サイクリング中に知らない人が横付けしてきてあれこれ質問してくるのですが、どう対処すれば良いですか? という質問を海外掲示板で見かけました。

photo by Pavel Danilyuk
知らない人にドラフティングされて困った、という話題はよく見かけるのですが、知らない人が真隣に付けて並走しはじめたらどう思いますか。
私は最近長いZ2ライドをしていたのですが、知らないライダーが隣に付けて話しかけてきました。私が質問に答えると、彼はさらにお喋りを続けて、いろいろ聞いてきます(普段どこ走っているの、どこに行ったことあるの、どのくらい遠くまで走ったことあるの、等々)。私は失礼のないように、かつ答えを短くしました。向こうが察してくれて私を独りにしてくれないかな、と期待したのです。残念ながら彼は察してはくれず、去ってくれたのは15分後、彼が別の方向に向かった時でした。
こうした人を華麗に厄介払いする方法はあるでしょうか? スピードアップして彼を置いていくのは私の能力的に無理だったと思います。こちらが這うような速度まで落とす方法もあったかもしれませんが、自分のプライドが許しません。
ちなみに私は男性で、その知らない人もそうでした。彼はただ退屈した・孤独な年輩の紳士でした。スーパーのレジ前に並んでいると、話しかけてくる人がいますよね。そういう感じの人です。
寄せられたコメントで個人的に興味を持ったものを挙げてみます(抄訳)。
- 君は「公共の場で誰かに話しかけられた!どうしたらいいですか?」って聞いてるのかい?(88いいね)
- 友達になったらいいじゃないか。あと彼を見かけた時は優しくしてあげなさい(23いいね)
- これはどうだろう。「ヘイメン、話せて嬉しいけどいま俺トークできないんだ、集中してライドしないといけないんだ」(194いいね)
- 華麗な方法は知らないけど、そういうことが自分にも2回あったのを覚えています。少し話をした後に「独りになりたいので、どうも(”I’d just like to be alone, thanks.” )」と言いました。どちらの時も、相手は不機嫌になってしまいました。独りにはなれましたけど。相手はどちらも男性で私も男です(20いいね)
- (上の人に)こうしたことを生活の中で他人の気分を害することなく言えたらいいんですけどね。私は自分の子どもに、ダイレクトであることと、物事を個人的なものと受け止めないことを教えないといけないなと思っています(5いいね)
- 誰もそばにいないからといってあなたの時間を自由に使っていいと思っている人は跡を絶ちません。まるであなたがトイレか何かみたいにね(1いいね)
- 私のコメントは低評価になるかもしれません。しかし言わせていただきます。私もライド中に知らない人にあれこれ聞かれるのは好きではありません。でもそれが原因で自分のライドを台無しにされたくもありません。これは私達のスポーツの一部分なのです。たまには思い通りにならないこともあります。通行止めとか、雨とか、交通量が多すぎるとか、あるいは蛍光イエローを着た70歳のヘンな人に私が使っているサドルは何かと聞かれるといったこともあるでしょう。ただ返事をするのです。紳士でいるのです。その人はあなたが必要とするかもしれないco2カートリッジを持っている人かもしれないじゃないですか。それかあなたに仕事をくれる人かもしれない… そうでなくとも、少し一緒にライドしなければならなかっただけの人です。でもいいじゃないですか、少なくともライドはしていたのですから…(227いいね)
コメント欄を見ると「気持ちはわかる、ストレートに『いまお喋りできない』と丁寧に言いなさい」という提案のほか、「サイクリスト仲間なんだから話を楽しめばいいじゃないか、嫌なら外に出るな」という極端な意見もあり、さらにじっくり読んでいると「世代による感覚の違い」もありそうに思えました(Z世代は特に社交的な会話が苦手ではないかという指摘も見られました)。
皆さんも同じような経験をしたことはあるでしょうか。私も勿論あって、会話を楽しみ続けるかどうかは相手次第という感じです。次のようなことを聞かれはじめたら少し警戒モードに入ります。
- この近くに住んでるんですか?
- いつもここ走ってるんですか?
- 仕事何やってるんですか?
まあ個人情報になりそうなことを聞かれはじめると「この人は面倒臭いかもしれない」と感じはじめます。会話を楽しむというよりも、こちらが相手の退屈凌ぎのためのエンタメソースになっている、と感じられたら私はすぐに離れることにします。無垢な好奇心や人間愛ではなく、コンテンツとして相手を消費しようとする態度が見られたら、その会話を続けることには何の意味もないと私は思います。
私はスレ主さんと違って幸か不幸かプライドがないので、今ならスピードを落として休憩モードに入っていることをそれとなく伝えるかなという気がします。
話しかけること自体は悪いことでも何でもないと思いますが、同じような話題を以前、登山の雑誌でも見たことがあります。ソロで登山している若い女性が休憩中に年輩男性に話しかけられ、なかなかいなくなってくれないのですがどう対処すればいいですか? というものです。その雑誌では「お先です!」と言ってその場から離れるのがいい、と書かれていたような気がします。
サイクリングの場合も「じゃ、ここで!」と言って、本来予定していたルートを一時的に離脱するというのもお互いダメージが少ないかもしれないですね(ただ、トレーニング中の人はこういうことでペースを乱されたくないというのはわかります)。喋っていて楽しければそのまま会話を続ければ良し。
私はスレ主さんを批判する気持ちにはなれないです。あと「並走は危ないかも」というのも良い表現だったりしないでしょうか。
と、ここまで書いておいて何ですがこれはサイクリング特有の話題というよりも人間関係一般・対人コミュニケーション一般に関する話題かなとも思いました。お互いにレスペクトがあれば関係を続ける。ないのなら断つ。それだけのことかなとも思います。