ボトムブラケット

シマノの現行スレッド式ボトムブラケット(2019年現在)の着脱に必要な工具

現在発売されているスレッド式(BBシェルに溝が切ってあってねじ込むタイプ)のBBを選ぶ時、まずBBシェルのネジ山が「BSA」なのか、それとも「ITA」なのかを確認する必要があります。

BSA(=BSC, JIS, ISO)とITA

BSAは「JIS」や「BSC」、あるいは「ISO」と呼ばれたりもしますが、同じものと考えてOK。ITAはイタリアンの略です。むかしのフレームにはFRA(フレンチ)などもありましたがこの記事では割愛します。

BSAの場合は右ワンが「逆ネジ」であり、時計回りでゆるみます。反時計回りで締まる。ITAは反対に、右ワンも左ワンも時計回りで締まります。

BSA規格はBBハンガーのシェル幅が68mm。ITAは70mmです。主流はBSAですがピナレロには最近ITAのバイクがあったりします。

シマノの現行BBカップには2つの外径がある

さてスレッド式BBを脱着する場合にどんな工具が必要になるかというと、メーカーごとに違ってきます。さらに同じメーカーのネジ式BBでも製品によって使う工具が違ったりします。

特にシマノ。たとえば現行DURA-ACEのボトムブラケットとULTEGRAのそれとでは使う工具が違います。

シマノの現行スレッド式ボトムブラケットには2種類の外径がある

表にしてみました。

BB型番 グレード BBカップ外径 ツール
BB-R9100 DURA-ACE 39mm
  • Shimano TL-FC34(金属)
  • Shimano TL-FC24 + TL-FC36(プラ+金属)
  • Park Tool BBT-49(金属)
  • Abbey Bike Tools Dual BB socket (Dual sided)
SM-BB93 XTR 39mm
SM-BBR60 ULTEGRA / 105 41mm
  • Shimano TL-FC37(金属)
  • Shimano TL-FC25 + TL-FC36(プラ+金属)
  • Park Tool BBT-59.2(金属)
  • Abbey Bike Tools Dual BB socket (Dual sided)

BB-MT800 XT / SLX 41mm

現行のシマノBBの外径には39mmと41mmの2つがあります。ロードのトップグレードDURA-ACEとMTBのトップグレードXTRが39mm。セカンドグレードのULTEGRA/XTとサードグレードの105/SLXが41mm。

トップグレードだけ外径が小さいんですね。軽量化のためです。

105/SLX以下のBBには他の外径もあるかもしれませんが、この記事では割愛します。この記事ではその39mm/41mmそれぞれの脱着に必要な工具を紹介します。上の一覧表がそれですが、個々のツールを見ていきましょう。

DURA-ACE(R9100), XTR(M9100)のBB着脱で必要な工具

まず39mmmカップに対応したシマノ純正の工具でいちばん確実で1個で済むものがこちら。鉄製で変形しないため作業性が良いです。

または次の2つの工具を組み合わせます。プラスティック製のTL-FC24は外れやすく個人的にはおすすめしないのですが、一方で樹脂製であるためBBに傷が付きにくいというメリットもあります。

SHIMANO(シマノ) TL-FC24 BB9000用アダプター取付工具 Y13009240
シマノ(SHIMANO)
売り上げランキング: 22,037

上のTL-FC36は柄が短いTL-FC32という工具より使いやすいです。新たに買う場合はTL-FC36のほうが良いでしょう。

パークツール製品ならこの製品が39mmカップに対応しています。

パークツール(ParkTool) ボトムブラケットツール 16ノッチ外径39mmφ用 BBT-49
PARKTOOL(パークツール) (2014-10-01)
売り上げランキング: 348,171

変わったところではAbbey Bike Toolに「Shimano Bottom Bracket Socket (Dual sided Shimano)」というツールがあり、これはDURA-ACE/XTRグレード(39mm)とULTEGRA/105/XT/SLXグレード(41mm)の両方に対応しています。片側がデュラエース用、反対側がアルテグラ用となっています。

AbbeyバイクツールDual Sided下部ブラケットソケット
Abbey Bike Tools
売り上げランキング: 1,172,757

Ultegra(R8000), 105(R7000), XT(M8000), SLX(M7000)のBB着脱で必要な工具

次にカップ外径41mmに対応した工具たちです。シマノ純正の工具でいちばん確実で1個で済むものがこちら。

SHIMANO(シマノ) TL-FC37 アダプター取付工具
シマノ(SHIMANO)
売り上げランキング: 89,906

または次の2つの工具を組み合わせます。上で書いたようにプラスティック製のパーツは外れやすいため作業性では劣りますが、BBの塗装を剥がしたくないという方には良いかもしれません。TL-FC36を使うのは39mmと同じですが、内側に入れる樹脂製アダプターがTL-FC25になります。

SHIMANO(シマノ) TL-FC25 SM-BBR60用アダプター取付工具 Y13009260
シマノ(SHIMANO)
売り上げランキング: 49,015

TL-FC25のような樹脂製アダプターはBBに同梱されているので買わなくても良い場合があります(海外通販で箱なしのOEM品を買うと入っていないことがあります)。

パークツール製品ならこちらです。

PARKTOOL(パークツール) ボトムブラケットツール 16ノッチ 外径41mmφ BBT-59.2
PARKTOOL(パークツール)
売り上げランキング: 218,668

41mmカップにも上で紹介したAbbey Bike ToolのShimano Bottom Bracket Socket (Dual sided Shimano)が使えます。高価ですが2つの外径に対応しているので1個で済ませたい方には便利でしょう。

AbbeyバイクツールDual Sided下部ブラケットソケット
Abbey Bike Tools
売り上げランキング: 1,172,757
著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

マスターをフォローする
CBN Blog
タイトルとURLをコピーしました