グラベルロードは普通のロードバイクともMTBとも違うジャンルの乗り物ですが、そう考えるとヘルメットにもグラベル・スペシフィックな製品が存在してもおかしくないわけですよね。既にグラベルライドに特化したシューズなどもあったりします。
MET Allroadはまさにそんなグラベル向きのヘルメットです。では「グラベル向きのヘルメット」とはどんなものでしょうか。
公式 Allroad Helmet for Gravel, Trekking and City-Use | MET Helmets
ロード用・MTB用ヘルメットとどう違う?
まずは外観から。クロスカントリーMTBで愛用されるようなヘルメットよりもエアロ性能は意識されているようです。舗装路もよく走ることになるので、なるほどという感じですね。
取り外し式のバイザーが付属します。バイザーは日除けになるのは勿論、山や林の中ではある程度、昆虫の衝突やホコリ、豪雨の目への侵入を防止してくれる効果が期待できます。ロードバイクのヘルメットにバイザーがないものが多いのは空気抵抗が大きくなるからです。このオプションはMTBヘルメットからの流れと言えるでしょう。
側頭部はエアインテークが少なく、ロードバイク用ヘルメットよりもプロテクション機能は高そうです。倒れた時に枝などが突き刺さるリスクもオフロードでは高くなるので、なるほどといった感じです。これもMTBからの流れ。
あとちょっといいのが点滅モードのリアライトを内蔵しているところです。最近リアライト統合型のヘルメットは珍しくなくなってきましたが、後で見る価格を考えると立派です。再帰反射シールも貼ってあって、あとはポニーテールの女性(や男性)でもかぶれるデザインになっています。
METによるとグラベルライド以外にもトレッキングやシティユースで使えるヘルメットだそうです。
軽いわりに安い
カラーは6色、サイズはS, M, Lの3つ。公称重量はSで245g, Mで265g, Lで285g(恐らくバイザー未装着時)。METサイトでの直販価格は75ユーロですが、Wiggleでは本記事執筆時点で6,734円、Chain Reaction Cyclesでは6,369 – 9,156円です。
OGK KABUTOのロード用ヘルメットFIGOのM/Lが260g、同AERO-R1がサイズによって205g〜235gなので、このMET Allroadはややゴツめに作っている(と思われる)わりにそこそこ軽量なのではないでしょうか。そしてこの重さからすると安いですよね。Amazonのヘルメット売り場にはまだ登場していませんが、国内でも買えるようになったら人気が出そうなヘルメットです。
一概には言えませんが、多くのグラベルライドはMTBのトレイルライドよりも走行時間が長くなる傾向はあるでしょう。するとプロテクション性能も大事ですが重くなっても困ります。その意味でこのMET Allroad、なかなかうまくバランスを取った製品であるように思えました。