスクリーンの反応が速くなり処理も速くなっている
  • ローカル・トーン・マッピング(LTM)と3Dノイズリダクション(3DNR)が動画にも適用され、明暗差のある場所の移動での映像がより見やすくなっている
  • フロントスクリーンのフレームレートは劇的に向上し、実際の撮影フレームレートと同じ数で表示される
  • 動画から切り出す静止画の解像度はこれまでの1200〜1400万画素から1960万画素になった
  • 暗所性能が向上した。GoProは特に4K30と4K24に力を入れたという
  • Hero 10はほぼ全てのモジュラーをサポートする。とりあえずメディアモジュラー・ライトモジュラーはすぐに使える。しかしMaxレンズモジュラーは11月のファームウェアアップデートまで待つ必要がある。チップセットが変更されたため多くのコードを書き換える必要があるからだ
  • バッテリーはHero 9と同じ
  • 11月のファームウェアアップデートで追加されるのは
    • 5K 4:3 24FPS
    • 4K 4:3 30/25/24FPS
    • 5.3K 24FPS
    • 1080 24FPS
    • Superview 5.3K 30/25/24FPS
    • Maxレンズモジュラー対応

Hero 9ユーザーは急いで買い換える必要は…ないかも

このミニレビューを見た限り、大部分の現行のHero 9ユーザーは特に焦って買い換える必要はないように思いました。しかし筆者が下の記事で触れた「4K低フレームレート時の低速シャッター問題」が改善されているように見えるので、ここは正直羨ましいところ!

GoPro Hero 9 低速シャッター時に映像が不自然にブレたり滲む件(モーションブラーではない)
GoPro Hero 9は大変気に入っていて使用頻度も上がっているのですが、使い込むにつれて弱点というか欠点が気になるようになりました。特定のセッティングでの撮影で、映像(動画)が不自然にブレたり、滲んだようになってしまうのです。本記事では...

また峠サイクリングやトレイルライドのような明暗差の激しい道を走っている時の映像も若干ですが良くなっているように見えるので、これも大きい改善点のひとつですね。

メディアモジュラーやレンズカバー、バッテリーがHero 9と共通なのも大変嬉しいですね。これから買われる方は勿論Hero 10のほうが良い…とは思いますが、4K120や2.7K240といったハイフレームレートでのビットレート(画質)は実際の動画レビューを見てから検討したほうが良いと思います。

ちなみに「ハイフレームレートは何のために必要なの?」と思われる方もいると思いますが、例えば動画のベース・フレームレート(最終的な出力)を30fpsに設定した場合、60fpsで撮影した映像からは2倍スローモーションを作れます。120fpsなら4倍。240fpsなら8倍。ベースフレームレートが24fpsなら10倍スローモーションも使える、という仕組みです。

スーパースローモーションのような特殊表現が必要なければ、60fpsでも十分楽しめます。しかし暗所性能が良くなっているので、私がこれから買うのなら5000円追加で新型のHero 10を選ぶと思います。

旧型Hero 9でも暗所でシャッタースピードが遅くならないようにすれば、表現にこだわった映像制作をしない限り問題なく楽しめるでしょう。

 
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マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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