Tacxのインスタグラムアカウント、@tacxperienceが今月初旬に終了するそうです。これだけでは大したニュースではないのですが、背景を考えると少しだけ興味深いものがあります。
4月上旬に、私達はTacxのインスタグラムチャンネルを終了し、@garmincyclingと力を合わせていきます! これは終わりではなく、次の年への加速にすぎません。Garmin CyclingをフォローしてTacx関連の情報を得るのをお忘れなく
と、概要欄にはあります。
果たしてこれはエイプリルフール投稿なのか。エイプリルフールネタとしては面白いところが全くなく、もし何らかの冗談だったりすると@tacxperienceのフォローを解除するユーザーが相次ぐでしょうから、そんなリスクを冒すわけもないでしょう。また@garmincyclingも同じ趣旨の投稿をしています。
サイクルトレーニング界の覇権争い
Tacxは勿論、現在ではGarminの子会社です。@tacxperienceのフォロワー数は現時点で14.4万人で、@garmincyclingは9.6万人。@garmincyclingとしては@tacxperienceのフォロワーが移動してきてくれれば、アカウントを大幅に強化できます。Garmin製品を使っていないTacxユーザーもたくさんいることでしょう。
そしてインドアトレーナーは現在、WahooとTacxの2強が覇権争いをしている状態です。Tacxの親会社であるGarmin、そしてWahooは、どちらもスマートレーナー、GPSサイクルコンピューター、パワーメーターペダル等、競合する製品が多く、最近はWahooがSpeedplayペダルを「Wahoo Speedplay」として売り出しはじめたのも記憶に新しいところです。
GarminとしてはWahooのこの勢いに負けるわけにはいきません。TacxブランドとGarminブランドの融合をより深め、より多くのサイクリストを「Garminのサイクルトレーニング・エコシステム」に取り込もうとしているのは間違いないでしょう。今回のTacxのインスタアカウント終了はその動きの一貫と考えられます。
Speedplayが「Wahoo Speedplay」となったように、スマートトレーナーTacx Neoの筐体に「Garmin Tacx」という大きいロゴが表示される日はそう遠くないのではないでしょうか(既に商品名としては「Garmin Tacx」が国内外で少しづつ使われはじめています)。