イタリアのFSAことFull Speed AheadからGossamerクランクの新型が出るようです。素材はアルミ製のエントリーモデルですが、特筆すべきはそのクランク長。なんと最短で145mmのオプションが存在します。
イタリアのcyclinside.itと英国のroad.ccが報じています。
公式 FSA Gossamer: le pedivelle corte per il Triathlon
公式 Full Speed Ahead and Vision launch 2021 range, including a chainset with 145mm cranks
トライアスリートからのフィードバックを得て開発
この製品はroad.ccによると、FSAとVisionがスポンサードするプロ・トライアスリートからのフィードバックを得て開発されたものだそうです。このクランク長だと脚の運動を短くすることが可能となり、発生する乱流も少なくなるためエアロダイナミクスに優れる、とFSAは説明しています。
さらに同社によると、
短いクランクでのペダリングはランニング中の脚の動きにも近く、「身体的な代償不全(physical decompensation)も少ないため、ライダーがトライアスロン・レース終盤の最終フェーズ(ラン)に有利に取り組めることになります
とのことです。なるほど、確かにランの時はバイクの時ほど膝の角度は大きくありません。バイクからランに移行した際に、膝の動きの補正が少なくなるのでその結果、疲労や身体へのストレスも減る、という発想です。
提供されるクランク長は145mm, 150mm, 155mm, 155mm, 160mm, 165mm, 167.5mm, 170mm, 172.5mm, 175mmの10種類。160mmまでは2.5mmではなく5mm刻みとなっていますが、脚よりも胴のほうが極端に長い放熱性に優れた体型の私達の一部(平たく言うと短足)にとっては歓迎すべき内容となっています。
Qファクターは145mm。シマノ・スラムの10speed/11speed互換ですが、cyclinside.it掲載の画像を見るとBCDは120mmとなっているのでチェーンリングの流用は難しそうです。
FSA公式サイトにはまだこの新型Gossamerの製品情報は登録されていないため、チェーンリングの選択肢は不明ですが、cyclinside.itによると少なくとも2xに50/34Tが用意され、1xに40Tが存在します。重量は50/34T 170mmのセットで751gとなっています。1xは40T x 170mmで730g。
カラーはアノダイズド・ブラックでロゴはレーザーエッチング。価格は2xも1xも178,00ユーロ(本記事執筆時点で22,436円)とアロイモデルだけあってかなりお買い得です。