TPUとラテックスチューブ、乗り心地が良いのはどっち？（海外掲示板の議論から）

よみもの

2025.03.09

TPUとラテックスチューブの「転がり抵抗」の違いについては興味がないのですが、乗り心地(ride quality)の違いについては興味があります。実際に両方をしばらく使ったことのある方の意見が知りたいです、という質問スレッドを海外掲示板で見かけました。スレ主さんは何年もラテックスを使ってきた方で、2年ほど前にTPUチューブに乗り換えたそうです。

出典 Ride quality: TPU vs latex tubes

以下、目立ったコメントを抄訳で抜粋します。

私の意見では明らかにラテックスのほうがはるかにしなやかです。しかし使っているタイヤに左右されるかもしれません（22いいね）
私の経験ではラテックスにいっぱい空気を入れた時のほうがしなやかに感じます、しかし空気の抜けが早いので乗り心地に一貫性がありません。TPUは空気の保持力が良く、軽量で、ラテックスと同じくらい転がりが良くてパッチも簡単です（13いいね）
他の人が言っていることと大体同じだけれど、ラテックスのほうがフィールは良く、よりしなやなかで、必ずしもより速くはなく、インストールがややトリッキーです。チューブがサイドウォールからはみ出してパンクさせたことがありました。TPUはより軽量でインストールもしやすいのですが、バルブ回りに品質上の問題があります（私がAliexpressで購入したものだけだったかもしれませんが）。あとパッチもややコツが必要です。ラテックスのほうがよりしなやかではあったのですが、いつもパンクしているかスローリークしているような感じがあって、ライド中に心配になっていつもタイヤをつまんでチェックしていました。ロードバイクではライド前に空気をいれるので夜のあいだに空気が抜ける点は私にとっては問題ではありませんでした（3いいね）
（上の人に）私も中国製TPUチューブのバルブ回りで問題を経験しましたが、Aliexpressで買ったCyclamiチューブはグレートでしたよ。剥がして貼る(peel and stick)タイプのパッチでこれまで問題なくやれています（2いいね）
パッチについてだけど、剥がして貼るタイプのものはタイヤに空気が入った状態でやるとうまく行きます。空気を完全に抜くとパッチとチューブのあいだに折り目ができて漏れてしまいます（1いいね）
よりしなやかなら、より速いはずだよ（3いいね）
どちらも使ったことがあるけれど、どちらも本当に良く転がります。でもTPUはメーカー純正パッチでも貼るのに本当に苦労しました（※筆者注：この方は初期のTubolitoを使っていたそうです。当時のTubolitoのパッチは貼るだけタイプだったのではという説あり）
TPUは糊とパッチが必要だよ。貼るだけのやつはダメ（2いいね）
TPUはまだ使ったことがないけどいまラテックスチューブとContinental GP5000sを使っています。至高の乗り心地です（2いいね）
TPUとラテックスを試して、いまはチューブレスで（ずっと昔はチューブラーだった）レースやMTBをやっていますが、TPUはサイズと軽さの面で携行するスペアとしては良いだけ、というのが私の意見です。TPUのライドクオリティは良くないですよ。ラテックスは本当にいいですが、チューブレスはもっといいです（2いいね）
転がり抵抗が低いほど乗り心地は良くなります。それらはタイヤの持つ同じ特性です。TPUとラテックスが転がり抵抗に付加するのはゼロに非常に近く、理論的にはラテックスのほうが少し良いのですが感じられる人はいないかもしれません（2いいね）
自分には受け入れられないほどの空気の減りがなかったら、ずっとラテックスを使っていたと思います。あとスネークバイトパンクもしやすかった。TPUに乗り換えて、もう戻るつもりはありません。乗り心地は少し荒くなりましたが、どうでもいいっす（5いいね）
ラテックスは10点、TPUは8点。ラテックスチューブを入れたタイヤから聞こえてくる音は音楽だよ（1いいね）

あくまで「乗り心地」ついてだけ見ると、TPUはラテックスには及ばない、しかし僅差に迫っているという意見が多いように見えますね。

運用面については、TPUではパンク時のパッチ貼りについて「普通にやれる」と「相当大変」という意見、両方見られました。貼るだけタイプのパッチの場合は完全に空気を抜かずに貼るとうまくいく、というのは有益そうなTipsですね（ただTPUはタイヤに入れていない状態でフルに空気を入れてしまうと元のサイズには復元しないのでそこは気をつけたいところ）。