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Cannondale Topstone Carbon Leftyは存在しない問いへの答え? 【海外サイクリストの反応】

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キャノンデールからTopstone Carbon LeftyとそのE-BIKE版であるTopstone Neo Carbon Leftyが発表されました。

最大のウリは勿論Slate以来の再登場となる片持ちのLeftyフォーク。クイックリリースでブレーキキャリパーを取り外せるシングルクラウンのこのフォークはトラベル量30mm。King Pinシステムと合わせると「フルサス(的な)グラベルロード」となります。

Cannondale Topstone Carbon Lefty 3

Cannondale Topstone Carbon Lefty 3 @ Cannondale

ホイールが700Cでなく650Bがチョイスされているのも特徴です(最大クリアランスは700X40または650Bx48。いわゆるロードプラス的なタイヤ幅に対応)。

この新製品については世界中の各メディアから一斉に紹介記事・PR記事が発表されているので、本記事では「海外のサイクリストがこのバイクをどのように受け止めたか」を観察していきたいと思います。

どんな人を想定したバイク?

まずはCyclingtipsの本製品紹介記事から。

出典 Cannondale Topstone Carbon Lefty review: Suspension makes it better

読者が次のようにコメントしています(※大体の意訳です)。

このフルサスペンション(もしくはフルサスペンションっぽい)グラベルバイクを実際買うのはどんな人なのか、どんなふうに使うのか本当に興味がある。メーカーは恐らくカスタマー像を持っているのだろうが、ジャーナリストがこれをクールだと思っているだけではうまく行かないんじゃないかと思う

これに対し記事執筆者は次のように返信しています。

私がこのバイクを「クール」と思うかどうかは関係ありません。このバイクは乗ってみるとスゴいし、純粋でシンプルですよ。舗装路ではベストでないのは明白ですが、オンロードとオフロードのミックスがよりMTB寄りになるような地形ならこのバイクはかなり有意義だと思います

と、このように海外のどのメディアでも目立つのは「このバイクはどんなサイクリストを想定しているのだろうか」という素朴な疑問と一種の戸惑いのようなものです。

インスタでは否定的な意見が目立つ

インスタではやや否定的で攻撃的な意見が目立ちます。好意的な意見も勿論、散見されはするのですが、ほぼ8対2、いや9対1の割合でネガティブな感想が多いように見えます。

下は@pelotonmagazineのInstagram投稿へのコメントから。

  • ノー
  • なんで? ねえなんで?
  • 俺の好みじゃないな
  • (Leftyは)消えたままであるべきだった
  • 何のために? スカルペルを買えばいいじゃん!
  • 俺たちの次のダウンヒルバイクが見つかったようだな!
  • このバイクはキャノンデールが製品開発にあたってフォーカスグループを使った調査をしていないことの証明だ。この投稿のコメント欄の95%がこのバイクを見たくないと言っている
  • キャノンデールはもうやめてくれないか? 誰もこんなゴ○は欲しくないんだ
  • アンチ(haters)が多いね。僕は好きだし、これを乗り回したいルートがいくつかあるんだ
  • 自転車メーカーはマウンテンバイクを焼き直してるだけじゃないか?
  • このフォークは醜い… 僕が好きな自転車の正常な美学をすべてぶち壊している… でも人それぞれだけどね
  • この自転車は劣っているとは全く思わない。面白いし、他と違っているし、ちゃんとしている。その上で言うと、(Leftyは)完全な独自規格だし、存在しない問いへの答えだと思う
  • このバイクはSlateのように投げ売りされるだろう。見掛け倒しのバイクテクノロジーだ

下は@cyclingtipsのInstagram投稿へのコメントから。

  • これよりもクロスカントリーMTBを買うよ
  • エンジニアを自宅待機させるとこういうバイクが出来上がる
  • このバイクのすべてが気に入っているが、彼らが何と言おうとあのフォークは決して信頼しない。私には見た目も奇妙で愚かに見える

下は@ridecannondaleのInstagram投稿へのコメントから。

  • ひどい間違いのように見える
  • これはドロップハンドルのハードテール(MTB)じゃないのか?

と、中にはかなり辛辣なコメントが目立ちます。

新しいものへの拒否反応

30mmとはいえ立派なストロークを持ち、かつ片持ちのLeftyフォークは当然他のどのメーカーにも見られない仕様です。キャノンデールは他にもHeadshokのような独自規格が有名ですし、記憶に新しいところでは、オープン規格化されたとは言えあのBB30の提唱者でした。

常に何か新しいことをやろうとするメーカー・ブランドという感じで、そこに魅力を感じる人もいれば大きい抵抗感を持つ人もいます。自転車の世界はどちらかというと後者が多いでしょうか。

個人的には好みの問題を置いておくとして、最近のロードバイクは言わずもがな、グラベルロード新モデルもメーカー各社ペイントとロゴがなかったら一般人には違いがわからないくらい似たような外観になってきているので、こういう尖った新製品が出るのは良いことではないかと思います。

Leftyフォークの好みは別として、このバイクがどんな地形やシチュエーションで本領を発揮するのか・できるのかは興味が湧くところではあります。上のキャノンデール公式動画のような環境で(撮影地はオーストラリアのようです)、ハードテールMTBとこのTopstone Carbon Leftyを乗り比べできたら何かわかるかもしれませんね。

Topstone Carbon Lefty。それは存在しない問いへの新しい答えなのか。それとも新しい世界を見せてくれる革新的なバイクなのか。信じるか信じないかはあなた次… いや真面目な話、乗ってみたいですねw 日本でもいい感じの場所で試乗会とかあれば嬉しいですね。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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