ROCKBROSのバックミラー(ハンドルバーマウントタイプ・菱形・右用)についての記事です。同社製のこのミラーにはハンドルバーマウントとバーエンドマウントの2タイプがあり、さらにミラーが菱形のもの・円形のもの、右用と左用等のバリエーションがあります。筆者はJones H loop bar形状のS SENQI H フラットバー(レビュー記事)用に導入しました。
失敗したか!?
いやあミラーも大きいしアームの可動域も広そうだし、これはバッチリ快適に使えるに違いない、と期待していました。
組み立てはヘックスレンチ1本、クランプは22.2mmハンドル用(Amazonの商品説明には20-24mm対応との記載あり)。ミラー部はボール状の末端を両サイドのプレートで締め付ける方式で、多方向に曲げられるようになっています(商品説明には「360度回転」とあるものの、全方向に360度回転できるわけではないので注意)。
ちょうど良い取り付け位置がありました。内側のバーの右端です。ミラーがでかい!見やすい!まるでオートバイのようだ!もう成功の予感しかしません。
だがしかし。腕が!! 腕で何にも見えないィィィーッ!! ここは手を離すと後方がよく見える良い位置なのですが、後方確認のためにこのハンドルのホームポジション的な位置から手を離す運用はちょっと考えられません。な、なんか嫌な予感がしてきた。1800円をドブに捨ててしまったか…
諦めず、様々な取り付け位置を試しました。内側のバーのステム寄り、ダメ。RouteWerksバッグのマウントのセンター部の空き地、ダメ。同バッグの右スタブは31.8mm径なので取り付け不可。どうもこの変形ハンドルでは、「ハンドルの上部」にミラーを設置して良好な視認性を得るのは難しい気がしてきました。
右用でも下で使えた
なら下に取り付けるのはどうか。しかし、私が購入したのは「右用」。多くのユーザーがこのミラーの「左用」を購入して「右ハンドルの下部」に取り付けているのは知っていたので、私も左用にすべきだったのだろうか… と思いながらあれこれ試していたところ、あれ? 右用でもなんとか下で使えそうです。
サドルにまたがり、ハンドルのホームポジションを握っている時の姿勢を再現してミラーの位置を調整していくと… えっ、ここ良くない!?
良いんじゃない!? ハンドル末端とパニアバッグの上が映ってはいるけど…
結構いいんじゃない!?
うおー見える見える。これ、使える。
取り付け位置を前方から見たところです。最終的に「かなり使える」位置を探りあてることができたのですが、それでも視認性が良好なポジションは「ピンポイントに一箇所」のみでした。
右用をハンドル下に持ってくるとボルトの底がライダー側を向くようになりますが、あえて左用を買わなくてもこのような運用は一応できるようです(いまのところ不都合も感じていません)。
さて結果的に1800円は無駄にならず、このミラーはS SENQI H フラットバーで大きいストレスを感じずに使えるなりました。使いはじめてまだ間もないので仮レビューのような感想にはなりますが、箇条書きでまとめると
- 可動域は確かに広いのでベストポジションを探しやすい。しかし完全に360度回転するわけではないので、そこは期待しすぎないほうが良い(動かせない死角はある)
- 良好な視認性が得られるのは本当に一箇所だけなので(※これはどんなミラーにも大体あてはまるけれど)、試行錯誤は必要
- アームが長いせいか振動を拾いやすく、鏡像の揺れが目立つことがある。しかし常にビリビリと揺れているわけではなく、揺れている時も視認性に影響しないので個人的には気にはならない(像が大きいのでクルマはどんな時でもよく見える)
- モーターサイクルのミラーのような鮮明な像ではないので期待しすぎてはいけない(アクリル製)。像は「極上」ではないが満足の行くレベル。ガッカリ感は個人的にはない
- 振動で緩みやすい構造なのは間違いないが、アームやミラーの位置が呆れるほど緩むことはないようだ(Amazonレビューには「どんなにきつく締めてもずれる」という評価が散見されるが、私はそのようには感じません)。しかしガタガタの舗装路を走っているとたまに微調整は必要(これも一度好位置が確定してしまえばそれほど苦にはならない)
- ミラーアームのボルトでクランプリングを締める構造になっていて、取り付け時に落としやすいので注意したい(何度も落としてしまった。幸いミラーは割れなかったけど)
- ミラーはもう少しだけ幅が広いとさらに見やすかった(サイズが大きくなりすぎて問題になるのかもしれないけど)
- デザイン・質感は個人的にはとても満足(カッコ良いと思う。安っぽさも感じない)
そんな感じで、全体的には好印象の製品です。