横浜育ちの中年生、nadokazuが
名古屋で出会ったのは
自転車用品の老舗卸問屋フカヤだった。
というわけで、本日の駄文はこちらだがね!
FUKAYA CYCLE FAIRって、なんかや?
自転車関連製品の卸問屋、株式会社フカヤ。創業110周年というとんでもない歴史を持つ、老舗中の老舗です。
さてさて、そんな株式会社フカヤさんが毎年年始恒例で行っている、関係者向けの展示会が「FUKAYA CYCLE FAIR」。出展社名を見るとKABUTOにOSTRICHにCATEYE、SUPACAZ、SelleITALIA、Deda、MICHELINにRITCHEなどなどの蒼々たる自転車用品ブランドが並びます。
春商戦を控えた自転車販売店などへの販促の場ですから、一般販売前の新商品や次期シーズンのラインナップといった「普通は見られないモノ」だって展示されるのが当たり前。だからこそ、自分みたいな底辺自転車乗りには縁がない場所でした。
なんですが!
そんな「FUKAYA CYCLE FAIR」に、2025年はなんと100名限定で一般参加枠が設定されたというから驚きです。これは…発表前の新製品をネットに晒してドヤ顔するチャーンス!(※私は最低の人間です)
とはいうものの、平日開催のうえ場所は名古屋!さらに抽選で枠を勝ち取る必要ありと、潜入には富士見パークウェイみたいな高い壁が立ちはだかります。どうせ「応募したけどあえなく敗退」というパターンでしょ?と、諦め半分でしたが、なぜか当選してしまいました。
会場はこんな感じだがや!
会場は名古屋市中小企業振興会館「吹上ホール」の第2ファッション展示場で、広さは915m²。施設のサイトには「小規模展示場」と書かれていますが、1社主催の展示会場としてはかなりの広さに思えました。
会場と同時に入場したのですが、思ったより人の数が少ないです。それもそのはずで、本来のメイン入場者である販売店の皆様がいらっしゃいません。もしかして当選した100名のためだけに、わざわざこの枠を設けてもらえちゃったの?
スタッフの皆様と出展社の皆様の人件費だけですら、べらぼうな金額になるはず。そこに会場費まで上乗せされちゃうのに、それを100名足らずの一般人のために費やす。フカヤさんと出展社さん、太っ腹すぎません?
気になった展示を、雑に紹介するでよ!
BRYTON
現行製品の展示がメインで、発表前の製品はなさげでした。とはいえブライトンと言えば、ポストGARMINの一角。そろそろEDGE530を買い換えたいなぁ…というとき、間違いなく候補に挙がってきます。
ブライトンのサイコンが動いているところ、実は初めて見たのですが機能性や動作のサクサク感は非常にいい感じに思えました。
なんですが!
表示項目の区切り線と項目の文字(「速度」や「ケイデンス」など)が、接触しちゃってる。レーダーの表示が項目の文字に被ってる。「:」が天地中央じゃなくて下付きになってるといった、画面表示の微細な詰めの甘さが気になりました。
でもでも、この大画面がこの価格!細けぇこたぁいいんだよ!という破壊力は思いっきりありますねぇ。
CATEYE
定番商品や、つい最近発売が開始されたUSB-Cクレードル、さらに発売前の新製品の展示がありました。もちろん写真を撮りまくりましたが正式発表までネットに上げないように言われたので、おくちチャックです。
OGK KABUTO
愛用しているIZANAGIが、いつの間にか型落ちしていることを今さら知ってショック!!それはさておき、最近のヘルメットはマット系の落ち着いたカラーばかり。デザインからトゲトゲしさも無くなっちゃって、尖った感じが失われ気味。ゼナード再販してくれないかな…。
個人的に目が釘付けになったのは、昨年3月発売のアイウェア「FA1」シリーズ。フレームレスタイプなので、視界の広さが裸眼並み。しかも調光レンズ!
信頼しまくっているブランドから、好みにぶっ刺さる仕様の製品が出ていることを知り、いま僕は 冷静さを 欠こうとしています。
OSTRICH
各種バッグに履行袋でお馴染みの、オーストリッチ。事前にXを見ていたので、会場限定の小袋をしっかりゲットできました。これで名古屋に来た目的は、もうコンプリートしたようなもの。
今頃浅草方面では合同展示会を開催しておりますが、私は名古屋のフカヤショーに来ています。
午後からユーザーさん向けのショーですが、こんな小袋を用意しましたので差し上げたいのですが、SNSのフォローとかリツイートでも良いけど、私の話を聞いていただけたらあげちゃいます。 pic.twitter.com/eP9MpCYwn7— オーストリッチ/アズマ産業株式会社 (@OSTRICH_azuma_) January 28, 2025
それにしても、オーストリッチさんの製品はやっぱりイイですねぇ。展示を見ていると、片っ端からカートに入れてポチりたくなってしまいます。
心の物欲ダムが決壊しそうだったので、SP-705への無駄な愛をお伝えして逃げるように立ち去りました。
WINZONE
わたくし、ゆるポタガチ勢なのでエナジージェルを口にする機会は滅多にないです。それこそ「ろんぐらいだぁす!」で、亜美嬢が雛子パイセンにもらったジェルを口にして「マズッ!」となってた頃から認識がアップデートされていません。
それが今回、日本新薬さんのブースでWINZONEの色々なフレーバーを試食させていただいたのですが、この体験は衝撃でした…。どれもこれもが、もう普通に美味しい!!デザートじゃん!!令和のエナジージェルは、こんなにも進化を遂げていたのかと、目から鱗がポロポロと落ちていきます。エナジージェルって、もう罰ゲームには使えない時代なんですね…。
あとは機能性表示食品なども出展されていましたが、チラ見させていただいた(おそらく内部資料の)エビデンスの作り方はさすが機能性原料メーカー!という印象でした。
京菓子處鼓月
羊羹をベースにした、スティックタイプの補給食。だから、「anpower(アンパワー)」!これ絶対に関西ノリのネーミングでしょ、と思っていたら案の定。京都の和菓子屋、「京菓子處鼓月」さんの製品でした。
それにしても、なぜガチの和菓子屋さんが自転車の補給食で展示会に?と、首をかしげたのですが、お話を伺うと
社長がトライアスロンにハマる → 自分が欲しい補給食を自分で作ろう!と思い立つ
というのが、開発経緯とのこと。なんという職権乱用!!
いいぞ!もっとやってください!!!
「自分が納得しないとオッケー出してくれないんですよ~」と担当の方が仰る、和菓子屋さんの社長兼トライアスリートこだわりの補給食をいただきました。
塩分の存在感をしっかり感じるけれど、しょっぱくは決してない。キワキワを攻める塩味を効かせた、単に「甘い」だけじゃない味付けに唸らされました。なるほど、この方向性が出せるのは、和菓子屋さんだからこそ持っている甘味づくりの経験値を感じます。
前田製菓
あたり前田のクラッカー。特定の年齢層に極めて高い認知度を持つ、ガチのお菓子屋さんが作った補給食がこちらにもありました。
「WAY TO GO」とネーミングされたレトロ感あるデザインのパッケージに封入されているのは、プロテイン高配合クッキー。複数のフレーバーが用意されていて、配合成分も差別化されています。
きっちり美味しくて、さすが老舗製菓会社!と思わせるのですが、口の中の水分をぜんぶ持っていくタイプの味わい。走行中にパクつくよりは、休憩の際にいただくのがよさそうです。
Vesrah
ブレーキパッドを展開されているメーカーで、モーターサイクルの界隈では著名なブランド…らしいです。わたくしリムブレーキ車しか所有していないので、ブースで初めてブランド名(「ベスラ」という読み方も)を知りました。無知ですみません!すみません!!
老舗の国産ブランド、そのうえ海外でも評価が高い!と、おっさんのツボを確実に突いてきているのでいつかディスク車を買ったら、ぜひ試してみたいところ。
マルニ工業
マル「ト」さんはよく知っていますが、こちらはマル「ニ」さん。昭和な自転車店でよく見る緑のゴムのりでお馴染み、日本唯一のパンク修理材メーカー(公式サイトの記載による)です。
自分が注目したのは、スプレータイプのパンク修理材「クイックショット」。バルブから薬剤を注入すれば、ピンホール程度の穴なら塞ぐことができてしまいます。あとできちんとチューブを交換する必要はありますが、「とりあえず走れる状態への復帰」なら最速(たぶん)の対応が可能。
たとえば雨の筑波山でパンクしたときみたいな「1秒でも早くパンク修理を終えたい」シーンでは、応急処置用として最高レベルのパンク修理ソリューションになるはず。これ、サドルバッグの中に1本忍ばせておくと非常にいいかも!
「ポンプと予備チューブを携行しなくてもよくなる」という製品ではないことに注意が必要ですが「予備チューブ2本+ポンプ」ではなく「本品+予備チューブ1本+ポンプ」という機材構成にしちゃうのは大いにアリだと思えました。
SCUVVERS
ヘッドレスト裏に収納できる、折り畳み式シートカバー。車載で出かけた遠征先でサイクリングからクルマに戻ったあと、オッサンの汚い体液がシートに染みこむのを手軽に防御できる、というわけですね。
このところ車載してサイクリングする機会が増加中なので、ポチっておくか…と思ったら!いやいやどうして、結構なお値段。珍しく、衝動買いを躊躇いました。
RIDE OASIS
フカヤさんのプライベートブランド、「ライドオアシス」。展示されていた製品の中で目を付けたのは、ハンドルにクランプで取り付けるフロントラックです。
これ、いわゆるバイクパッキング的な使い方はもちろんですが、カメラバッグを括り付けちゃえば、大きめサイズのカメラを積んでも安定して走れるんじゃね?と夢想しています。
フレームの各所にダボ穴も設けられていて、ライトやアクションカムなどもラクラク取付できそう。これは夢が広がりますねー。
GOODYEAR
最新モデルがずらりと並んでいたのですが、個人的に目が釘付けになったのはブースの脇に何の説明も無しにポイッと置かれていた小径タイヤ。製品ラインナップには掲載がなく、詳細は一切不明ですがレーシンググレードの型番がプリントされていて、なんだかとっても走りそうな雰囲気!!
ビビッド過ぎるカラーリングなので、多色展開が前提なのだと想像。まだ適正空気圧の印字すらされていないので、明らかに量産体制には入ってない状態でした。
担当の方にお伺いしたところ、どうやら欧州某国製の某高級折り畳み自転車用らしかったので、20インチ406の開発を熱望する一般人がここに1名いることだけをお伝えしました。
駅から会場までは、折りたたみ自転車の出番だで!
FUKAYA CYCLE FAIRの開場は、15時という割と遅めの時間。午後休すれば十分間に合いますが、遅延の可能性が皆無になるよう朝から名古屋入りしました。そして名古屋駅から会場までの距離は約6kmで、ルート上に坂はありません。
というわけでパソコンやスマホなどのリモートワーク機材と一緒に、新幹線に持ち込んだのはパシフィックキャリーミー。ほぼA4サイズという極小のフットプリントは、特大荷物スペース付きの座席を予約できなくても「絶対に大丈夫」という絶大な安心感があります。いざとなったら、網棚に乗っけることだって可能…!
名古屋グルメを楽しんだり、観光したりしながら…ではなく真摯な勤務態度でリモートワークしながら会場までダラダラ走ったのですが、こういう使い方がキャリミの真骨頂に思えます。
そうそう会場までの移動途中には、スケートリンクがありました。最近読んだ本で知ったのですが、名古屋ってフィギュアスケートが盛んなんですよね?
まとめ:自分、やらかしよった!
そんなわけで15時から18時頃まで、会場を見て回りました。まずはこんな機会を提供くださったフカヤさんのご英断に、日本海溝より深く感謝したいです。
自転車用品情報のアップデートをサボりまくっているので「こんなんあったんかー!!」と感じたブランドや商品も多く、自分のへっぽこ加減を改めて思い知ることになりました。意識してリアル店舗にも行くようにしないと、中年はあっという間に時代に取り残されます。いやマジで。
あとブースで展示されてる発表前の新製品については「ブログとかSNSに載せてもいいですか?」と可否をいちいち確認しましたが、概ねお断りされました。
まぁ担当の方からしたら「正式発表前のモノは公開NGとしか言えねーよ!」という感じでしょうからねぇ。いたしかたありません。
とはいえXなどを見ていると「正式発表までネットに載せないでね」と言われた製品の写真や情報も、ガンガンアップされちゃってます。これって自分だけが「グレーゾーンをいちいち確認してヤブヘビする」という、最悪なムーブをやらかした可能性が極大。
あーーヘタこいたーーー!!!
というわけで、平日にわざわざ名古屋まで往復してきた結果!!
我々は…今回も…
なんの成果も!!
得られませんでした!!
私が無能なばかりに……!!
終了!!!