自転車に乗り続けると髪や頭皮にダメージを受けるのだろうか。毛髪が減るのだろうか。
いや、ここは歯に衣着せぬ言い方で己に問うてみたい。人は自転車に乗り続けているとハゲるのか、と。
自転車店と育毛剤との不意の出会い
なぜそんなテーマで記事を書いているかいうと、先日、東京のワイズロード某店でこんな試供品を配られたからです。「サクセス薬用育毛トニック」のサンプルです。
レジで店員のお兄さんが「いま無料でお配りしているんでよかったらお試しください」という感じで一緒に袋に入れてくれたのでしたが、この時、
おお、これはうまい販売戦略だ!
と感心したのでした。
「花王」は何故ワイズロードという自転車チェーン店とタイアップして育毛トニックの試供品を配布することにしたのか。「自転車と育毛トニック」。一見するとシュルレアリスム絵画の巨匠ルネ・マグリットの作品群のタイトルのようなシュールな組み合わせに見えます。
これは推測でしかありませんが、
- スポーツ自転車に乗る人はいつもヘルメットをかぶっている
- ヘルメットをかぶっていると頭皮が蒸れるに違いない
- そのため育毛について関心が高い人、潜在的なカスタマーが自転車店には集まっているかもしれない
という仮説を花王のマーケティング部の人が立てて、配ってみたのではないか。
だとしたら、これはなかなかうまい試みではないでしょうか。結果的にこの世界の片隅の小さい当ブログでも紹介され、数千人の読者が「サクセス薬用育毛トニック」という文字を目にすることになるからです(花王さんなんかくれ。あ、もうお店でもらってたかw)。
でも実際どうなのか。スポーツ自転車に乗り続けることはやはり頭皮に良くないのか。とどのつまり、ハゲやすくなるのか。
自転車に乗り続けていると髪の毛は減る、それとも増える? アンケート結果
そこで皆さんにお聞きしてみました。その結果…
自転車に乗り続けていると髪の毛は減ると思いますか、増えると思いますか?
— CBN (@cbnanashi) 2019年7月16日
「減ると思う」と答えた方がなんと39%! 逆に「増えると思う」と答えた方はわずかに6%。そして「変わらないと思う」と答えた方が55%。
これは、私にとって少し意外な結果でした。「増えると思う」がもう少し多いものと予測していたからです。
プラスマイナスゼロ?
スポーツ自転車に夢中になることは、頭皮と頭髪の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。
- キャップやヘルメットで頭皮が蒸れてしまう
- 露出した髪の毛は紫外線を浴びて傷んでしまう
- 筋肉を使うことで男性ホルモンの分泌量が増える
というようなマイナス要因は確かにあると思います。
それと同時に、
- 血流が非常に良くなるので毛根の健康に良いはずだ
- 肥満が解消されることによってインスリン分泌量が減り、結果的に薄毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)も減るはずだ
と、私は考えていたのです。
テストステロン自体には禿げを起こす作用はなく、DHTに代謝されることで初めて薄毛、性欲減退を促す作用が出る。薄毛の一種である AGA(男性型脱毛症)の原因としてジヒドロテストステロンが挙げられることもある。
ジヒドロテストステロンの作用 – Wikipediaより
自転車に乗ることで、特に夏場の頭皮環境は過酷なものになるとは思います。キャップやヘルメットを被らない、という主義の人でも、今度は紫外線で頭皮や髪がダメージを受けてしまうでしょう。
それと同時に自転車に乗ることで得られる「血流」は、毛根の発育にすごく良い影響があると思うんですよね。
結局はプラスマイナスゼロということになるのでしょうか。
ツール・ド・フランスに出場している現役選手の毛髪状態、引退後30代・40代・50代になってからの追跡データなどがあるとかなりおもしろいことがわかるような気がします。
それとエンデュランスとはまた違ったタイプのスポーツである競輪選手たちの毛髪データ。シクロクロッサーの毛髪データ。ランドヌールの…といった感じで、運動強度や総運動時間が異なるサイクリング・アクティビティごとにデータを取れば、何か大きい発見に繋がったりしないでしょうか。
髪の毛に良い食べ物とは
脱毛の進行具合は最終的に遺伝によって決定される部分がかなり多いとは思いますが、いろんな工夫で脱毛予防はできると思います。
私自身は、遺伝の関係で本当は20代で完全にハゲる宿命にあり、10代の頃からその日が来るのを恐れおののいていたのですが、結構いい年であるこの日になるまでなんとか髪の毛は維持しています。10代の頃のようにボサボサッ、フサフサフサッ、という感じではもちろんありませんが、なんとかなっています。
その理由のひとつは、自転車に乗っていることも関係はあるように思っています。
そしてこれは私の持論ですが、育毛トニックのような「外からの対策」よりも、肥満を解消したり、髪の毛の健康に良くない生活習慣を正したり、髪の毛に良いものを食べたりといった「身体の内側からの対策」のほうがずっと有効であると考えています。
髪の毛の成分になる良い食べ物としては、一般に「たまご」が挙げられることが多いと思います(ただし生卵の状態で黄身と白身とはかきまぜないこと)。それと昆布やわかめといった海藻類が良い効果をもたらすということもよく言われます。
とろろ昆布はいいぞ…
私自身がいちばん効果を感じている食べ物は「昆布」系です。なんか最近やばいかな、と思った時は「とろろ昆布」を毎日少量でも摂取するようにしています。
すると驚くほど短期間で髪の濃さが復活したりします。まぁ、私の場合ですけどね(笑)。効果がない人もいると思います。
食事でわかめが出る時はなるべく残さず食べるようにしています。が、私にはなかなか食べにくい食材でもあるので(繊維質すぎて満腹になってしまう)摂取しやすさから言ってもとろろ昆布は重宝しています。
昆布と言えばサイクリングで訪れた北海道の利尻島を思い出します。沓形(くつがた)にあるラーメン店「味楽」で食べた「焼き醤油ラーメン」には、利尻のとろろ昆布のお皿が添えられていました。ラーメン食べる時にとろろ昆布少し入れると髪の毛に良いと思いますよ!
このラーメン、おいしかったな…また行きたいな利尻島。
利尻島民の毛髪状態データがあると面白いのですが、そんなものはあるんでしょうか。ちょっと調べてみたけれど、なかった…
最後に、もうひとつ大切なことは皮脂の除去です。頭皮をよく洗い、毛穴からの脂の除去を心がけましょう。