Ciamillo(チャミロ)という名前に心当たりがある人はいるでしょうか。そう、最近はすっかり耳にしなくなりましたが、軽量ブレーキの”Zero Gravity”や”Negative G”などで知られたTed Ciamilloによるブランドです。”Negative GSL”は一時、私も使っていました。CBNには数件のCiamilloブレーキレビューがあるので、興味のある方はサイト内検索から見つけてください。
そのチャミロがこの度、世界最軽量を自称するロード用キャリパーブレーキをリリースしました。ペアで134gの”Lekki8″というモデルです。
28mmのリムに対応し、クリアランスは最大32Cのタイヤを入れられる余裕があるそうです。現在のところダイレクトマウントには対応していないものの、この重量ながら「普段使い」が可能な製品だそうです(使ってみないと勿論わからないけどね)。
素材はカーボン、チタン、7075アルミニウム。ブレーキシューはシマノ・カンパ・SRAMに対応。クイックリリースとクリアランス調整用のカムを内蔵しています。
気になる価格は直販価格で$589ドル。ロングアーチのモデルもあるらしく、そちらは$599。送料はUPS Expeditedで$39。注文はこのページから可能です。
さて、チャミロというと心配になる方も多いと思います。というのもテッド・チャミロの会社は一時完全に傾いてしまい、社員が大量に辞めてしまったため社長本人がアノダイジングから組み立てからカスタマーサービスまで全てを1人でこなさないといけなくなった。その結果、大量のバックオーダーが発生し、キャンセルする人も続出。半年も1年も待っても届かない、ということがありました。
その当時から現在に至るまでの事情を、テッド・チャミロがこのページで解説しています。様々な浮き沈みがあったようですが、簡単にまとめると、彼は現在妻の祖国ポーランドに移住し、そこで工房を持っているそうです。アノダイジング等の作業は外注し、彼自身はアセンブリやカスタマーサービスにより注力できるようになったそうです。
一時期大量のバックオーダーを抱えたことを反省しているらしく、現在”Lekki8″は在庫のみを販売するモデルにしているそうです。つまりサイトから注文できた場合、それは確実に在庫があるということ。少なくともサイトではそのように謳っています。
ブレーキって基本的に純正パーツ、例えばシマノのレバーにはシマノのブレーキ、カンパのレバーにはカンパのブレーキが最高に合うのは間違いないのですが、軽量マニアにはこういうブティック系の少量生産パーツが眩しく見えたりするものです。あと実際に軽い。私がかつて使っていたNegative GSLはシュー付きで実測199gでしたが、それでももう何の問題もなく普段使いできていました。
Lekki8はそこからさらに65g軽量化されています。ヒルクラ好きの方、気になったら試してみては如何でしょうか。