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コンポーネント

FSAが非接触充電のリアディレイラーを含むフルワイヤレスコンポを開発中

2016年にセミワイヤレスのロード用11スピードコンポーネント「WE」(Wireless Electric)を発表しながらも、いまひとつ影の薄いFSAですが、最近発見された特許申請文書(※特許ソースは明かされていません)によると次世代製品の開発は継続しているようです。Bikerumorが伝えています。

K-FORCE WE リアディレーラー

現行のK-FORCE WE リアディレーラー © FSA

出典 Patent Patrol: FSA wireless drivetrain with wireless charging? – Bikerumor

ディレイラー搭載型バッテリーの短所を解消

記事の内容は概ね次のようになっています。

  • FSAはイノベーションを諦めていない。特許によると非接触充電を含むワイヤレス・ドライブトレインを考えている
  • FSAは2016年にセミワイヤレスのWEを発表したが、今度はフルワイヤレスのトレンドに乗るようだ
  • 充電までワイヤレスの完全なワイヤレスディレイラーは、登場すれば初めての製品となる
  • この新型のドライブトレインには衝撃や振動からチェーンの動きを抑制するダンパーも含まれている
  • 現在のWEはフロントディレイラーとリアディレイラーをバッテリーに接続するためのワイヤーがフレーム内を通っている。シフターはコインセルバッテリーで動作し、ワイヤレス信号をディレイラーに送る。故にセミワイヤレスである
  • 新しい特許によるとバッテリーはリアディレイラーに積まれるが、SRAMとは違ってバッテリーは取り外しできるようには見えない
  • バッテリーとディレイラーにはワイヤレス充電システムが統合され、さらにリアディレイラーには「非接触充電のためのコイル」が含まれている
  • スマートフォンの充電器同様、ディレイラーに搭載されたきつく巻かれたコイルが磁場を生み出し、それが充電のための電流を生み出す
  • 特許からはバッテリーが自動で充電するのか、ユーザーが充電のための何らかのアクションを起こす必要があるのかどうかは明らかでない
  • こうしたワイヤレス充電に対応したドライブトレインは現在市場には存在しないため、競合他社に対するエッジ(売り)になるだろう
  • シマノとカンパニョーロはいずれも壁の電源を必要とするし、SRAMのバッテリーも取り出せるとは言え専用の充電器に置く必要があるので、完全なワイヤレスとは言えないのだ
  • ワイヤレス以外の点では、リアディレイラーには外側から衝撃を受けた場合に解除されるクラッチが搭載されるため、クラッシュ時や岩にディレイラーをぶつけても内部コンポーネントへのダメージを軽減できる
  • またSRAM eTap AXSのようにFSAのディレイラーは振動や衝撃からケージの動きを抑制するダンパーを搭載しているため、チェーン落ちのリスクも減らせる
  • 駆動用アセンブリはメインリンケージの中に隠されているため、リアディレイラーのサイズは全体的に小さくできるし、より複雑でなく、おそらくより軽量だ
  • ディレイラー搭載式バッテリーは、一般的にフレーム搭載バッテリーよりも駆動時間が短いが、FSAのワイヤレス充電システムが必要な時に動作するものであれば、この問題が解決する可能性がある

確かにこれが実際に製品化されれば、「最後に充電したのいつだっけ?」や「今日のライドの途中でリアディレイラーのバッテリー切れたりしないかな…」という心配からは解放されるかもしれません。

しかし元記事にも書かれているように、シマノ・カンパニョーロ・スラム等と同じ土俵で戦うにはレバーのフード形状といったエルゴノミクスの改善や、12スピードや13スピードへの対応等やるべきことは他にもあるので、そう簡単なことではないのかもしれません。何よりプロチームのサポート等、大規模な資本投下が必要になりそうです。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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