コンポーネント

11速のSRAMメカシフターで12速Eagleリアディレイラーを引くための改造キットがRatioから登場

イギリスのRATIO TECHNOLOGYが「11スピードのSRAMメカニカルシフターで12スピードのEagleリアディレイラーを引くための改造キット」をリリースしました。

例えばSRAM RED 11スピードのメカニカルシフターで(ブレーキはメカでも油圧でもOK)、MTB用のXX1 Eagle 12スピード・リアディレイラーを引けるようになります。

公式 12 Speed Upgrade Kit – Ratio Technology

キット内容と対応製品

このキットは11スピードのRED, Force, Rival, Apex, Sシリーズのブリフター用です。リアディレイラーはXX1, X01, GXのメカニカルが必要になります。同梱されているのは12スピード用のインデックス・ラチェット、長いアクスル(ボルト)、3Dプリンターで出力した強化ナイロン製のケーブルフィン、サークリップ、ケーブルアジャスターとなっています。シフターとリアディレイラー、両方の改造が必要になります。

Ratio Technology 12 Speed Upgrade Kit

© ratiotechnology.com

リアディレイラーのアウターケーブルが最低でも70mm確保できるフレームで使えます(下図参照)。ここだけ注意しましょう。

Ratio Technology 12 Speed Upgrade Kit

© ratiotechnology.com

メカニカルブレーキの場合の改造手順

RED, Force, Rival, Apexレバーでブレーキがメカニカルの場合の改造手順が下の動画で解説されています。工具はドライバー、ヘックスレンチ、トルクスレンチ、ニードルプライヤー等ごく一般的なものを使用します。

手順は以下。ステップバイステップで解説されているので特に難しくないと思います。

  1. フードとクランプを外す
  2. カバーを外す
  3. ブレーキアジャスターを緩める
  4. アクスルを外す
  5. ラチェットを交換する
  6. アクスルを交換する
  7. カバーを戻す
  8. フードとクランプを戻す

油圧ブレーキの場合の改造手順

RED, Force, Rival, Apex, Sシリーズのレバーでブレーキが油圧式の場合の改造手順が下の動画で解説されています。

手順は以下。

  1. フードとクランプを外す
  2. カバーを外す
  3. アクスルを外す
  4. ラチェットを交換する
  5. アクスルを交換する
  6. カバーを戻す
  7. フードとクランプを戻す

リアディレイラーの改造

リアディレイラーはケーブルフィンの交換が必要です。

  1. サークリップを外す
  2. SRAMのケーブルフィンを外す
  3. Ratioのケーブルフィンを取り付ける
  4. サークリップを交換する

価格と納期

この12 Speed Upgrade Kitの価格は£41.25、日本円で約5,600円。現在メーカーサイトでは在庫切れですがバックオーダーが可能で、10月30日に入荷予定ありだそうです。

支払いはクレジットカードまたはPayPalが使えます。国際発送もしていますが発送先に日本を選ぶとなぜか送料が表示されません。在庫が復活したら選べるようになるのかもしれませんが、本当に欲しい方はメーカーに質問してみると良いでしょう。

改造内容としては、簡単とは言えないかもしれませんが、カンパニョーロ・シフターのラチェット交換をしたことがある方や、リアハブ・フリーハブを分解したことのある方なら特に無理なくやれるものだと思います。

勿論、Eagleリアディレイラーや12スピードカセット(と対応ハブ)、12スピードチェーン・チェーンリング等を揃える必要がありますが、メカニカル派のグラベル・シクロクロス乗りの方でワイドレンジカセット・12スピードを楽しみたい方は試してみてはどうでしょうか。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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