コンポーネント

TRPが「G-SPEC TR12」を発表。SRAM・シマノ互換のハイエンド12スピードメカ

ブレーキ製品で有名なTEKTRO社のハイエンドブランド、TRP(Tektro Racing Products)が12スピードのリアディレイラーとシフター、「G-SPEC TR12」を発表しました。SRAM製品と大きい互換性があり、シマノともほぼほぼ互換性がある駆動系メカです。

TRP G-SPEC TR12 DERAILLEUR AND SHIFTER KIT

TRP G-SPEC TR12 DERAILLEUR AND SHIFTER KIT © TRP Cycling

公式 G-SPEC TR12 DERAILLEUR AND SHIFTER KIT

TRPは昨年9月にコンポーネント分野に参入。G-SPEC DH7というグラビティ系のリアディレイラーとシフターを発表しています(詳細は下の記事をどうぞ)。

TRPがコンポーネント市場に参入。第1弾はグラビティ系リアディレイラーとシフター
ブレーキメーカーとして知られる台湾のテクトロ社。そのレーシング用ハイエンド・ブランドTRP(Tektro Racing Products)から新たにグラビティ系のリアディレイラーとシフター「G-SPEC DH7」が発表されました。 公...

同社は昨年9月の時点で「今後2年以内に数多くのコンポーネントを発表する計画がある」と予言していましたが、その計画が着々と現実化してきた感じです。

TRP G-SPEC TR12

TRP G-SPEC TR12 ディレイラーとシフターの主な特徴は次の通り。Bikeradarの紹介記事がわかりやすかったので参考にしました。

TRP TR12 ディレイラー

TRP G-SPEC TR12 DERAILLEUR

TRP G-SPEC TR12 DERAILLEUR © TRP Cycling

  • リアメカがメインボルトを中心に回転しないようにする「ホールロック(Hall Lock)」機能を搭載(MTBライダーAaron GwinのメカニックであるAlan Hallから命名)。ON/OFF以外に微調整が可能。シフト性能が改善される。ホイールを外す時やBテンションボルトの調整時はレバーで解除する必要がある
  • シマノやSRAMのリアメカ同様、クラッチを搭載。フリクション式ではなくラチェット式でユーザーによる微調整が可能
  • Bテンションボルトの設定はプーリーケージにガイドがあるので簡単
  • メカにプリントされているチェーンリンクのアイコンに合わせると最適なチェーン長を決められる
  • 素材はカーボンとアルミ
  • カラーはブラック・ゴールド・シルバーの3色
  • ベアリングはステンレススチール
  • プーリーはアッパーが11T,ロワーが15T
  • リアメカの公称重量は282g
  • 対応レンジは9Tから50T
  • SRAM PR-1230 11-50 NX Eagle, 10-50TのGX, X01とX1 Eagleカセットに最適化されている
  • シマノの最大歯数51TのDeore, SLX, XT, XTRカセットには対応しないが、SLX, XT, XTRの10-45Tカセットには対応する
  • SunRace MZ90, MZX0 11-50TカセットとSunRace MZ91X 10-50Tカセットには対応する
  • e*thirteen TRS+ 9-46Tと9-50Tカセットにも対応する
  • チェーンはSRAM・シマノ・KMCの12速チェーンに対応
  • SRAMやシマノのシフターでリアメカが動作するかは不明

TRP TR12 シフター

  • シフトレバーは親指の動きへの追従性が高いリニア・アクチュエーションを採用(公式サイトには「ラリーカーのようなシークエンシャル・シフティング」とある)
  • ボールベアリングを内蔵しワイヤー交換はツール不要で行える
  • シフトレバーの大きいほうは40度の角度調整が可能
  • ワンプッシュで5段まで変速可能
  • カラーはブラック・ゴールド・シルバーの3色
  • シフターの公称重量は120g
  • SRAM Matchmakerと互換性があるように見えるがShimano i-Specでも使えるかもしれない
  • このシフターやSRAMやシマノのリアメカと互換性はないように思われる

リアメカ・シフターのセットで0。既に購入可能

リアメカとシフターのセット販売があり、価格は$329.99 / £330 / €299。

TRPサイトに既に在庫があるので、日本からも購入が可能になっています。送料はFIRST CLASS INTERNATIONALで$14.99、PRIORITY INTERNATIONALで$49.99。

グレード的にはSHIMANO XTR, SRAM X01 Eagleレベルのハイエンド製品であると思われます。既にブレーキの分野で実績のあるTRPが今度も駆動系製品を続々と投入してくるのかどうか、とても楽しみですね。

ちなみに私はTRPのブレーキがとても気に入っていて、最近はHY/RDというメカニカル・油圧ハイブリッドの製品を愛用しています。下の記事で詳しく解説してあるので興味のある方はお読みいただけると幸いです。

私がTRP HY/RDばかり使うようになってきた理由
TRPの油圧・メカニカルハイブリッドディスクブレーキ、HY/RDを愛用しています。これ、やっぱりすごく良いですよ。 特徴やセットアップの詳細は以前下の記事で紹介しました。 これ以外に油圧ディスクブレーキの...
著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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