筆者の「自転車キャンツー最新コーヒーシステム」をご紹介します。スティックコーヒーで簡易に済ませることもあれば、「カフラーノ」というオールインワンシステムを持っていくこともあるのですが、最近は下の写真のような組み合わせが定番になりつつあります。
電動ドライバーでコーヒーミルを回す
現在のシステムの目玉は、この電動ドライバーです。Goowinなるブランド（？）の製品で、USB-C充電式。長さは約14cm、幅は持ち手のほうで最大5cm。重さは実測176g。電動駆動時の最大トルクは4Nm。
シャンク径は電動ドライバーで一般的な6.35mmです。これを何に使うかというと…
…手動コーヒーミル（キャプテンスタッグ製品）のハンドルを固定する六角ボルトに差し入れるのである！ そしてボタンを押してガリガリと豆を砕くのである！
しかしながら、これはより少ない体力で、かつ短時間でコーヒー豆を挽くために導入したのですが、気に入ってはいるものの「最高に素晴らしい究極のソリューションである」とまでは言えない感じです。
ミル本体も電動ドライバーも激しく振動するため、手と身体でガッチリホールドし続ける必要があり、ラクラク、という感じではないのです。手挽きほどではないものの、疲れることは疲れます。しかし「疲れないためにこれを使う」のではなく「豆を少しでも早く挽くために使う」と考えた場合、導入した価値は大いにあったと思います。
チタンマグでお湯を沸かす
湯沸かしとドリップにはこの日ケトルは使わず、スタッキングして携行したサイズ違いのチタンマグ2個を活用。片方のマグでお湯を沸かし、ペーパーレスのステンレス・メッシュフィルターを載せたもう片方のマグにコーヒーをドリップしていきます。
スキッター、と呼ばれる小さいワイヤーのようなパーツをマグの縁に取り付けておき、ゆっくり慎重に傾けていくとワイヤーの隙間に表面張力でお湯の膜ができて「ドバドバッ！」ではなく「ポトポト…」とお湯を落とせるようになります（慣れが必要なので事前に練習しておいたほうが良いです）。ちなみに下の写真、撮影はウルトラCの難易度でした。
はいできあがり！スプーンで軽くかきまぜ、液質を均一にしていただきます。丁寧に淹れるとやっぱり美味いなぁー。朝に飲む最初の2杯だけでも上質なコーヒーにしておくと「一日の立ち上がりかた」が違ってきます（ライド中はスティックコーヒーでもOKだ）。
ちなみに上の写真では、20gの豆で300mlマグの7分目くらいまで抽出しています。
電動ドライバー作戦の短所
さて、この電動ドライバー作戦には短所もあります。まずは結構なパワーを使うせいか、20gの豆を中挽きで挽く場合、3〜4セットで電池が切れることです。豆挽き中にパワー不足で抵抗が生まれてきたらバッテリー終了の合図です。ただ、3泊なら毎朝これで豆を挽ける感じではあります。電池が切れたら最後は手で挽けば良い。下はモバイルバッテリーで充電中の図。
もう一つの短所は、動作時の音が結構大きいところです。自分自身にとっては問題にならないのですが、近くに他の人がテントを張っている場合など、朝5時に起きてこれを使うのは躊躇われます。しかしそんな時はキャプテンスタッグのコーヒーミルを手動で回せば良いだけです（これもまあまあ音はするんですけれども）。
Goowinの電動ドライバーが176g、キャプテンスタッグのコーヒーミルが233gで、合計409g。コンパクトなUSB充電式電動ミルは他にもいろいろ探してみたのですが、この組み合わせより軽く、かつ収納性も高い、という製品は私が調べた限り見つかりませんでした。
しかも仮に良いものがあったとしても手動モードはないので、静かな場所では使いにくくなります。手動で挽く選択肢が残されているところ、もこのシステムの長所かなと思います。
▼ この記事で登場したアイテム（写真で見えているもの）はこちら。いいなーと思われた方はぜひチェックしてみてください。
