6月26日に開幕するツール・ド・フランス2021。これに合わせデンマークのテレビ局が制作した番組プロモーションが秀逸な内容で海外で話題になっています。1分2秒の心温まるこの作品、まずは是非ご覧下さい。
スネ毛を剃り突き出たお腹を無理に引っ込めようとするおじさん、恐らくこれまで見せたことのないジャージ・ヘルメットの正装姿で娘の前を通り過ぎます。この娘さんの「やだ…」という感じの当惑と嫌悪が入り混じったような表情が何とも言えません(名演技)。しかし「これが本当の俺だ」と言わんばかりのお父さん、誇らしげな様子です。
別の男性はガレージでシートを持ち上げると、舞い上がったホコリの下に現れたのはWレバー(ダウンチューブレバー)時代のクロモリのロードレーサー。かつてこれに乗りまくっていた時より30kgほど体重は増えていそうですが、かつての愛車を眺めながらおじさんの目には数多くの思い出が甦っていそうですよね。
こちらの男性は電動アシスト・カーゴバイクの子供連れ主婦を鬼の形相で抜いていきます。その後も久々のビンディングペダルに苦戦するおじさん等が現れます。
動画の締めの言葉は”så ruller vi igen”(そして私達はまた乗りはじめる)。現役でロードバイクを楽しんでいる層以外にも「休眠中」のサイクリストにもツール・ド・フランスを見てもらおうという作戦ですが、品質の高いプロモーション動画だと思いました。
今年のツールはブルターニュ地方のスタートで(本来はデンマーク・コペンハーゲンのグランデパールが予定されていましたが、2020年のサッカー欧州選手権が延期されたため変更を余儀なくされました)、第1ステージは6月26日のブレスト〜ランデルノー。7月18日のシャトゥー〜パリまで21ステージ。
第11ステージではモン・ヴァントゥを2回上って下りフィニッシュ。イスラエル・スタートアップネイションのクリス・フルームも紆余曲折ありましたがマイケル・ウッズのサポート役で出場が決定しました。今のうちに視聴環境を用意しておきましょう。