シーラントでは塞ぎきれなかったパンク穴を塞ぐためのチューブレスタイヤ修理キットには、大きくわけて3つの選択肢があるように思います。最も代表的なのが「ベーコンストリップ」を使うもの。他に有名なのがSTAN’S DART TOOL。そしてDynaplugの3つ。果たしてどれがベストなのか。海外掲示板で最新の議論を見かけたのでご紹介します。
出典 This thing is trash これ(=Stan’s Dart Tool)はゴミです
以下、スレッドの概要です。
- (スレ主さん)はじめて詰みました。STAN’S DART TOOLの両サイドが壊れました。穴をアレンキーで広げることさえしました。ガラクタですよ。クルマで迎えに来てもらう必要がありました。スペアチューブを携行していなかったのは私のミスです。学びました(44いいね)
- Stan’s Dartsには5回ほど助けられたし、ガッカリしたことは一度もなかったです。私も仲間も今日のライドはおしまいだ、と思ったサイドウォールの裂けも直りました。写真からは何が壊れたのかわかりませんが、ダートは黒いシャフトの端に付けて、穴から引き抜く時に外れるものです(43いいね)
- (スレ主さん)(壊れたのは)黒いシャフトです。両側です。動画を見て説明通りにやりましたが、失敗しました(4いいね)
- (Stans Darts)そのツール大嫌い。同じ目にあいました。両方とも簡単に壊れました(23いいね)
- (上の人に)私はSTAN’S DART TOOLを売っているショップで働いているのですが、お客さんには積極的にLezyneのツールを特別に注文しています(勧めているのはLezyne Tool Kit。※ただし他の方が、このツールのアルミフタのスレッドは潰れやすいとスレッド内で指摘しています)(19いいね)
- Dartsは大きい裂けには良いです、しかしプラスチックのヘッドが壊れることがあります。Dynaplugは小さめの裂けでもうまく行きますし、ブラスヘッドは何でも貫通します(特に先端が尖ったやつ)(17いいね)
- Dynaplugで決まりだよ(60いいね)
- (上の人に)ベーコンストリップよりもいいですか? Dynaplugは高価ですから(4いいね)
- (上の人に)少なくとも奥まで入りすぎることはないです(1いいね)
- Dynaplug Racer Proには何度も助けられた(11いいね)
- 大きい穴ならStan’s Dart Tool、Dynaplugは小さい穴・中くらいの穴用(4いいね)
- Dartsはゴミだよ。普通のベーコンストリップかDynaplugがいい(3いいね)
STAN’S DART TOOLは壊れやすく、現場で全然使えなかった、という意見は以前から度々目にしてきました。また、ロットによって品質にムラがあったという情報も見たことがあります。しかし上で見たように、使えた人はちゃんと使えていて、特に幅広のカットには向いているように見えます。賛否両論が多いですが、作業難易度は比較的高いのかもしれませんね。
グラベルバイク・MTBメインの方は、LEZYNEのツールに付属しているような一般的な「ベーコンストリップ」タイプを基本にして、万全を期したいならDART TOOLも携行。ロードチューブレスならDynaplugがまず間違いのない選択肢、と考えて良さそうに見えます。
Dynaplugは比較的高価ですが、リムを傷つけるリスクが少なく非常に使いやすいという意見を多く目にします。おおむね700×30以下のタイヤなら検討してみるのが良いかもしれません。チューブレスタイヤのパンク修理キットの中では、”Buy once, cry once”(高いけど最初に泣いておけば後で後悔しない)タイプの製品という声が多い印象を受けます。