CBNにキャットアイのライト新製品AMPP500(型番HL-EL085RC)のレビューが投稿されています。投稿者はrinreyさん。非常に有益な内容なのでご紹介いたします。
CATEYE AMPP500
そもそもAMPP500とはどんなライトでしょうか。昨年の8月に当サイトで紹介記事を書いていますが(CATEYEがライト新製品 AMPPシリーズを海外発表)、本記事執筆時点では、海外においてAMPP400, 500, 800, 1100という4種類の「AMPP」ラインナップが販売されています。
一方、日本国内で発売されているAMPPは現時点ではAMPP500のみとなっています。
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ローモードでのランタイムが3時間
rinleyさんはレビューで次のように評価されています。
前述のとおり、本製品はローモード(250ルーメン)でのランタイムが3時間しかありません。VOLT800や400のようなカートリッジ式バッテリーモデルならともかく、走行途中でのバッテリー交換ができない一体型モデルでこのランタイムの短さは使用用途を選びます。
使用によるバッテリーの劣化や冬季のバッテリー性能の低下を考慮すると、毎日決まったコースを走る通勤ライド向けでしょう。
個人的にはローモード(250ルーメン)をミドルモードとして、その下にローモード(100ルーメンでランタイム8〜10時間程度)を設定して欲しかったです。
レビューではCATEYEの人気ライトVOLT800やVOLT400との関係もよくわかるのでこちらも是非読んでいただくとして、やや乱暴にまとめると
- VOLT800やVOLT400と比べてランタイムが格段に短い
- バッテリーはカートリッジ式でないので予備を持てない
- 配光や明るさは決して悪くはないもののVOLTシリーズに比べて特別に良いとも言えない
という感じでしょうか。価格帯が近い同社製の他のライトと比べて特別に秀でた何かがあるとは言えない、しかしランタイムは短い、となると、どうもこのAMPP500を積極的に選ぶ理由が見つからない、という気がします。
立ち位置が近い製品との比較
VOLT400, VOLT800, GVOLT70といった他の製品と実勢価格や駆動時間を表にして比べてみます。
AMPP500 | VOLT400 | GVOLT70 | VOLT800 | |
---|---|---|---|---|
実勢価格 | ¥4,947 | ¥5,316 | ¥5,049 | ¥10,358 |
Hi駆動時間 | 1.5時間 | 3時間 | 7時間 | 2時間 |
Mid駆動時間 | n/a | 8時間 | 9.5時間 | 3.5時間 |
Low駆動時間 | 3時間 | 18時間 | 40時間 | 8時間 |
各ライトの「ミドル」や「ロー」の光量や配光は横並びで比較するのが難しいのですが、少なくとも「ローの点灯」でどのくらいの駆動時間があるか、というのはスペック的に多くのユーザーが注目するポイントです。
これを見る限りAMPP500は常時点灯させるのであればどうやっても3時間しか持たないということになり、そこはやはり微妙に見えます。
rinleyさんのレビューにあるように「毎日決まったコースを走る通勤ライド向け」の製品と考えると良さそうなのですが、そうすると場合によってはVOLT800に匹敵するような明るさのAMPP500よりも、より市街地で使いやすいGVOLT70を選んだほうがランタイムの面では良いのではないか、と思ってしまいます。
価格帯的にはVOLT800がワンランク上ですが、AMPP500, VOLT400, GVOLT70がほぼほぼ同じような値段なので多くの人はどれを買ったらいいのか悩むのではないでしょうか。
勿論GVOLT70もカートリッジ電源を搭載しているわけではなく、Lowが他の製品に比べてかなり暗かったりするのですが、都市部での通勤では問題なく使えるレベルです。
自転車通勤、ということを考えるとGVOLTG70やVOLT400のほうが使いやすいような気がするので、AMPP500を積極的に選ぶ理由というのがよく見えてこない感じです。
本製品は決して悪い出来ではないのですが、購入の決め手になりような特徴が乏しく、どうにも中途半端な印象が拭えません。
「VOLT800や400という定番モデルがある中で、なぜあえて本製品を選ぶのか」
この問いに、私は明確な答えを導き出す事ができませんでした。
私も同感ですが、読者の方はどう思われますでしょうか。
キャラが立っていない
私はまだAMPP500を使っていませんが、もし光量や配光の傾向が言われているような感じであれば、やはり同じ感想です。どうも「キャラが立っていない」という気がします。キャットアイのウェブサイトを見ても、何が誰に向いているのかがわかりやすく書かれているとは言えません。ユーザー層が見えてこない、という感じです。
ただ、もし「キャラが立っていない」としたら、あるいは「日本のユーザーが求めているものを出せていない」としたら、キャットアイ側にも事情があるのかもしれません。同社はグローバル展開していますから、世界各国の法的要件を満たす必要があります。
日本市場で確実に「受ける」製品を作っても、ドイツでは法律の問題で売ることができない、ということもあるでしょうし、かといって各国ごとにラインナップを増やすと様々なコストがかさむでしょう。その結果思ったより数が売れなかった、となると問題になるでしょう。
CATEYEの新製品はよく「斜め上」だなどと言われますが、「微妙な」製品が出てしまうのは同社がグローバル企業であることにも起因しているのでしょうか。
ちなみにGVOLT70をはじめとするGVOLTシリーズ(国内ではGVOLT70のみ発売)は、「StVZO」に対応したライトです。
“Straßenverkehrs-Zulassungs-Ordnung”の略。ドイツの「道路交通規則」
歩行者に配慮した親切配光のGVOLT70は、もともとドイツのこの法的要件を満たすために生まれたライトなのでした。結果的には日本でも好意的に受け止められているライトですが、果たしてAMPPシリーズはどういう経緯で、何を狙って開発された製品なのでしょうか。
また、AMPPシリーズとVOLTシリーズを併売していく理由も個人的にはよくわかりません。AMPPとGVOLTシリーズは横方向への配光にこだわっているという特徴もあり、もしかするとノーマルのVOLTシリーズは今後廃盤になっていくのだろうか、という気もなんとなくしています。
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