ポンプ

チューブレスタイヤのビードをあげるためのフロアポンプやタンク。どれを選べばいい?

いくら頑張って高速ポンピングしてもチューブレスタイヤのビードが上がらずに倒れていったサイクリストは多いと聞きます。そんな時に導入を検討するのが「タンクの中に一度空気をためこんで、そのエアを一気にタイヤに注入する」タイプの製品です。

この製品は大きく2つのタイプに分かれるのですが、この記事では現在入手しやすい製品をタイプごとに紹介します。

フロアポンプ一体型

まずはフロアポンプ一体型、と呼べる製品群です。普通のフロアポンプとして使えるだけでなく、一体化しているタンクに空気をシュコシュコ入れてためてから、ホースをホイールのバルブに繋いで一気に空気を送り込むタイプ。現在主に次のような製品があります。

チューブレスのビードをあげるためのフロアポンプ・タンクのまとめ

  1. TOPEAK ジョーブローブースター
  2. LEZYNE プレッシャーオーバードライブ フロアポンプ
  3. LifeLine AirBlast チューブレスタイヤトラックポンプ
  4. GIYO GF-94T チューブレス対応 アルミフロアポンプ GF-94T

この中で定番と言えるのは「TOPEAK ジョーブローブースター」ですが、価格はあまり安くはありません。大体1.5万円くらいします。高級路線を行くLEZYNEのポンプはさらに高価で、2万円近くします。

チューブレスをメインに運用している方にとってはどうということのない値段かもしれませんが、もしビードを上げる作業が年に2〜3回だったりするユーザーで、すでにいいフロアポンプを持っている方にとっては割高感がありますよね。

その次のLifeLine製品、これはWiggleやCRCで売っているものですが、大体7000円弱。定番のTOPEAK ジョーブローブースターの半額以下と、かなり「狙ってきた」製品です。

そしてこのLifeLine AirBlastですが、studiopressさんのCBNレビューによるとGIYO GF-94Tと同じものではないかとのこと。

製品画像を比べると、なるほど確かに同じもののように見えます。ベースプレートなどは特にそっくり。そしてGIYO GF-94Tはamazonで8,000円弱。Lifeline製品より1,000円高い程度です。

というわけでこの中から安さで選ぶならLifeLine AirBlast。これはWiggleでもCRCでも送料無料で買える製品ですが、到着には1週間は見ておく必要があります。安く、かつすぐに欲しい場合は、amazonでGIYO GF-94T、という選択になるでしょう。

ただ考慮しなければいけないのは、値段だけではないですよね。性能面はどうか。

いろんなレビューを読んで思ったのは、LifeLine AirBlast/GIYO GF-94Tは人によっては溜め込めるエア容量が少ない、と感じることがあるようです。

ビードが上がりにくい場合でもバルブコアを外せば大体はうまく行くようですが、ぶっといMTBタイヤでの運用を考えている人は要注意。

TOPEAK ジョーブローブースターは性能的にお墨付きという感じがします。高いだけあるのでしょう。ロードで35c以下のチューブレスを運用するだけならLifeLine AirBlast/GIYO GF-94T、エアボリュームの大きいMTBタイヤも運用するならTOPEAK ジョーブローブースターを検討、という感じでしょうか。

フロアポンプ別体型

次に別のタイプの製品を見てみましょう。これはタンクだけの製品です。空気を入れるポンプがありません。そのため自宅にすでにフロアポンプがあることが前提となっている製品です。このタンクにシュコシュコと空気を入れて、あとはホイールにつないでバシュッ、とやります。現在手に入りやすいもので目立ったのは以下の3製品。

チューブレスのビードをあげるためのフロアポンプ・タンクのまとめ

最初の「BETO CJA-001S チューブレスタイヤ用ポンプ」についてはCBNにflareさんによるレビューがあります。そしてリサーチ中に気付いたのですが、やはり333さんがCBNでレビューしてくださっている「SERFAS エアフォースワン チューブレス エアボンベ」は先のBETO CJA-001Sと同じ製品のように見えます。

これらのフロアポンプ別体型製品の特徴は、なんと言っても安いこと。BETO CJA-001Sは5,500円くらい、SERFAS エアフォースワンは6,600円くらい。ビードを上げる頻度が少ない方にとっては使用頻度の少ないものにお金をかけたくないでしょうから、この安さは魅力的ですね。

しかしこのBETOとSERFAS製品はタンクのバルブが米式、シュレーダーなのです。自宅のフロアポンプが米式対応しているなら問題ないですが、もし仏式のポンプしかない場合は面倒なことになるでしょう。

ポンプヘッドに仏式のヒラメを使っているような方なら使用時にパッキンを交換しないといけなかったり、flareさんのレビューにあるように特殊なアダプターを作る必要もあります。

最後のシュワルベのタイヤブースターは価格が1万円以上と高価なのですが、実はかなりの人気製品。CBN Blog読者の方がAmazonで購入されているチューブレス関連製品の中では常に上位にランクインしているので、予算に余裕のある方は検討してみて下さい。

私が買ったのはこれ

というわけで私が買ったのは、GIYO GF-94Tになりました。今後チューブレスをメインで運用していくことになるとは思いますが、MTBではなくせいぜいグラベルの700x35c程度が最大タイヤになりそうなこと、あとそんなにしょっちゅうビードを上げることはないと思うのでやはり安いものがいい。

かといって家にあるポンプはどれも仏式なのでフロアポンプ別体型は選択肢から外れました。結果残ったのがLifeLine AirBlastまたはGIYO GF-94T。今回はすぐに使いたかったのでamazonでGIYO GF-94Tを注文、という流れになったのでした。

ただしこのGIYO GF-94Tは長年使い続けていると切り替えレバー部分が折れる、という声をたまに目にします。筆者の個体は2年ほど使っても問題はありませんが、使用頻度が多い方(頻繁にビード上げをされる方)はご注意下さい

これらの製品にはCBNに参考になるレビューがあるので、決めかねている方には熟読をおすすめいたします。ちなみにGIANT CONTROL TANKは通販ではなかなか手に入りにくいようです。

cbn TOPEAK JoeBlow Booster
cbn SERFAS エアフォースワン チューブレス エアボンベ
cbn LifeLine AirBlast Tubeless Tyre Track Pump
cbn BETO CJA-001S チューブレスタイヤ用ポンプ
cbn GIANT CONTROL TANK

お金があって悩みたくない方はTOPEAK JoeBlow Boosterでいいでしょう。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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