夜間のサイクリングや自転車通勤の安全性が劇的に向上するかもしれない「ハック」が海外掲示板で大きい反響を呼んでいます。読んでいて私もこれは試してみたいと思いました。
10年前ミネソタで、暗い冬の時期に自転車通勤していた時の話です。買ったばかりの高価なライトの調子がおかしくなってきたので、10ドルのダイビング用フラッシュライトを予備として買いました。ハンドルを握った状態の手でそれを持つと、そのライトは下を向くようになり、私の隣の道を照らすようになり、これなら横から衝突されなくなるかもしれないなと思ったのでした。
私がそのように照らしている道の部分をクルマが避けるようにして運転することに気付いて驚きました。ライトをより遠くまで向けると、クルマはそれも避けるようになり、魔法のようでした。
試行錯誤を繰り返したのち、私は写真で例示したような1〜2メートルがスイートスポットだとわかりました。その後はヘッドライトをハンドルバーに取り付けて、写真のように下に向けています。
私は自転車を唯一の交通手段として生活してきており、これが米国の西海岸から東海岸まで、そしてEUでも、様々な小さい道、大きい道で効果があることを確認しました。
10年以上の経験中、このライトの中を突っ切っていったクルマは1台だけでした。それはウィスコンシン州マジソンでのことでしたが、ドライバーは相当酔っていたのだと思います。しかしギリギリのところで方向を変え、ビームのかなり端のほうは踏んでいきましたが私は無事でした。その時轢かれなかったのは、このライトのおかげだと思っています。
(401いいね)
以下、寄せられたコメントから目立ったものを抜粋してみました。
- スレ主さんは何かすごいことを発見したのかもしれないぞ(32いいね)
- なんでその光を避けるようになるんだろう?(78いいね)
- (上の人に)男性が小便器のなかのいちばん外に飛び散らないエリアにあるマークを狙うのと同じような感じじゃないかな、納得できます(120いいね)
- 人は進もうとしている方向にヘッドライトを向けるからですね。だから無意識に「あなたが向かおうとしている方向」を避けているんです(39いいね)
- (上の人に)その説、好きですね。真相はどうあれドライバーは無意識に避けているんだと思います。何かよけないといけないものがある、と感じ取っているんです(15いいね)
- (上の人に)「自転車に乗っている近隣住民」が普段はよける対象になっていないのが残念ではある(18いいね)
- なんで効果があるんだろう、でもスレ主さんを信じます(47いいね)
- (ライトをより遠くまで向けるようになると、クルマはさらにそれも避けるようになり…というくだりについて)ハイパワーでそれをやったらドライバーが海とかに突っ込んでいかないか、それだけ心配ですね(64いいね)
- (スレ主さんが上の人に)そのため、比較的近くを照射するのがおすすめです。(…)遠くに向けすぎると魔法が消えてしまい、酔っ払ったドライバーが光を避けて自分のほうに向かってしまうこともあるかもです(12いいね)
- これすごいな、10年以上夜にライドしているけれど、考えたこともなかった。ありがとう(14いいね)
- 古いB&M Ixonライトを使っている時に同じ現象に気付きました。そのライトはセーフティーライト(明るいライン)が両側から出るタイプで、クルマが合法的に追い抜きできる距離まで伸びているんです(41いいね)
- この自転車通勤コミュニティで見たアドバイスのなかでいちばん斬新なものかもしれない。教えてくれてありがとう(100いいね)
ドライバー側の安全にも配慮する必要があるでしょうし、あとこれを試すところでの法的要件なども確認したほうが良いかもしれませんが、原理的なことを想像しても一定の効果があるのではないかと私も思いました。
ちなみに「小便器の中のマーク」ですが、見たことのない女性の方のために説明すると、アーチェリーの「まと」のような記号だったり、虫のマークのようなものが小便器の特定のスポットに描かれていることがあります(虫の模型が埋められているものもあるように思います)。男性は「なんとなくそれを狙ってしまう」ので(ゲーム的な感覚らしい)その無意識を利用したデザインです。
スレ主さんの「ライトで照射された隣のエリア」は、クルマのドライバーにとっては逆に「避けないといけないもの」と無意識に思わせる効果があるのかもしれないですね。
人間の理性、理知的な判断ではなく動物的な無意識に訴えかけて安全を確保する、という点で、下の記事も同じ方向性のハックかなと思いました。未読の方はこちらも是非。