以前からGarmin AI (Active Intelligence)の出力がひどい、という苦情を海外掲示板で頻繁に目にしてきたのですが、具体的にどんなふうにひどいのかがよくわかるスレッドを今日見かけたのでご紹介します。スレ主さんはGarmin AIに次のようなアドバイスをもらったのだそうです(なお自転車ではなく、ランの方による投稿です)。

image from reddit
あなたの今日のラン3.85km、平均ペース10:30分/kmはあなたのフィットネスの進歩への貴重な洞察を提供してくれます。このデータを分析すればご自身のランの効率性を理解し、今後の改善すべき領域を特定する助けになります。平均ケイデンス、例えばあなたの138ステップ/分、の記録を追っていくとご自身のランニング・スタイルをさらに理解するきっかけにもなります。ご自身のパフォーマンスをより深く理解するために、これらのメトリックを注視し続けて下さい。
出典 Aren’t you supposed to provide insight and analyse this stuff?(洞察と分析はあんたがやってくれるんじゃないのか?)
これに対してこんなコメントが寄せられています(抜粋・抄訳)。
- 俺はバカにされているような気がする(1いいね)
- これはそもそもAIなのか? ワークアウトから適当な数字を拾って、無意味なテンプレに流しこんでいるみたいだ(73いいね)
- これにいいところがあるとしたら、Strava AIが結構良く見えてしまうところだな。Strava AIは少なくともトレンドやコンディションの変化についての洞察をくれる(9いいね)
- 既にアクセスできるデータを、言葉を変えてまとめているだけじゃないか(2いいね)
- 「やあ、走ったね。あとは自分で考えろ」(12いいね)
- これまでに見た(Garmin AIのひどい出力の)中で最悪のものかもしれない(10いいね)
- これは本当にひどい。こうしたナンセンスに課金する企業の傲慢さといったら(4いいね)
- そしてこれがConnect +の目玉機能なんだからな、完全なお金の無駄だ(2いいね)
- これが「知能」だって? こんな内容ならジャガイモだって言えるだろう。自分で簡単に見られる内容を教えてもらうとユーザーはお金を払ってくれると思っているのかな?(3いいね)
- プロのコツ:ダッシュボードの”At a Glance”から重要なGarminデータをスクリーンショットに撮ってChatGPT(無料版)に入れて分析してもらう。Garmin Connect+のAIよりも良い洞察が得られますよ(2いいね)
Garmin AIの出力はこれ以外の例を見ても、コメントにもあるように全然AIという感じはしません。大規模言語モデルどころか単純な機械学習でさえないような印象を受けます(ごく簡単なロジックで取得したデータをテンプレに流し込んでいるだけ、というふうに見えます)。
ただ他の方のコメントには、Garminでこの機能の開発に携わっている現場の人達は自分たちがひどい品質のものを提供していることは承知しているはずで、悪いのは経営層及びプロダクト・マネージャーだ、という内容もありました。
現状では何でもかんでも「AI」というラベルを付けないと取り残されてしまうという焦り、株主からの突き上げといった事情があるのでしょうか。
なおGarminは最近「Connect +」という有料プランを発表し、これが大変な顰蹙を買っています。既存のGarminウォッチでいまやれることは今後もずっと無料のままだけれども、「既存の機能の改善」はConnect +でのみ行われるといった話があり、サブスク・ペイウォール化されているところがないという理由で高価なGarmin製品を購入してきた、という方々はもう激おこです。
このGarmin AIはベータどころかアルファですらない、という苦言もよく目にします。確かにそうだとは思うのですが、生煮えでもこうした新機能をリリースし、さらにそれを有料化しなければならないほどGarminは切羽詰まっているのだろうか、とかなり気になるところです。
ユーザーには知り得ない何らかの(技術的または政治的な)制約が発生しているものの、品質は無視してスケジュール最優先で何かやっているような気がします。
とはいえアスリートに大人気のGarminウォッチ。購入時は「将来的に何ができるか」は考えず「購入時点で何ができるか」に納得した上で買うと幸せになると言われていますよ。