人気の中華コンポブランドL-TWOOから近日中に12スピード電動コンポが発売されるそうです。China Cyclingがプロトタイプの使用感をYouTube動画で公開しています。
カーボンのeRXは650ドル・アルミのeR9は500ドル
以下、動画の概要です。
- L-TWOO eRXは完全電動で油圧ディスクブレーキ式(リムブレーキへの言及なし)
- シフター・フロントディレイラー・リアディレイラー・ケーブル類のみの提供となる
- シマノの最新Di2同様、シフターはワイヤレスだがフロントディレイラー・リアディレイラー・バッテリーはケーブルで接続される
- シフターの電源はCR2032ボタン電池
- シートポストに内蔵するバッテリーはフロントディレイラーとリアディレイラーに接続され、リアディレイラーがマスターとなりフロントディレイラーと通信するタイプ
- 2×12に対応する(11スピード以下の互換性については言及なし)
- 昨年同社が発表した油圧RXに似ているが少し洗練されている
- ブレーキレバーはあまり長くない
- シフティングのロジックはShimano Di2に似ている
- ブレーキは大きく改善されており、指1本でも問題なく使える
- シフティングは反応が非常に速く、キビキビした動作である
- eRXのレバーはカーボン製で、後からアルミ製レバーのeR9も出る
- シフトアップ・シフトダウン用のボタンが2つある
- ブラケットポジションからは人差し指が届かないので小指で操作する必要がある(プレゼンターは手が小さいため。多くの人には問題ないだろうとのこと)
- フロントディレイラーはオートトリム機能あり
- テスト時は50/43, 11-32の12スピードカセットを使用した
- シマノ・スラム等、12スピードならどのメーカーのカセットとチェーンリングにも対応する(テスト時はSunraceカセットとKMCチェーンを使用)
- 15人で試乗を行ったが、チェーン落ちやシフトの問題を経験した人はいなかった
- 価格はR9のアルミバージョンが約500ドル、ハイエンドのRXが650ドル前後
- Panda Podiumというサイトで近いうちに発売される
- チェーンの保持力はかなり強い(プロトタイプなので製品版の仕上がりは今後またレビューする)
- 実測重量はRDが275.5g, FDは139g, シフターは222/223g, システム重量が1319gになる
- 最新のDura-Ace Di2より約300g重いが、Di2 105より少しだけ軽い計算になる
シフト性能自体は合格、ブラケットは手が小さい人には使いにくいかもしれない、ブレーキは普通に良し、という感じでしょうか。駆動時間や信頼性・耐久性については現時点では全くわかりませんが、カーボンレバーのeRXが650ドルだとすると日本円で8.5万円くらい。
シマノの12スピードDi2シリーズと、シフター・リアディレイラー・フロントディレイラーの合計重量を比較してみましょう。
- L-TWOO eRX 1319g
- Dura-Ace Di2 R9270 1019g
- Ultegra Di2 R8170 1179g
- 105 Di2 R7170 1326g
Di2 105より7g軽いようですが、ほぼほぼ同じ重さに合わせてきた感じがします。SRAM Force AXS, Rival AXSよりも軽くなっています。