最近グラベルロードに乗っています。ちょっとした林道も、サイクリングロードで舗装を剥がされた工事中の悪路もラクラク走れて楽しい。一方で状態の良い舗装路、いわゆるターマックだったり、ヒルクライムをしている時はちょっとストレスなんですよ。
重い…この鈍重さはなんだ…
完成車付属の重い鉄下駄ホイールが原因のひとつであるのは間違いないだろう。そこで「グラベルでもきれいなアスファルトでもヒルクライムでも高いレベルで満足感を得られるようなホイールはないものか」と考え、リサーチをはじめました。
グラベルも舗装路もヒルクライムも楽しめるバーサタイルなホイールがほしい
その結果、とりあえず3つのホイールに候補を絞りました。以下がその3つ。
- Mavic Allroad UST Pro (700C)
- Maivc Crossmax Pro (27.5)
- Fulcrum Racing 5 DB (700C)
いずれも全体的に軽量な部類に入るホイールです。Mavic Allroadはペア1610g。Crossmax Proは1525g。Racing 5 DBは1610g。まあ重量はどれもこのレベルなら大丈夫。
最初、Allroad UST Proにしようかと思いました。それでいろいろ調べて、こんな記事を書いたんですよ。
MavicのホイールはロードでCosmic Elite USTを使っていて、好感を持っています。チューブレスでの運用も簡単でいいし、走りも軽快かつ快適。あとMavicホイールはベラチスポーツで安い。
たぶんAllroad UST Proを買っても不満はないはず。でも名ホイール・クロスマックスの最新版を試したいという気持ちも出てきた。グラベルは700Cよりも実は27.5のほうが楽しいよ、みたいなご意見もTwitterでいただいたりしました。
しかし、いくらクロスマックスが1525gの軽量さを誇るとは言っても、私の用途だとそんなに極太のタイヤで運用する予定は今のところなくて、「ある程度の悪路も走れる」程度のタイヤの太さがあればいい。あと舗装路を走る割合のほうが多いかもしれない。
Fulcrum Racing 5 DBがなんか良さそうだ
するとやっぱり700CのAllroad UST Proかなぁ、と思っていたところ、Fulcrum Racing 5 DBも面白そうだと思いはじめました。これはCBNにスーパーレビュワーLZPT2IBさんによるレビューがあって、それを読むとさらに良いものに思えてきました。
CBN Review Fulcrum Racing 5 DB
Racing 5 DBは昨年の2018モデルからリニューアルされて、重量は100gほど軽量化。エントリーレベルなのに1610g。しかも製品画像を見る限りどうもリム穴がないらしいのでチューブレスの運用も簡単そう。さらにいいじゃない(追記:公式製品写真ではリム穴がないように見えますが実際は穴がある・またはリムテープが必要であるという情報をいただきました)。
フルクラムのディスクブレーキ対応Racingシリーズはつい最近までこういう並びになっていました。上からハイエンド。
- Racing Zero Carbon DB
- Racing Zero DB
- Racing 4 DB
- Racing 5 DB
- Racing 6 DB
- Racing 7 DB
- Racing 7b DB
Racing 4 DBはリムハイトがやや高めのモデル。タイムリーなことにこのホイールについてもLZPT2IBさんが昨日CBNにレビューを投稿してくださったばかり。良いものらしいよ!
CBN Review Fulcrum Racing 4 DB
ただ私の場合、グラベルロードはリムハイト高めのものでなくていいので、やっぱりRacing 5 DBかな、と。表の中ではエントリーモデルの位置付けだけれど、1610gという重量で3.2万円台(CRC価格・記事執筆時点)ってコスパいいな、と、気持ちはますますRacing 5 DBに傾いてきたのでした。これグラベルで使ったって面白いだろうと。リム内径17mmだけど。
だが、しかし。フルクラム公式サイトをあらためて眺めている時、私は見てしまったのです。Racing 3 DB という、ありそうでなぜかなかった製品がそこに存在しているのを。
1月に発表されたばかりのFulcrum Racing 3 DB
これがそのFulcrum Racing 3 DBです。
重量は1660gとRacing 5 DBより50g重くなってますが、おそらくリムが高めなのとC19だからでしょう。リム内径が広い。完全にグラベルを意識しています。対応タイヤサイズは23mmから42mm。スポーキングは伝統のTwo-to-oneです。当然2-Way fit。これ、なんで今の今までなかったんだろう。
Racing 3はカンパニョーロで言うとZondaグレードに該当して、ZondaにはC17 DBがあります。でもチューブレス非対応。今回私が欲しいホイールはチューブレスレディ前提。Racing 3 DBは2-Way fitでC19。これは…これいいかも…
公式製品ページを見るとこんなことが書かれています。
いったい何度あなたは想像したことだろう。オールパーパスなホイール、冬でも最高で、坂でも機敏でパフォーマンスが良く、完璧とは言えない路面でも限界がなく、トレーニングに集中したい時にはすぐに使えて頼りになり、目標が大きい山の峠や長距離、ビッグ・アドベンチャーである時には忠実な友となってくれるようなホイールを。
Racing 3 DBは幅広いシチュエーションにおけるパフォーマンスのハードルを上げるために設計された技術の結晶であり、満足感と信頼性に新たな基準を設定しました。
これはもろにこの俺のためのホイール!!
グラベルはもちろん、28mmあたりのタイヤをはかせてロングライドにも良いのではないでしょうか。衝撃吸収性も高いらしい(比較対象が不明ですが25%向上したと書かれています)。
ここで直前まで気になっていたRacing 5 DBとRacing 3 DBの主な違いを表にしてみます。
Racing 3 DB | Racing 5 DB | |
---|---|---|
リム内幅 | 19mm | 17mm |
リム幅 | 23mm | 21, 8 mm |
リムハイト | 28mm | 26 mm |
対応タイヤ幅 | From 23 mm to 42 mm | 23 mm to 50 mm |
Fスポーク組 | 21, Two-to-one (14 left + 7 right) | 24 (16 left – 8 right) |
Rスポーク組 | 21, Two-to-one (7 left + 14 right) | 24 (8 left – 16 right) |
ベアリング | カップアンドコーン | カートリッジ |
重量 | 1660g | 1610 g |
価格 | EUR 599 | EUR 383(実勢価格3.2〜4万円) |
この表は2019年2月28日時点でのフルクラム公式サイトからの情報をもとにしていますが、「あれ?」というところがありました。Racing 3 DBの推奨最大サイズが48mmと、Racing 5 DB(C17)の50mmよりも小さくなっている。まあ私の場合ここは影響ないのでいいのですが、なんだろう誤植かな。というかRacing 5 DBで50mmっていうのもすごいですが。
おそらくストップアンドゴーやヒルクライムでの加減速はRacing 5 DBのほうがより軽快で気持ち良いのではないかという気もします。数字だけを見た印象ではありますが。それでも少スポーク、そしてTwo-to-one、カップアンドコーンというのは魅力。
私の自転車の楽しみ方を考えるとRacing 5 DBで全然大丈夫なはず。きっとそれでも楽しい。が、しかし。この1月に出たばかりの最新製品。試してみたいじゃないですか。
というわけで、リサーチしてみます。しかし…あれ、まだどこでも売ってないぞ。そもそも日本の代理店のサイトにはまだ掲載されてさえいません。このホイールに関する日本語の情報も皆無に近い状況。
そこでスイスのベラチスポーツに問い合わせてみました。ベラチのサイトにもまだこの製品のページはありません。
あのー、Racing 3 DBって…あったりします?
その約10分後、メールが届きました。
あるよ。
そして添えられていたリンクを開くと…
ベラチさん仕事早すぎww 10分しか経ってないだろwww しかもお値段リーズナブルwwww
そして注文へ…
ふぅ…
ちなみに現時点で納期は不明。いつ届くんだろ。さて、今度はタイヤだ…
shop Fulcrum Racing 3 DB – Bellati Sport
CBN ベラチスポーツでの購入方法
関連記事 ベラチスポーツで完成車を購入。到着までの日数と関税はどのくらい?