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Fulcrum 2-Way Fitホイールと2-Way Fit Readyホイールのリスト

つい昨日Fulcrum Racing 3 DBについての記事を書いたのですが、その中で「Racing 5 DB(2018以降。R3でははなくR5の話)」は「画像を見る限りどうもリム穴がないらしい」と書きました。すると実際に昨年このホイールを手に入れた方から、穴ありましたよ〜、チューブレステープ必要でした、というコメントをいただきました。ありがとうございます。

Racing 5 DBを買おうかと思ってフルクラム公式サイトの写真をじっと眺めていたのですが、なんか見た目はスポークホールがなくテープを貼っていないように見えたのです。下の写真左側がR5DBの画像。右側がリムハイトがより高いR4DBの画像。R4DBは明らかにリムテープが貼ってあるので、R5DBは穴なしなんだろうと思いこみました。

左:Racing 5 DB 右:Racing 4 DB © Fulcrum

しかし実際はご指摘いただいたようにRacing 5 DBは穴があるようです。上の写真では何が起こっているのか… (もし市場に穴なしのR5DBが流通していたりしたら面倒なことになりそうだ)

そこで調べてみたところ、フルクラム公式サイトで「2-Way Fit」と「2-Way Fit Ready」それぞれの対応モデルが記載されていたのでまとめてみます。

2-Way Fitと2-Way Fit Readyの違い

「2-Way Fit」はピュア・チューブレスとも言える仕様で、スポーク穴がなくリムテープ不要。タイヤはピュアチューブレス(シーラントの使用はお好みで)とチューブレスレディ(シーラント必須)に対応。あと当然クリンチャータイヤもチューブを入れて使えます。

「2-Way Fit Ready」はスポーク穴があるのでリムテープとシーラントが必須です。クリンチャータイヤもチューブを入れて使えます。

なおチューブレスとチューブレスレディの違いについては下の記事で解説してあります。

タイヤシステムの違いを理解する クリンチャー・チューブラー・チューブレス・チューブレスレディ
スポーツサイクルで使用されているタイヤには、形状や構造、リムへの装着方法が大きく異なる複数の規格が存在しています。本記事では現在主流となっている4つのタイヤシステムについて解説していきます。 なおタイヤのサイズや素材、スポーツサイクル...

2-Way Fit対応モデル

2019年3月1日現在確認できるところでは、Fulcrum公式サイトによると2-Way Fit対応モデルは以下の通り。

  • Racing Zero Competizione
  • Racing Zero DB
  • Racing Zero Carbon DB
  • Racing 3 DB

新顔の「Racing 3 DB」は実際どうなっているのか気になる方も多いようですが、購入したので届いたら記事で紹介予定です。

2-Way Fit Ready対応モデル

次に2-Way Fit Ready対応モデル。リムテープとシーラント必須のパターンです。これも2019年3月1日現在の情報ですが、Fulcrum公式サイトによると以下の通り。いずれも2018年モデル、と記載があります。

2-Way Fit Readyにできるホイールは2018年モデルの場合

  • RACING 4 DB
  • RACING 5 DB
  • RACING 6 DB
  • RACING 7 DB

ちなみに上の4つのホイールにはOEM版があり、ぞれぞれ次のような製品名でも完成車付属ホイールとして流通しています(海外通販では単体で販売しているところもあります)。

  • RACING 400 DB
  • RACING 500 DB
  • RACING 600 DB
  • RACING 700 DB

フルクラムが適合を認めているタイヤ一覧

ただしこの「2-Way Fit Ready」については、フルクラムが実際にテストして承認したタイヤは以下の製品のみであり、これら以外の使用は認めない、と書いてあります。いずれもシュワルベのタイヤです。

  • Schwalbe G-One
  • Schwalbe G-One Speed
  • Schwalbe G-One Allround
  • Schwalbe G-One Bite
  • Schwalbe X-One Allround
  • Schwalbe X-One Speed
  • Schwalbe X-One Bite
  • Schwalbe Pro One
  • Schwalbe One RaceGuard

こんなおっかない文言もあります。

Any other type of Tubeless and Tubeless Ready tire is forbidden.

これ以外のいかなるタイプのチューブレス及びチューブレスレディタイヤも(使用を)禁じる

メーカーとしては実際にテストして相性問題が確認できたものしか保証しません、と言っておきたいところでしょう。

これ以外に使用するチューブレステープの種類も指定されています。

17cリムのRacing 4 DB, Racing 5 DB, Racing 6 DB及びOEM版のRacing 400 DB, Racing 500 DB, Racing 600 DBの場合は「Schwalbe Rim Band models 10 m x 21 mm(型番 Art.-No. 887021)を使用すべし。

19cリムのRacing 7 DBについては同じくシュワルベの「10 m x 23 mm」のテープ(型番 Art.-No. 887023)を使用すべし。とのこと。

バルブについても指定があり、純正のFulcrum Tubeless valve(バルブコードKIT-2WFR)を使用すること。

シーラントはSchwalbe Doc Blue (使用量はSchwalbe推奨量とする)が指定されています。

ちなみにSchwalbe Doc Blueの正体はStan’s NoTubesであると言われています(下の記事に詳しいです)。

IRC, GIANT, SchwalbeのシーラントはNoTubesのOEM製品
最近Stan's NoTubesはやっぱり優れた製品だな、みたいな記事を書きました。CBNにもレビューを投稿しました。 するとn1njaさんがフォーラムでこんな耳寄り情報を提供してくださいました。 IRC、giantの2...

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2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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