おもしろ自転車観察系のミニ記事です。海外掲示板Redditのxbikingコミュニティ(※簡単に紹介すると「既成概念にとらわれず柔軟な発想で試行錯誤しながら自転車を改造するのが好きな人達」が集まっているところ)で、クリエイティブなアイデアを見かけたのでご紹介します。フロントダブル、リア2スピードのバイクです。投稿者はSJBaskin氏。

image from reddit, posted by SJBaskin, edited
出典 Jamis… 2×2?
フロントディレイラーはシートチューブに取り付けたサムシフターで変速します(初期のロードバイクでよく使われた「スーサイド・シフター」と呼ばれるタイプのセッティング)。しかし個人的に「おっ、これは…何だ!?」と驚いたのはリアの変速です。
上の写真の白丸で囲ったところを拡大すると、アジャスターバレルからシフトワイヤーが左側に伸びていないことに気付きます。えっ、これどうなってるの!?
読むとこのリアディレイラー、変速する時はバイクから降りてアジャスターバレルを締め込むのだそうです。なるほどギア1枚程度の変速であればワイヤーテンションを調節するだけで動かせる、というわけですね。スレ主さんは「シフターをハンドルバーに設置したくない」というお客様からの注文に応じてこのバイクを仕上げたとのことです。シフトケーブルのボールエンドがバレルの中に収まっていてストッパーになっているのでしょうか。
なんだってこんな不便な仕組みを使うんだ、と思われる方も多いかもしれませんが、シングルスピードバイクのリアコグを2枚にした「ディングルスピード」という有名なセッティングがあり(私もこれで1台運用中)、その場合はこの「バレル締め変速」が便利に活躍しそうに思えます。手も汚れないし、テンショナーの機能もあります。
軽いほうのギアで山でオフロード遊びをした後、よし舗装路で飛ばして帰るか〜、という時だけ重いギアに入れる。など、そういう時にバレルを締めるのは特に手間ではないどころか、これがあるととてもありがたいでしょうね。私も真似してみたくなりました(初期調整はそれほど簡単ではないかもしれないけれど、作業も楽しそうです)。