Campagnolo初のグラベルコンポーネント、Ekar。スペインのRotor同様1×13専用のコンポでカセットの最小スプロケットが9Tであること、リアディレイラーは2Dパラレログラムを搭載することにより1モデルのみであることなどが話題ですが、このEkar 1×13を搭載する完成車がこれから続々と登場するようです。
出典 Where to get a Campagnolo Ekar 1×13 gravel bike now from: 3T, Ridley, Specialized & many more!
本記事時点で少なくとも以下のモデルにEkar 1×13が搭載されます。ほぼ全てがグラベルバイクですが、ロードバイクとしては3T Stradaも含まれています。
- 3T Exploro RaceMax
- 3T Strada aero road
- Pinarello Grevil
- Ridley Kanzo Fast
- Specialized S-Works Diverge
- Wilier-Triestina Jena
- Basso Palta
- Titici F-GR02
- Mason Bokeh Ekar
- Sage Storm King
- Sage Barlow
- Repete G2 Verne
Titiciはイタリアの、Sage Titaniumは北米の工房。Masonは英国ブランド。Repeteはチェコの工房です。
こちらはBasso PaltaのEkar搭載モデル。
3T Strada TeamのEkarモデルです。
Titici, Mason, Sage Titanium, Repeteは小規模工房ですがスペシャライズドもDivergeでEkarモデルを用意しているのが嬉しいですね(納期ですが、Divergeについては全世界100台のみですが即納在庫を用意したそうなので一応すぐ買えるようです)。
考えてみればカンパニョーロは近年、グラベルやオフロード寄りバイクの完成車に自社のグループセットをスペックインさせることができていませんでした。辛うじて2xの最新Chorusがグラベル寄りではありましたが、クランクのデザインの問題からタイヤクリアランスが大きいフレームには装着できないなどの問題がありました(EkarクランクのQファクター自体はChrusのそれと変わらないらしいのですが、クランクのデザインが自体が変わっているのでクリアランスの問題は回避できているようです)。
収益性を考えるとこれはカンパニョーロにとって非常にありがたいことでしょう。その反面、シマノとSRAMは少しづつシェアを奪われていくことになりうるのでうかうかしていられないのではないでしょうか。
ここからは筆者の考察ですが、Ekar 1x13の今後の展開としては電動式のEPS版がまずひとつ(欲を言えばワイヤレス)。さらにスチールパーツをチタンやセラミックに変更し軽量化を図った上位モデルや(現状でもEkarはGRXよりも近似スペック比で軽量。SRAM Eagle AXSと1x Forceクランクの組み合わせより軽量とのこと)、逆により安価なラインナップを加えてくるのは間違いないでしょう。
久しぶりに勢いのあるカンパニョーロの様子を見て個人的にはとても嬉しいです。またシマノがどう出てくるかも楽しみ。GRXは来年、12スピードのDura-Ace発表とほぼ同時か少し遅れて12スピード版が出そうな気がします。ライバル同士バチバチといい製品を出し合ってほしいですね。