Cervéloが新型S5を正式発表しました。ツール・ド・フランス2022で既にTeam Jumbo Vismaが使用しており、大活躍を見せたワウト・ファンアールトも使っていたモデルですが、ツールが閉幕してからの詳細発表となりました。
以下、公式サイトや海外メディアからの情報を集約しました。
公式 Cervélo S5
出典 Cervélo says the new S5 aero bike is “simpler, faster and easier to live with” – Bikeradar
出典 First ride review: new Cervelo S5 is simpler and faster – Cyclingtips
よりシンプルにより速く正常進化
- タイヤクリアランスは実測で34mmまで対応(完成車ストックタイヤはVittoria Corsa TLR G 700x28c)
- 空力抵抗は前モデルのS5に比べて65g減少
- 65gは48km/hでの8.45ワットに相当し、このうち5ワット強はReserve 50/65ホイールセットによるものと思われる
- チューブの表面積が増えているにもかかわらず先代S5よりもほんのわずかながら軽量化されている(詳細な数値は不明)
- Shimano Ultegra 12-speed Di2とReserveの新型52/63ホイールを搭載した56cmのテストバイクはペダルレスで8.03kgだった
- SRAM Force eTap AXS搭載のテスト用完成車はサイズ56cm・ペダルレスで8.29kgだった
- 2020年にUCIが行ったフレームデザインの緩和を受けて、ヘッドチューブやボトムブラケット形状に手が加えられ、シートチューブとトップチューブの交差部にはより大きい補強三角形が見られる。チューブ後方のシェイプもより攻撃的なものになっている
- シートポストは15mmオフセットのものが使用される。現行の25mmシートポストも使用可能
- ハンドルとステムについては現行S5と互換性はない
- ステム固定用ボルトは従来と異なり、すべて同じ長さになり調整が簡単になった。6°のノーマルステムのように動作する
- 伝統的なステアリング管はなく、フォークはテンショニング・ロッドと大きいボルトでアッパー・ヘッドセットベアリングを通して保持される仕組み
- スタックハイトは付属のスペーサーを使用することで30mm上下可能
- ハンドルの取り付け方法も簡略化され5°の回転幅がもうけられた
- 見た目とは裏腹にハンドルではバー下部の小さい溝からケーブルが外側に出て、バーテープで隠される
- 電動コンポのみに対応する
- フロントディレイラーマウントは取り外し可能で1xでもセットアップできる
- ボトムブラケットはBBRight
- ディープなエアロチューブやワイルドなコクピット・セットアップからは骨がきしむような鈍重なライドフィールを予想していたが、乗ってみるとすぐに軽さと機敏さ、反応性の良さに驚いた
- よりエアロでない他のバイクと同じような柔軟性や快適性があるとは決して言えないが、ラフな田舎道でもスムーズに走れて驚いた。これはタイヤ幅が広くなったせいもあるだろう
- サイズ48〜58まで、トレイル長は56.1〜56.2mmに収まるようヘッドアングルが調整されている
- 完成車カラーはブラックまたはサファイア・ホワイトの2パターンがあり、フレームセットではレッドの「Tiger Eye」も選べる
- 価格は次の通り:
Shimano Dura-Ace Di2版が$13,000
SRAM Red eTap AXS版が$13,000
Shimano Ultegra Di2版が$9000
SRAM Force eTap AXS版が$9000
フレームセットが$5500
公式動画もめっちゃカッコいい
下は公式のプロモーション動画です。かなり手の込んだ、紋切り型表現が少なめの力作で個人的にはかなり楽しめました。ずっと見ていたくなるタイプの映像作品。VはVelocityのV! 動画自体もスピード感が溢れます。ユンボ・ヴィスマの勝利でVictoryのVにもなりましたね。あのV字側のコクピットはツールでもよく目立っていました。
仕様面ではコクピットまわりの整備性がだいぶ良くなっているらしいのと、シートチューブとBBまわりの補強三角形のボリュームが目を引きますね。フレームセットでも本日の為替レートでは約75万円と高価ではありますが、結構売れそうな気がします。完成車にもう少し明るいカラバリもあったら嬉しいですね。1ドル100円以下になったら私も1台欲しいところです。