カメラ関連

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III サイクリングに好適なエントリー向け高画質モデル

サイクリングに持っていくレンズ交換式カメラとして人気のマイクロフォーサーズ。本記事ではその代表的なモデルのひとつ、オリンパスのOM-D E-M10 Mark IIIをご紹介します。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III

マイクロフォーサーズシステムはCBN Blogライター陣のなどかずさん・すくみずさんも愛用されています(下におもしろい対談記事があります。是非お読みください)。

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安くて軽くて高性能

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III

E-M10 Mark IIIの特徴は端的に言って、安くて軽くて高性能、ということに尽きます。

OM-Dシリーズの中ではエントリーモデルに位置付けられていますが、ミドルグレードのE-M5 Mark IIよりも後発であるためセンサー性能と画像処理の面では同等かそれ以上。それでいて実売価格はずっと下。

E-M5 Mark IIやE-M1 Mark IIなどの上位グレードモデルとの違いは、防塵防滴ではないこと、手ぶれ補正効果や連写能力の面で劣ること、等いくつかありますが、そのぶん軽量に仕上がっているだけでなく、画質の面では全く劣っていないのが魅力です。

操作系も思ったより直感的に使えます。私は常に絞り優先モードですが、手前のダイヤルで絞りを変更、シャッターボタンのダイヤルで露出補正、そしてファインダーを覗いたまま背面にあるISOボタンに親指でアクセスし、細かいメニューには軍艦部左端のクイックメニューボタンから入る、という具合。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III

オリンパスのカメラのメニュー・設定画面はむかしから使いづらいと言われていて、実際過去に使っていたPENシリーズでは苦労しましたが、E-M10 IIIを使ってみて相当改善されていることがわかりました(あのうざったいポップアップの項目説明をすぐに消せたのは嬉しかった)。

LUMIX G 20mm/F1.7を付けてコンパクトなスナッパーに

さてこのE-M10 IIIを導入したのは、ただの衝動買いでは決してなく、パンケーキレンズを付けてコンパクトなスナップカメラに仕上げたい、と思ったからでした。

そこでLUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.という35mm換算40mmの単焦点レンズを買いました。

換算40mmは、簡単に言うと人間の視界に普通に見える範囲よりもほんのちょっとだけ広く撮れる画角です。広角、というほど広くありません。たとえば下の写真は、この自転車のサドル近くに立って撮ったものです。こういう画角で撮れます。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III + LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH. 作例

このレンズは最短撮影距離が20cmなので結構寄れます。テーブルにのっているおいしい食べものや飲みものはもちろん、サイクルパーツのクローズアップも撮れます。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III + LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH. 作例

ただ、フォーカスは速くはなく、E-M10 IIIのセンサーの特徴(コントラストAFのみ)とあいまって、ピントあわせに手間取る時があります(このレンズはI型を以前使っていましたが、AF性能は特に良くなってはいませんでしたw)。動きものを撮るのにはあまり向いていません。

とはいえうまくピントをあわせて光線状態に気をつければ、かなり特別な画像を残してくれる、ちょっととんがったレンズです。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III + LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH. 作例

E-M10 IIIとLUMIX G 20mm/F1.7の組み合わせで497g(バッテリー・SDカード込み)。ジャージのポケットに入れるのは無理ですが、フードポーチや大きめのサドルバッグに入ります。ポタリングならたすきがけにして1日中走っても身体がおかしくなることはありません。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III + LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.

カメラは自分で自分を撮ることができないためこれはFUJIFILM X-T20で撮影しています(笑)

もちろんレンズは他にも選択肢があります。マイクロフォーサーズには小型軽量で高画質なレンズがたくさんあるので、山に行くなら広角や中望遠、自転車レースを撮るなら高性能ズーム、泊りがけの自転車旅行なら便利ズーム1本、などなど、選び放題です。

スマホでは物足りない方の最初の本格カメラとしておすすめ

最近はスマートフォン内蔵カメラの性能が相当進化しているようで、サイクリングにあえてカメラを持っていく必要性を感じない方も多いかもしれません。撮るものによっては確かにスマホで済んでしまいます。下におもしろい記事があるので、これも是非お読みください。

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それでもなおレンズ交換式のカメラで、スマホでは撮れない雰囲気の写真を撮ってみたい、そして走りをスポイルしない軽量なカメラが欲しい、という場合、マイクロフォーサーズの軽量なエントリーモデル、というのは良い選択肢でしょう。

私自身はサイクリング時でも、もう少し重いAPS-Cミラーレスというシステムをメインにしているのですが、本格的なカメラをはじめて手にするという方はマイクロフォーサーズを入口にしたほうが良いような気はします。

そしてE-M10 IIIはいまかなり値下がりしているのもポイントです。これはミドルグレードのE-M5 II後継機が夏の終わりに出ると言われていることと関係がありそうですが、今はかなりお買い得ですね。それもあってうっかり買ってしまいました。

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もっと軽いマイクロフォーサーズはないのかい?

レンズ交換式のマイクロフォーサーズの機体でもっと軽量なものとしては、PanasonicのLUMIX GF9やGF10というカメラがあります(ちなみにGF90というモデルもありますが、中身はGF10と一緒です。そしてGF9とGF10は機能がほぼほぼ同じ。自撮りしないならGF9が安くて良いです)。

これはファインダーという覗き窓がなく、背面の液晶画面を見ながら撮影するタイプですが、E-M10 IIIよりも全体をさらにコンパクトにできるのでサイクリストは一考の価値ありです。

ただ、ファインダーがないと日中の屋外でLCD画面が見づらかったりはします。それでもこの超コンパクトなボディは大いに魅力的ですね。買おうかな

GF9/GF10は使ったことはありませんが、旧GFシリーズは使っていたことがあります。画質面でオリンパスに劣るということはまったくないので、あとは好みです。

ちなみにマイクロフォーサーズというのはある種のオープン規格なので、LUMIXのマイクロフォーサーズレンズをオリンパスのカメラで使ったり、その逆も可能です。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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