完成車やインストールしたばかりのフラットバー用ブレーキレバー(メカニカル)を使いはじめて、「レバーが遠い」と感じることはないでしょうか。そんな時は、とあるボルトを締めたり緩めたりすることでレバーの初期位置を調整できます。この作業は「レバーストロークの調整」や「リーチアジャスト」と呼ばれます。
早速やってみましょう。下のブレーキレバーはTektro CL520という製品なのですが、リーチアジャストのためのボルトはレバーの内側に隠れていました。これはボルトがわかりにくい場所にあるタイプかもしれません。
筆者の他のバイクのメカニカル・ブレーキレバーを眺めてみると、リーチアジャスト用のボルトはどれもレバーの外側にありました(下の写真3枚)。ただ、多くの場合このボルトは2mmのヘックスレンチで回すところが共通しています。
さて、筆者が最近購入した完成車ではこのテクトロブレーキのレバー位置が遠く感じられたので、レバーをグリップ側に寄せることにします。このボルトは回しにくい位置にあったので、ハンドル付きの長い2mmヘックスレンチを使い、時計回りの方向に締めていきます。作業前に製品の取り扱い説明書を読んだほうが良いですが、大部分の製品では「ボルトを時計回りに締めるとレバーがグリップに近付く(リーチが短くなる)」ことが多いと思います。
説明書がない場合は、実際に少しボルトを締めたり緩めたりするとレバーが動くのが目視できるので、観察しながら作業しましょう。このブレーキレバーは締めていくとリンクのリベットが顔を出してくるのでわかりやすかったです。作業前はこれが完全に隠れていました。
あとこのブレーキレバーのボルトはとても硬く、丁寧に作業しないとボルト穴をナメてしまうかもしれないと思いました。
さて、この作業をすると「レバーをあらかじめ少し引いた状態」になるためブレーキ本体も少し引かれた状態になります。そのためブレーキ本体の調整が発生する場合もあります。今回の場合は、レバーを握らない状態でVブレーキがリムを挟むようになったので、ケーブルを少し緩めて締め直しました。ロードキャリパーやメカニカルディスクの場合も同様に調整します。これで作業完了。
筆者は手が小さく指が短いので、新品のフラットバー用レバーはいつもこのようにして調整しています。脚も短いです。関係ないか。というわけで「レバーが遠い!握ると疲れる!」という時はリーチアジャストをお試し下さい。
▼ 繊細な作業をする時や奥まった場所にあるボルトを扱う時はハンドル付きのレンチを使ったほうが確実です。














