2020ツール・ド・フランスは東京オリンピックの開催可否を占うか

今年2020年の第107回ツール・ド・フランスは果たして無事に開催されるのでしょうか?

今年のツールは6月27日から7月19日まで開催されます。一方、懸念されている2020東京オリンピックは、7月24日から8月9日の開催です。開催自体はツール・ド・フランスのほうが1ヶ月ほど早いんですね。しかしツールの開催を危ぶむ声は今のところ聞かれません。ツール公式サイト・SNSともに通常運転です。

先日、アラブ首長国連邦で行われていたUAEツアーのファイナルステージがウィルスの影響で中止になりました。UCIの他の様々なレースが中止になるという話が続々と耳に入ってきます。

今年のツール・ド・フランスのグランデパールはニース。日本よりもフランスのほうが現時点での感染者数は圧倒的に少ないですが、現地在住の知人によると数日前からパリでも学校閉鎖・イベント中止が相次いでいるようです。

今後ウィルスがさらに活性化して行くのか、それとも沈静化するのかにもよりますが、世界中から選手や関係者・ファンが集まるツール・ド・フランス。少なくとも今日時点での状況が6月末に大幅に改善していなければ、シャンゼリゼ通りの沿道にあの大観衆を入れるわけには行かないということにはなるでしょう。北イタリアの状況にも大きく左右されそうな気がします。

自転車は基本的にオープンエアでの活動なので感染症リスクは一見少ないように思いますが、マスド・スタートのロードレースは選手間の距離も近いでしょうし、「プロトン」と呼ばれる「集団」は屋外とは言えある程度密集した空間。お互いを罵れば飛沫が舞います(風に流されるかな?)

3週間にもわたるレースで選手たちの免疫力も落ちるでしょうし(実際に歯が痛くなったり風邪をひく選手もいるらしい)、宿泊もエース級の選手以外は相部屋でしょう。関係者の移動も多い。各ステージでのゴール地点での人混みもなかなか厳しいものがあります。開催できるとしてもゴール前や表彰式が無人、ということもありえるのかなという気がしています。

今回の件で自転車業界全体がかなり影響を受けています。周知の通り、日本では大阪のサイクルモードが中止になりましたし、台湾では台北サイクルショーが中止、米国ではつい昨日、NAHBS(North American Handmade Bicycle Show 2020)の延期が発表されました(8月21-23日開催)。

ツール・ド・フランスが無事に開催されるに越したことはないですが、実際どうなるのか、全く予断を許さない状況だと思います。ASOもフランス全土のホテル経営者も戦々恐々としているのではないでしょうか。

最終的に運良く開催されたとしても、観光業には大きい打撃となるでしょう。東京オリンピック開催の可否を占う試金石になるような気がしています。

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