コンチネンタルが今年、満を持して発表したGrand Prix 5000のチューブレスバージョン。ラインナップされているのは700×25, 28, 32と650×28の4種類ですが、Bikeradarに700×28のミニレビューが掲載されています。
出典 Continental Grand Prix 5000 TL 28mm tubeless tyre review
その中で執筆者は、このタイヤはめやすい、と書いているのですが、コメント欄で多くの異論が寄せられていておもしろいので紹介します。
Zipp, Roval, Reynoldsでははめやすい。HUNTとの相性は悪い
次のようなことが書かれています。
これら(GP5000 TL 28mm)をZipp, Roval, Reynoldsの、内径19.5mm〜24.5mmの様々な幅のチューブレスリムに装着してみたが、いまのところ取り付けが最も簡単な部類に入ることがわかった。
するとコメント欄には次のような反応が。
- はめるのが簡単だって? 僕の場合はまったくそうじゃなかった。700Cx25だけど相当難しかったよ。ただ、一度はめられたら本当にいいタイヤだと思った
- このタイヤを簡単にはめられたなんて、あなたはとてもラッキーだったと思う。私もContinental GP5000 TLが好きだけれど、HUNTのアルミホイールにはめるのは悪夢のようだった
- いろいろなチューブレスタイヤを何本もはめてきたけれど、これは断然いちばん大変だった。シュワルベのマラソン・プラスよりもきつい!
- 装着についての意見には同意できない。これをDT SwissのR411リムにはめた時は何時間も汗だくになって作業した。緊急時に道路脇でチューブを入れられるわけがない。これをはめるタイヤレバーの動きに耐えられるチューブなんかない
- 多くの人がHUNTのホイールで苦労しているのは面白いね。レイノルズのホイール2セットとDT Swissのホイール1セットにこれをはめたけどとても簡単だったよ
- はめるのが簡単? 冗談だろう? 700Cx32をHUNT Carbon Aero 50にはめるのはひどい悪夢だったよ。他の人達と同じように、問題があった時に道路脇でタイヤを外すことを考えると恐ろしい気がした
- あなたはこのタイヤ本当にテストしたの? しなかったんじゃないか。これは信じられないほどはめにくいタイヤだよ。パンクしたって道路脇でチューブを入れられない。これを使っている人を他に3人知っているけどみんな同意見だ
- 25CをENVE 3.4 SESディスクにつけたけど、難しくなかったし、他のチューブレスと同じようにジャストフィットでシュワルベと大体同じだよ
- ENVEホイールにつけるのは問題なかった。普通のタイヤよりは大変だけれど、それほどひどくはない
- はめやすいだって? ありえない! ビードが上がりにくい? 僕はそうでなかったよ!
リムによる
GP5000 TLはハメにくいタイヤだ、と一概には言えないかもしれませんが、コメント欄を見るとHUNTのホイールで苦戦している人は多いようです。ちなみにモデルにもよりますが、HUNTのアルミホイールはKINLINのリムを使っているものが多いようです。
一方、記事執筆者が試したZipp, Roval, Reynoldsの他、ENVEわりとはめやすそうに思われます。DT Swissについては製品によってかなり違う印象です(正反対の意見が寄せられています)。
コメント主の多くはホイールやリムのメーカー名や製品名を書いていないので、若干もったいないと思いました。あとは定番のMavic, Campagnolo, Fulcrum, Shimano等のホイールでどうなのかも気になるところです。実際に使われている方、どうでしょう?
はまった後の満足度は高いらしい
とはいえ装着に苦労したという人でも、タイヤの性能自体には満足している人が多いです。また一度はめた後は外すのはそれほど大変ではなかった、という声も。はまりさえすればあとは天国、という感じでしょうか。
私はまだGP5000 TLを試していませんが、以前コンチネンタルのCompetitionというチューブラータイヤで同じように大変な思いをしました(大変、というか、悪夢…いや、地獄でしたw)。
GP5000 TLについては、コンチネンタルはシーラントの使用を推奨してはいるものの、構造的には「チューブレス・レディ」ではなく「チューブレス」です。つまりシーラントなしでも空気がもれないよう、空気保持層があります。
そのため超軽量なタイヤではありませんが、恐らく気密性を確保するためにビード部をきつめに作っているのかな、とも思いました。そのせいか(そのおかげで?)ビードはどちらかというと上がりやすいようですね。
私はいまHUNTの650Bホイールが届くのを待っているのですが、このタイヤを使うのは当分遠慮しておきますw でも、いつかFulcrum Racing 3 DBで試してみるつもりです。
備考:製造公差が大きい?
amazonのGP5000 TLページに、はめやすいものときついものがあった、という報告が寄せられています。もしかするとロットが安定していないのか、それとも製造が難しいタイヤなのかもしれないですね。
はめにくい・はめやすいタイヤのリスト
CBNやTwitterで「GP5000 TLをはめにくいタイヤ・はめやすいタイヤ」について多くの情報をいただいたので下にまとめてみました。情報ありがとうございます(読み落としたものがあったらすみません)。
- ALEXRIMを使った手組ホイール:泣きそうなくらいはめにくかった
- Bontrager Aeolus Pro 5:初回はハメるのにタイヤレバー3本必要だったが2回目は伸びたのか若干楽だった(タイヤレバー2本は必要 GP5000TL 25c)
- Campagnolo BORA WTO 60:簡単に入った(5000TL 25c)
- Campagnolo Shamal Ultra 2way-fit C17:最後のところをタイヤレバーを使うだけで余裕ではめられた
- Campagnolo Shamal Ultra 2way-fit C17:困ることなくはめられた
- Campagnolo Shamal Ultra 2way-fit C17(2016年モデル):IRC推奨の方法に従ってかなり頑張った結果、2本とも装着できず
- DT Swiss:シマノのイベントのDT Swissのブースで5000TLとの相性は悪いと聞いた
- GIANTのカーボンホイール:楽々だった
- HUNT(モデル名不明・カーボンディープリム):すんなりハマる
- Mavic Open Pro UST 19c:はめたそばから外れていって、トゥーストラップで固定するも無理(5000TL 25c)
- Mavic(モデル名不明):片側から大変だった
- Mavic Comete Pro SL UST:タイヤレバーを折りそうになりながら過去最高に苦労したので、Mavic USTとの相性は良くない気がする
- Shimano WH-RS60 TL:7barまで入れたらビードが外れた
- TOKEN konax pro:数時間格闘した。指が取れるかと思った
同じShamal Ultra 2way-fit C17でも正反対の情報が寄せられています(ハメにくいという報告は2016年モデル。マイナーチェンジがあった? それともタイヤの個体差?)。また同じHUNTでも製品によって違うようです。
どうもタイヤごとの個体差もあるようなので、情報が錯綜している感もありますが、どちらかというとハメにくい、という声のほうが多いです。GP5000 TLは「タイトめに仕上がっている」のは間違いないと言って良いでしょう。