海外掲示板のグラベルサイクリング・コミュニティで「あなたがもう買わないであろうタイヤは何ですか?」というスレッドを見かけました(2025年3月11日頃のもの)。コメント数が352と盛り上がっています。さて、有意に避けられているブランド・モデルとして何か挙げられているのでしょうか? 早速見ていきましょう。
出典 What tires WOULDN’T you purchase again?
全てはとても抽出できないので、特に目立っているコメントから抜粋・抄訳してみました。
- WTBのすべてのタイヤ(187いいね)
- (上の人に)シーリングにトラブルはあるし、速くないし、しなやかでもないし、パンクが多い。Nano, Horizon, Bywayを試しましたが、大体は数百マイル走ってから売りました(23いいね)
- WTBの使用経験は限られていますが、あまり感心しませんでした。重くて遅い、でも耐久性はありました。WTB Nanoでした(10いいね)
- WTPは自分にも安っぽく感じられました、あとコンパウンドが固くて滑りやすい感触でした(21いいね)
- WTBはラバーコンパウンドがひどいです。WTPとPirelliを横並びで比較するとWTBは安いプラスチックみたいな感じでした(15いいね)
- WTBはサイドウォールからの滲み出しを経験する人が多いです。貧弱な作りなのだろうと思います(14いいね)
- WTB Raddlerをグラベルで何年も使っていますが、素晴らしいですよ(11いいね)
- WTBはどれももう買わない、硬いフィールが好きになれず、コンパウンドは自分の経験では超硬かったです(32いいね)
- 私はSpecialized Pathfinder Pro 42mmのタンサイドウォールはもう決して決して決して決して買いません。最悪だし古いし小さいし遅いしひどいもんだよ!!(57いいね)
- Specialized Pathfinder Pro。このコミュニティでは大人気だけれど、それほど感心しなかったなぁ。ケーシングは硬いし、重いし、センタースリックのない複数のタイヤよりも転がりは遅かった。ちなみに私はPirelli Cinturato H, Continental Race King, Terra Hardpackのほうがずっと好みでした。Terra Hardpackは特に安く、軽量で、大ボリュームで、転がりが速く、わずかに直線的なグリップに優れます(26いいね)
- Maxxis Rambler。何につけてもとにかく平凡(44いいね)
- Gravel King SK。舗装路ではひどく遅いし、グラベルではフレームの下に小石を飛ばすだけ(55いいね)
- (上の人に)自分も買うまではそういう意見は大げさだと思っていたけれど、実際やばい量の小石を飛ばしてくる。長いライドでは口から吐き出し続けないといけなかったよ。でもトラクションはすごいけどね 笑(7いいね)
- Gravelking SS。かなり速い。でもパンクパンクパンク(30いいね)
- (上の人に)SKもパンクはひどいよ。チューブレスにしてもうまくいかない(9いいね)
- Gravelking。全製品。全体的にはすごくいいんだけど、ただパンクがとにかく多い。これまで使ってきた全てのタイヤに差したプラグの合計数よりも多くのプラグをGravelkingには差してきた(6いいね)
- Gravelking SK。舗装路やハードパックでの転がりはグレートだけれど、マッドでは最悪、あちこちに石を飛ばしまくるし、ビードデザインのせいで装着が大変、友達はサイドウォールからの染み出しをぼやいていた(タンウォール版)(3いいね)
- Continental Terra Speedはすごくいい。速くてグリッピー、でもスレッドがかなり早く摩耗する。もう買わないと思います、Terra Trailがかなり気にいっています(25いいね)
- Terra Speedははレースタイヤだからね、どんなレースタイヤも比較的摩耗は早いよ(7いいね)
- Rene Herseはもう卒業かな。半ダースくらい使ってきたけど(Compass時代)、他の多くのブランドが追いついてきたか、先に行っている。それにずっと安いことがよくある(43いいね)
- Vittoria Terreno。僕はDry G2.0を使っていて、ドライコンディション用なのはわかるけれど、ほんのわずかな湿り気やソフトなグラベルでもすぐダメだった(9いいね)
- Terreno Zeroも追加。びっくりするくらい重かったし、あんなにスリックなタイヤなのに鈍重なフィーリング。頑丈なモデルが好まれるのはわかるけれど、グラベル専用のサブ40mm以下のタイヤには感心しないな(5いいね)
- Schwalbe G-One Allround。何年もシュワルベのMTBタイヤのファンだったけど、グラベルバイクではサンフランシスコのベイエリアの比較的おとなしいグラベルルートでも繰り返しパンクした。Gravelking SKに交換したら問題解決(21いいね)
- Challengeのタイヤ。脱着が最悪です。それ以外の点ではグレートなのですが、もう耐えられません(9いいね)
WTBは確実に評価が低いように見えますね。私自身もいくつか使ったことがあります。ライド感自体は、鈍感な私には特に不満があるようなものではなかったのですが、ホイールから最終的に剥がれずに切断する必要があったり、その時はケーシングの品質は確かに安っぽいなと思いました。シーラントの染み出しがいつまでも続いていたものもありました。
Specialized Pathfinder Proは、このr/gravelcyclingコミュニティでは通常かなり評価が高いモデルなので、低評価があることに驚きました。
さらに驚いたのはGravelkingでのパンク報告の多さ。走っていてとにかく速い・楽しい、でもパンクしすぎだろ、という意見が多いように見えます。私もGravelkingはSSを複数製品使ってきましたが、鈍感な私でも走りの楽しさ・気持ち良さは感じます。ただ私の場合、Fulcrumホイールへの装着はとても簡単でしたし、パンクも未経験です(チューブレスで運用)。
さて、このスレッドには次のようなコメントも残されているので、こちらも頭に留めておきたいところ。
- このスレッドは超役立ちますね(皮肉)。どんなタイヤでも絶対にもう買わないという人が必ず2人くらいいるんだから(71いいね)
- (上の人に)このスレッドを読むとライド可能なタイヤはゼロと思えてしまうね(30いいね)
同じ製品でも使用シーン、路面のコンディション、空気圧や体重、ライドスタイル、ホイールとの相性等々で評価が全くといっていいほど違うことがあるので、これらの情報はあくまで参考情報にとどめておいたほうが良いでしょう(チューブレスなのかチューブドなのか運用状況も不明なコメントが大部分です)。
Gravelkingで楽しく走りたい、でもパンクが心配、という方は耐パンク強化モデルが出ているのでそういうものを選んでみるのも手でしょうか。