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ロック

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

ロードバイクでも、クロスバイクでもMTBでもかまいませんが、高価な自転車を買ったとします。それがはじめての高級スポーツ自転車であった場合、どんなロックを一緒に買ったらいいか、とても悩むでしょう。

実は、それは悩んであたりまえなのです。自分に必要な、適切なロックは、その時点では本当は決められません。なぜなら、これからどこでどのように自転車を乗り、どこにどう駐輪するか、イメージが定まっていないからです。

とはいえ、最初にとりあえずなにか買っておかないといけません。そこでこの記事では、ロードバイクのような高級スポーツバイクに乗るとき、私がどんな考えでどんなロックを持っていくかについて書いてみたいと思います。

crops(クロップス) スパイダーGSPD01

まずいちばん簡易なロックをご紹介。cropsのスパイダーという製品です。ワイヤーの太さは3mm。スパイダーにはダイヤル式とカギ式の両方があるのですが、私が使っているのはカギ式。ダイヤル式のほうが軽量ですが、そちらはワイヤーがより細く、2.5mmです。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

ちょっとしたニッパーのようなものでバツン、とカットできてしまう感じの、細いワイヤーロックです。こんなロックが何の役に立つのか、と思われる方も、いるかもしれませんが、私は50万、80万のロードでも、このロックだけででかける時は、あります。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

それはどんな時か。そして、どのように行動するときか。それについては、明確なイメージを持っています。

たとえば駐輪は、数十人のサイクリストが駐輪している休憩所にたちよる時だけだろう、と想定しているとき。基本的に、目は離しません。

トイレには行くので、1分ほどは目を離すことになりますが、その1分のあいだに、その場にニッパーや小型のワイヤーカッターを持った不良少年があらわれて、10〜20台のロードバイクのうち、私の自転車を選んでこのロックを破壊して盗み去っていく確率を考えます。

だいたい宝くじで100万円当たるくらいの確率かな、と考えます。これは、当たるときは当たってしまうかもしれないけれども、まあ当たるまい、という感じの確率です。目を離すのが1分なら。

途中でコンビニにも立ち寄るかもしれません。サッとお店のガラスに立てかけてこのロックをして、サッとお店にはいってドリンクを選び、出てくる。やはり1分か2分。なるべく外が見えるように行動します。

高級スポーツバイク専門の窃盗団がそこにハイエースではりこんでいて、私が入店すると同時に自転車を盗んでいく可能性は、どれだけであるでしょうか。これも、あまり高くはないと思います。

この場合、私が思い描いている「犯人像」は、立派な盗難ツールを持った、本格的な泥棒や窃盗団ではありません。その近辺の不良少年などです。

「あ、あれ鍵がかかってねえ。…盗ってやろうかな…?」などという出来心を持たせないように、たとえ小型でもロックしておくことにより、ヘンな気を起こさせないようにするのが目的で、これを使います。

ただし、たとえば渋谷センター街や新宿・歌舞伎町でとつぜんお腹の調子が悪くなり、トイレに駆けこんで15分、20分このロックだけで駐輪しなければならないハメに陥ったら、この細いワイヤーロックだけでそこにやってきたことを後悔することになるかもしれません。

さて、このcrops スパイダーGSPD01の実測重量ですが、鍵を入れて92gでした。メーカー公称値は90g(鍵の有無を含むかは不明)なので、おそらく正確だと思います。ロック本体で90g。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

正直、50万円も80万円もするようなロードは、やはり走りに相当こだわったものだったりします。車体自体を軽量にしているし、あまり重いものは持ちたくない。走りをスポイルしたくない、という気持ちがあります。

その日、自分はどこに走りに行くか。どの休憩所に立ち寄るか。緊急時に立ち寄りそうなトイレやコンビニは、どういうエリアにあるだろう。そういうことを詳細にイメージできて、盗難される確率が少ないように思えるなら、こういうロックででかけるのもありだとは思います。

ただ買ったばっかりのピカピカの新車でそれが50万円するものだったら、しばらくはもっといいロックを持っていくかもしれません(笑)。

ABUS(アブス) 1200/60 / ABUS(アブス) 4804K

次はもう少しだけ丈夫なチェーンロックです。ドイツのABUS(アブス)というメーカーの「1200/60」というモデルと、「4804K」というモデルです。

この2つ、なぜ一緒に紹介するかというと、チェーンの太さはどちらも4mmで同じものだからです。長さは、それぞれ65cmと110cmです。110cmの4804Kなら、短くて困る、ということは、まずありません。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

ダイヤル式か、カギ式かという違いもあります。「1200/60」は3ケタのダイヤル式で、番号はプリセット。自分で変えられません。買ったらすぐに、番号を自分にメール送っておいたりすると忘れたときでも確認できます。

それはさておき、ABUSの基準では、ダイヤル式は「番号がバレたらロックを解除される」という理由で、セキュリティが低いものとして扱われています。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

それは当然のことではあるのですが、かりに駐輪するのが1分間だとして、そのあいだに、不審者に3ケタの数字を総当たりで破られる確率はどの程度あるか、を考えると、このロックの利用シーンによっては必ずしもセキュリティが低いとまでは言えないでしょう。

やはり、ロック選びは、どこでどんなふうに使うかをイメージすることが何より肝心だと思います。

さて、Cropsスパイダーよりもちょっとだけ丈夫なこのロックを持ってでかける時、私がどんな犯人像を思い描いているかというと、ちょっと良さそうな自転車あったら盗んでやる、と考えていながらも、ツールとしてはせいぜいニッパーや、小さいワイヤーカッターしか持っていないような、貧しい不良少年や半グレのチンピラです。

もちろん、ものすごく時間をかければ、小型のワイヤーカッターでもこの4mmチェーン、破壊できるのかもしれません。でもね、手間かかると思います。ボルトクリッパーという本格的な切断工具があれば一発ですが、そういうものまでは持っていない犯人を想定しています。

50万円するロードバイクで、まだ走ったことのないサイクリングロードに遠征してみる。どんな休憩所があるのか、わからない。どこで食事できるのかも、わからない。行き帰りの道のことも、よくイメージできていない。でも極端に重いロックを持っていくことによって、走りをスポイルしたくない。そんな時はこれを使ったりします。

さて、ABUS(アブス) 1200/60の実測重量を見てみます。200gです。これはですね、メーカー公称値は136gの製品です。ひどいですね。体重65kgのひとが50kgです、と過少申告するくらいひどい。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

でも、この1200/60、わり気に入っています。65cmしかないのですが、フラットバーハンドルなどにはいい感じに巻きついてくれるのです。二重巻きにするとスッポリはまってくれて、あまり動きません。

ただ、短いので、フレームと細い棒を地球ロックさせることしかできません。そこだけ注意です。駐輪場所を選びます。

ABUS(アブス) 4804Kの実測重量はこちら。484g。カギなしの重さです。メーカー公称値が510gなので、これはたぶんカギ入りでも公称値より軽い。ABUSの数字、結構いい加減です。しかし、同じ4mmのチェーンでも上の1200/60より、倍以上も重いです。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

これは長さが110cmあるので、このチェーン自体を上半身に「たすきがけ」にして走ることができます。距離にして20km程度のサイクリングなら、それでもいいかもしれません。でもこれをたすきがけして80〜100kmの距離を高強度で走ったら、身体のバランスがおかしくなるので、あまりオススメはしません。

ABUS(アブス) ブレードロック ボルドー・ライト6050

最後に、私が持っているなかでいちばん丈夫なロックを紹介します。ABUS(アブス) ブレードロック ボルドー・ライト6050という製品です。これは「多関節ロック」と呼ばれる製品です。わりとガチめな窃盗犯でも、本格的なボルトクリッパーを持っていない限り、破壊するのは手間取るだろうと思われる製品です。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

たたむとこんな感じにコンパクトになります。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

このロックだと、まあ大体盗まれないだろう、という安心感があります。

もちろん、これを短時間で破壊できるツールは、存在します。ただ、その日、その場所に、リュックサックに収納できるような折りたたみ式強力ボルトクリッパーを持ったプロ窃盗犯が出現する蓋然性はどのくらいあるだろう。やはりそういうことを考えて、行動します。

ABUS(アブス) ブレードロック ボルドー・ライト6050の実測重量は、553g。これはフレームに装着できるブラケットと、キー以外の本体重量。公称値は650gですが、それはおそらくブラケット等込みの重さ。

ロードバイクを盗まれないために 犯人像と盗難発生確率から決めるロック選び

このボルドー・ライト6050の重量は、私がスポーツバイクで出かけるときに許容できる重さの限界値です。

これよりも丈夫なロックは、存在します。U字ロックはいちばん安心と言われます。ただ、ABUSのいいU字ロックだと、重量は1kgを超えたりします。それを持って、私はサイクリングに行きません。

よく街乗りピストの人が、ジーンズのポケットに小型のU字ロックを突っ込んで走っているのを見かけます。その日の走行距離が2〜30kmくらいであれば、それほど身体に負担はかからないと思うので、そういう場合は小型のU字ロックもありかもしれません。

でも私の場合、ロードでU字ロックという選択肢は、ありません。

ちなみにこのボルドー・ライト6050は、私はブロンプトンで主に使っています。フレームに装着しています。もともとが重い自転車なので、この程度の重量増は、気にならないし、さらにブロンプトンは高価なのでなるべく盗まれたくありません。そして駐輪時間も、長めです。駐輪して2〜3時間留守にすることもあります。

そういう場合、このボルドー・ライト6050は強い味方です。重宝します。

適切なカギ選びに欠かせないのは、自分の行動予想と現場の観察力

さて、この記事ではおもに3つのタイプのロックを紹介してみました。あらためてふりかえると、私が考えるロックには、3つのタイプがあるのです。おおむね3タイプの犯人像をイメージしているのです。

  1. たまたま通りかかった精神状態が不安定な不良少年に出来心をもたせないためのロック (crops スパイダー)
  2. わりとマジで盗んでやろうと思っている不良少年でも破壊するのに少し手間取るようなロック (ABUS 1200/60 / 4804K)
  3. 本格的な窃盗のプロを想定しているロック (ABUS ブレードロック ボルドー・ライト6050)

とはいえ、窃盗で生計を立てているような本格的な窃盗犯・窃盗団に狙われたら、ボルドー・ライト6050でも太刀打ちできません。

ではU字ロックのような、より強力なタイプのロックを使うか? 私の場合ですが、その選択肢はありません。そこまで重いものは、持ちたくありません。

そこで、あとやれることといえば、やはりその日自分がどのように行動するかを詳細までイメージ・予測し、駐輪環境をよく観察して、人目に付かない場所を選んだり、逆に人目につく場所を選んだり、その時その時で最適な判断を下すことです。

このカギを使うから安心だ、というよりも、このカギを使って、どこに、どのように、どのくらいの時間、駐輪するだろう、というイメージ、それを組み合わせることで、自転車の盗難確率はぐっと減らせるのではないかと思います。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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