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スポーツ自転車の最高級モデルがオートバイでもないのに200万円とかするようになった4つの理由

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ロードバイクもMTBもトップエンドの完成車が100万円超えは当たり前、という状況になってから数年経ちました。現在では日本円で200万円くらいが天井になっている感じでしょうか。さて、なぜそんなに高いのか? という素朴な質問投稿を海外掲示板で見かけました。あらためて考えてみるとなかなか面白かったのでご紹介します。

image from specialized.com

自転車がモーターサイクルよりも高価になった理由は何でしょうか? 状態の良い中古自動車より高いものもあります。エンジニアリングや素材、製造に要する時間などのせいでしょうか? それとも純粋にマーケティングが理由で、「それ」を手にするためにはいくらでも払うというファンがいるからでしょうか? Specialized S-Works Stumpjumper 15 LTDが15000ドルするのでこれを聞いています。トップエンドのロードバイクも同じように12000ドルくらいします。大量生産の自転車なら3000ドルでも既に大金だと思います。でも状況を理解したいので教えて下さい

出典 Serious question about the cost of a top bike.

寄せられているコメントを読み込むと、主に4つの説に分類できそうに思えたのでまとめてみました。

第一の説:アンカリング効果説

  • 自転車ショップに入ります。「2500ドル以上はビタ一文払わないぞ」という気持ちです。
    目の前に15000ドル(本記事時点のレートで約241万円)の自転車が見えます。
    先に進むと12500ドルの自転車が見えます。
    奥まで進むと4500ドルの自転車が見えます。「ああ、俺にはこれだな。俺は騙されねーぞ」

    私のTEDトークに来てくださりありがとうございました(119いいね)

  • (上の人に)これはアンカリングと呼ばれる古典的なマーケティング手法です(※筆者注:人間の意思決定は最初に提示された情報によって大きく左右されるという心理学上の概念)(28いいね)
  • 家電量販店でもやっているね、誰も買わない9000ドルの食洗機とかで(7いいね)
  • 私は50代の時にバカげた値段の自転車を買いました。その時の下準備として、妻がいる家に飛行機やボートの雑誌をそのへんに置いておきました。妻に飛行機やボートではなく自転車を買おうと思っていると告げると、キスしてくれました(60いいね)

第二の説:可処分所得の多い中年男性がターゲットだから説

  • ハイエンドバイクの主要な買い手は相当な可処分所得のある中年男性だから、こうしたデモグラフィック情報に基づいてマーケティングが行われているんだよ(171いいね)
  • 良い要約ですね、ハイエンドバイクは基本的にそれを実際に買うことができる5%の人々に対してマーケティングされているもので、その大部分は合衆国に住んでいる。現実的なターゲットのサイズは信じられないほど小さい(4いいね)

第三の説:UCIルールだから説

  • 自転車の最上級モデルはトップレベルのプロが使っているものと全く同じなんだ。ルールでそうでなくてはならないと定められている。マスプロのモーターサイクルはトッププロが乗っているものと同じではない。もしトッププロと同じ仕様のモーターサイクルだったらS-Worksの自転車の5〜10倍はすると思うよ(111いいね)
  • プロがレースで使っているスタンダードなmotogpのオートバイは100〜400万ドル、あるいはプロレベルの自転車の60〜260倍するんだ。ビギナー用のモーターサイクルが50000〜10000ドルだったとしよう。ウォルマートで売っているビギナー用の自転車は数百ドルだ。人はエントリーレベルのロードバイクが既に「ビギナー用」以上のものであることを知らないのさ(78いいね)

第四の説:中年の危機(ミドルエイジクライシス)説

  • いとこがトップエンドの自転車を売っているショップで働いていました。彼によると、そこで買う人々は実際のプロ(プロは普通スポンサードされているので、実際はトップエンドのアマチュア競技者なのですが)か、中年の危機のただなかにいるお金持ちのおじさんだけだったのことです(125いいね)

実際はこれら4つの要因が複雑に入り乱れつつ、現在のトップエンドバイクの高価格化に繋がっているのかもしれませんね(これに加えてコロナ禍以降のサプライチェーン問題・コスト増の問題も要因の一つになったのでしょう)。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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