学校で「2つの自転車アクセサリーを単一のフォームファクターにまとめる」というプロジェクトを与えられました。実際に役に立つものを作りたいです、という相談投稿を海外掲示板で見かけました。さてどんなアイデアが寄せられているか、観察していきましょう。
出典 If you could only take two accessories with you, which two would you bring?
以下、私の主観でおもしろそうなコメントを抜粋してみました。
- 携帯ポンプとマルチツール(アレンキーセット)(25いいね)
- サドルバッグとテールライト(※複数人からこの案が出ており、合計いいね数は最も多い)
- ベルとライト(17いいね)
- サイコンとライト(15いいね)
- ライトとダッシュカム(7いいね)
- 750mlのボトルの形状で、ツールキットを入れられるキャビティがあるもの。水の容量は500ml。キャビティにはマルチツール、チューブ2本、CO2カートリッジ2本が入る(11いいね)
- 携帯ポンプとパッチキット(3いいね)
- 携帯ポンプとスペアチューブ(1いいね)
- サイコンとスペアチューブ(1いいね)
- 携帯ポンプでもあるシートポスト(1いいね)
- アレンキーセットを保持できるポンプ
- ライトかヘッドユニットに統合されたホーン(※クラクション)(1いいね)
中にはネタかな?とも思えるコメントもあるのですが、こうしたブレインストーミングでは出されたアイデアについて「そんなの無理だよ!」と否定しないことがお約束です(新しいプロダクトを作る時、出されたアイデアにすぐダメ出しするとみんな意見を言わなくなってしまい、イノベーションが発生しなくなります。荒唐無稽でも良いのでまずはアイデアを出すのが大事)。
「携帯ポンプとパンクパッチ」は一方を使う時にもう一方も使う可能性があるので一緒だったら便利、というコメントがありました。確かにそうですね。アレンキーも一緒だったらなお便利。その場合、携帯ポンプの握りやすさ(形状)が犠牲になる恐れがあるかもしれませんが、そうした課題に取り組むことでこれまで存在しなかったようなイノベーションが出てくるのだろうと思いました。
「ツールキットをしまえるウォーターボトル」も、便利そうだけれどツールキットが入っていたら重くて飲みにくいのではないか、と読んでいて思ったのですが(もしこれが会議中だったらそういうことは口にしません)、これも考えてみるとウォーターボトルとツール空間を分離式にして片手で簡単に着脱できるような仕組みを考えると現実的な製品になるような気がしました。
サイコン・ヘッドユニットの前面にライトがあると確かに便利そうですが、ライトの角度調整機能をどう持たせるか、バッテリーを共有するとしたら容量はどうするか等の難問があります。これも正面から解決しようとしたら新しいプロダクトの誕生に繋がるかもしれませんね。点滅灯くらいであれば行けるかも?
サイコンにホーン(ベル)の機能を持たせるのは頑張ればできそうな気もします(音量や法律の問題など考える必要があるものの)。
寄せられたアイデアの中で最も人気があるように見えるのは、「サドルバッグとテールライト」の組み合わせ。サドルバッグにはライト用のマウントやフックがあるものも多いですが、角度調整が微妙だったりしますよね。これをうまく解決して統合型にして、さらに内部に入れたモバイルバッテリーからも給電できたりすると活躍しそうです(ソーラーパネルも付けられないだろうか…)。
上で挙げたアイデアにはどれも「近い製品」が既に存在するかもしれませんが、統合感・一体感・使い勝手がまだ十分でない、と考えている人が多いのではないかと思いました。皆さんも何かおもしろいアイデアがありましたら是非エック…いやツイッターやBlueskyなどで教えてくださいね。
レーダーとカメラが一体化したGarmin Varia RCT715などは「2 in 1 アクセサリー」の代表的なものでしょうか。Fizikの「サドル+テールライトの統合システム」のことも思い出しましたが、あまり流行らなかった印象があります。