Zwiftのステアリング機能がワールド全域で使用可能に 初の公式対応ハードは「Elite STERZO Smart」

Zwiftにステアリング機能が登場したのは昨年2019年10月初旬でした。ほんの一部のコースだけ、そしてハンドル動作の検知にはスマホの加速度センサーとZwift Companionアプリが必要と、まだまだ実験段階色が濃い機能でした。

2019年10月にベータ公開されたZwiftのステアリング機能

2019年10月にベータ公開されたZwiftのステアリング機能

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しかしこの度、未だベータ版ではあるものの(FutureWorksの一部)Zwiftの全てのワールドとコースでステアリング機能が有効になり、一部のレースでも使えるようになったそうです。ただし本機能の使用には対応ハードウェアが必要です。

この記事を書いた後にレースでのステアリング機能は無効化されたようです。まだいろいろ実験中・調整中と思われます

Elite STERZO Smartが最初のハードウェアに

ステアリングに必要なハードウェアですが、現時点ではEliteの「STERZO Smart ステアリングブロック」という製品一択になります。今後各社から対応製品が続々と出てくるものと思われますが、これがステアリング対応の記念すべき初ハードウェアとなります。

勿論、Zwift以外のインドアサイクリング・アプリもステアリング機能を実装すればこのハードが使えることになるでしょう。

しかしステアリングを実現するための”Turn Protocol”はオープン規格ではないため、今回の場合はZwiftとEliteの間でのみ機能する通信規格になっているそうです。今後このプロトコルがどうなっていくか気になるところです。

またこのステアリング機能については、ZwiftとEliteは約10ヶ月間の排他的契約を結んでいるらしく、他のハードウェアメーカーがステアリング対応品を出すのは当分先のことになりそうです。

価格は$109.99

Elite STERZO SmartとZwift側のステアリング機能について、主に下のサイトから得られた情報を集約してみます。

参考 ELITE STERZO SMART (ELITE公式サイト)
参考 ELITE STERZO SMART STEERING BLOCK (Zwift shop)
参考 Hands-on: Zwift Rolls Out In-Race Steering with Elite Sterzo Smart (DC RAINMAKER)

  • STERZO Smartは回転機能を備えた電子ライザーブロック
  • 外見はノーマルのSTERZOと同じである
  • STERZO Smart本体はBluetoothとANT+の両方に対応しているが、現在Zwift側ではBluetooth通信のみをサポートしている
  • STERZO Smart本体内部の角度の解像度は0.1°刻みで、左右36°までハンドルを切れる(34°という話もある)
  • 自動リターンシステム(※オートセンタリング機能)があるのでステアリングをやめるとハンドルが初期ポジションに戻る仕組み
  • 底面にはスリップ防止ラバーがあり安定的に動作するだけでなく床も傷付かない仕様
  • 最大対応タイヤ幅は56mm
  • バッテリーは単4電池3本で600時間駆動(500時間という話もある)
  • 価格は$109.99(本記事執筆時点のレートで11,514円)
  • Zwiftでは「道路のセンターラインから道の端までの間」で好きなラインを取れる
  • ドラフティングしたい時など好きな人の後ろに付ける
  • 逆に付かれたくないライダーがいれば撒ける
  • 方向転換は可能だがコース外に出ることはできない。クラッシュする・させることもできない

Zwiftとの接続方法ですが、アプリ起動時の「デバイスと接続」画面左下にステアリングのアイコン(アクセサリー・ウィジェット)が現れる模様です(DCRAINMAKERの記事が詳しい)。ただ筆者が試してみたところ8月7日時点のMac版アプリではそのアイコンは表示されませんでした。Sterzo Smartが起動していないと出ないのでしょうか?

Zwiftとの接続は現在のところBluetooth Smart経由のみとなりますが、ANT+での通信も年末までの実装が予定されているそうです。

STERZO Smartとのペアリングが完了すると(ハンドルを少し動かせば信号を発するらしい)これまでステアリング機能を試すことができたRepack Ridge以外の全てのルートで有効になるそうです。しかし上述のように、レースではまだ全面展開されてはいません。

Zwiftはステアリングという新しいスキルが要求される段階に

さて、このステアリング機能はレースで特に本領を発揮するものと思われます。DC RAINMAKERによると完成度は非常に高く、集団でのコーナリング時に内側のラインを突いていくとラクに前に出られたそうです(ステアリング機能を使っていないライダーはZwiftのデフォルトのラインを走ることになります)。

ドラフティングも最大限活用できるため、ルールの整備も必要になるとは思いますが、今後はZwiftのレースで勝つためにはステアリングと「展開を読む」スキルが要求されることになりそうです。

なおステアリングを止めるとアバターは「最後のラインに留まったまま」になるため、気が付くと誰の後ろにも付いていずドラフティング効果が得られないまま走り続けることになるそうです。

ちなみにRepack Ridgeと違って、ステアリングをやめればハンドルが初期位置に戻るので最初から最後までハンドル操作をする必要はありません。

ヒルクラ派ならKICKR Climb?

STERZO Smartは約110ドルと安いので、Zwiftでレースを楽しんでいる方は間違いなく「買い」のデバイスになるでしょう。たぶんみんな買うんじゃないでしょうか。

しかしWahooの斜度再現装置・KICKR Climbと同時に使うのは無理そうですね。ヒルクライム派・レクリエーション派ならこちらを選んだほうが楽しめそうです(というか、使い分ければ良いのか)。

WahooやTacxなどが昨年から販売を開始したスマートバイクでは恐らく近い将来、ファームウェアアップデートなどでボタンによるデジタル・ステアリング機能が有効になるものと思われます。

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