Magene P325 CSというクランク式パワーメーターがKickstarterに登場しています。デュアルサイド・シングルサイドのオプションがあり、シングルサイドで約1.8万円、デュアルサイドでも約3.1万円という破格値で話題です。
公式 Magene P325 CS: World’s Leading Dual-Sided Power Meter
参考 Complete $180 alloy Magene P325 CS power meter crankset cuts out the middleman
Stages方式を脱却、クランクも自社製にすることでコスト削減
以下、Kickstarter公式ページとBikerumorによる紹介を要約してみました。
- Qingdao MAGENE Intelligence Technologyは中国・青島の会社で流通や倉庫、販売網といった中間マージンを減らすことでコスト削減を実現している。2017年から活動
- クランクはアルミ製でデュアルサイド計測モデルが$299
- 片側計測モデルが$179
- Mageneは過去にもP325というパワーメーターを出しているが、それはStages同様、シマノ製クランクに自社製ひずみゲージを取り付けるタイプだった
- 今回はクランクまで自社製にすることでさらなる低価格を実現できた
- ひずみゲージはクランクに直付けされており計測精度は+/-1.5%
- パワーレンジは0-2400W
- ケイデンスレンジ20-240rpm
- 対応気温は-10〜50℃
- 通信はANT+, Bluetooth Smart 4.2
- 防水性能はIPX7
- 充電は磁石・外部接触式ケーブルで行い、ランタイムは3.5時間の充電で200時間
- クランクアームはRotor Trinityのようにドリルド・ホロー構造(3-hollow構造)でサイズは165, 167.5, 170, 172.5, 175mm
- スピンドルは24mmでBB86対応
- 付属チェーンリングはダイレクトマウント式のワンピースで50/34, 52/36, 53/39から選択可能。10/11速対応。SRAM Red/Force AXSと同じ8ボルトインターフェースなので後で好みのものに交換することもできる
- クランクセットの重量は760g(※どのオプションの重量かは不明)
- シングルサイドモデルの価格は約$179
- デュアルサイドモデルの価格は約$299
- 懸念点としてはMageneにとってこれが初の自社製クランクセットであることだ
- プリプロダクションモデルのレビューではクランクが柔らかすぎるという指摘がなされている
- Mageneはこの問題には対処したと述べているが、2020年12月の発送であることを考えるとこの短期間で何が改善されるのかは疑問だ
これを読むと、唯一心配なのはアルミ製ホロークランクの品質ということになりそうです。このプロジェクトは12月4日が締め切りで、本記事時点で約1,050万円の目標額のうち720万円を達成しています。
恐らく目標達成すると思いますが、Bikerumorが指摘しているようにクランクセットが改善されているかどうかは不明で、そこはKickstarterらしいリスクを踏まえた上で検討したほうが良いでしょう。とはいえ価格はかなり魅力的なので、人柱案件としては面白そうです。