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ハンドル製品レビュー

S SENQIの「H フラットバー」が良すぎてもう他のハンドルには戻れないかもしれない【ポタリング・ツーリング・オフロード・高速巡航もOK】

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S SENQIなるメーカー(ブランド?)から出ている「自転車ハンドルバー H フラットバー」というハンドルの使用感記事です(初期インプレ)。最初に簡潔にまとめますと、ひとたび「自分好みのセッティング」が出てしまえば、ポタリング・ツーリング・オフロード・高速巡航と、様々なライディングシーンで快適に使える素晴らしいハンドルだ、というのが私の印象です。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

いわゆる「Jones H Bar」形状のハンドルです。これはもうものすごく気に入っていまして、近いコンセプトの製品としてはSurly Moloko Bar形状のハンドルも試してみたいところですが、このハンドルが良すぎるのでもう交換する理由がないのではないか、と感じているほどです。

幅広で高低差もあるマルチポジションハンドル

まず製品の概略から。提供されているのはワンサイズのみで、バーエンド間が690mm。ブレーキレバーを際まで寄せた時のレバー間距離が400mm。バーエンドからハンドル最奥バーまでの垂直距離(縦方向の長さ)が290mm。ステムクランプ径は31.8mmですが、それ以外は22.2mmという仕様です。またステムクランプ部の下部からハンドル頂点までの高さが83mmあります(下段と上段との高低差が大きい)。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

コクピットをライダー側から低い目線で見るとこんな感じになります。こんなクルーザーみたいな形状のハンドルでグラベルを楽しめるのか、と思ってしまいますよね。イケるんです、それも!

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

ポジションは概ね4つある、と言えると思います。写真下の①がブレーキレバーを握れる基本ポジションとすると、②は超アップライトな姿勢でのんびり走ったり、低速でバイクをコントロールしたい時に適している感じです。③と④はエアロポジションを取れ、③はある程度の高速巡航をしたい時・向かい風が強い時に便利、④は空気抵抗が最も少ない「攻めた」ポジションです。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

基本的にアップライト・ポジション寄りのハンドルなので、①の基本ポジションだと手のひらの下側にやや「圧」を感じてはくるのですが(どうしても体重がのりがちなため)、それでも長距離を走っていても身体に疲れが出ないのが不思議です。

狭い道路で背後からクルマが近寄ってきた時などは、バーエンド側を持つと心理的に安心です(こちらの大きさが相手に伝わりやすいと感じます)。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

この最奥部のエアロポジションが個人的にかなり気に入っていて、よく使います。ドロップハンドルに後付けするエアロバーの先端に近いイメージの高さです。なお下の写真ではステム両脇がバッグのストラップで埋まっていますが、ステム脇もできれば開けておきたいところ(登坂時にも活躍するポジションです)。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

空気抵抗が大きいアップライトなポジションも、背中を丸めて両脇を締めた前方投影面積が小さいポジションも、両方取れてしまう不思議な便利ハンドルです。

ステムは恐らく交換する必要あり

ところでこのハンドル、基本的にドロップハンドル(フレアハンドル)で乗っていたバイクで使いはじめたところ、当初の90mmステムだと「リーチが近すぎる・スタックが高すぎる」状態になってしまい、全然快適ではありませんでした。あまりにアップライトで、近すぎます。これは向いてないなぁ、と正直思いました。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

しかし私の場合、90mmステムを110mmステムに交換することで印象が激変しました。あとバーエンド側を少し下向きにセットしたり、高さを微調整するなど、セッティングは若干の試行錯誤が必要でした。すぐに使用停止しないで詰めていって良かったなぁと思います。

現状で「ベストな設定」が出ているかはわからないのですが、90点は取れている感じです(今後より低くするかもしれないですが)。海外掲示板を読みこむと、このタイプのハンドルではステムを私とは反対に短くする必要に迫られた方も多いようなのですが、いずれにしてもリーチが変わりすぎるので現在ドロップハンドルで使っているステムとは別の長さのものが必要になる可能性が高いと思います。

S SENQI 自転車ハンドルバー H フラットバー

さらに付記しますと、ポジションがだいぶアップライトになりますから、お尻への体重のかかり方も結構違ってきます。私の場合はこれまでドロップハンドルで使っていたサドルで以前と同じ長距離を乗っても苦痛にならないセッティングは得られているのですが、場合によってはサドルの位置調整・本体交換が発生する方もいるかもしれません(ポジションが激変するので仕方がないところですが…)。

このハンドル、近所のポタリングは勿論、グラベルを高速で下っても安心かつ気持ち良いですし(エアロポジション以外でのコントロール性は非常に良い)、基本がアップライト姿勢になるのでツーリング時はこれまで以上に風景を楽しめますし、かっ飛ばしたい時は2段階のエアロポジションを簡単に得られますし、旋回性能も良いし、これは素晴らしく楽しいハンドルだな、と感じています。ロングライドも疲労が少ないですよ(セッティングを詰められたら、の話ではあるのですが)。

唯一不安な点があるとしたら、溶接箇所を見ると製造技術はあまり高くないのかな? という印象を受けるところ。また2024年以前のAmazonレビューを読みこむと、左右対称でない製品が届くことがあったりと、かつては品質管理上の問題があったことがうかがえます。私が購入した個体の対称性は問題ありませんでしたが、購入時はAmazon直送在庫がある時にして、受け取った直後は品質をよくチェックしたほうが返品・交換が発生した場合にスムーズかもしれないですね。

実売価格が約3,000円前後とコスパも良く、気持ち的には5つ星を付けたいところですが、長期的な耐久性が不明なので星4にしておきます。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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