タイヤ・チューブ

René Herse Fleecer Ridge TC 700×55はノイズキャンセリングが特徴のグラベルタイヤ

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René Herse Cycles(旧Compass Cycles)のグラベルバイク用タイヤ、Fleecer Ridge TC 700C x 55(29″ x 2.2″)。2021年のDesign and Innovations Awardのロードコンポーネント部門でタイヤとしては唯一受賞するなど、高い評価を受けているようです。このタイヤの最大の特徴は「ノイズキャンセリング」です。

Fleecer Ridge TC Tire

© renehersecycles.com

公式 29″ x 2.2″ (700C x 55) Fleecer Ridge TC Tire – René Herse Cycles

ノブが出す音が次のノブの音を打ち消す

このノイズキャンセリングについて同社公式サイトには次のように書かれています。

Fleecer Ridgeは荒れたコンディションではノビータイヤのようにグリップします。舗装路では、よじれることなく常に同量のラバーが路面に接地する、大きく戦略的に配置されたノブのおかげでスリックタイヤのように転がります。

Fleecer Ridgeはノイズキャセンレーションを搭載した世界初の自転車用タイヤです。千鳥状のトレッドブロックはオーバーラップするノイズ周波数を生み出し、それらが部分的にお互いを打ち消します。この機能はあまりに革命的なので私達は特許を取りました。

つまり、ちょうどノイズキャンセリング・イヤホンやヘッドホンのように、ある音波に対して逆の位相の音波を発生させて騒音を打ち消すのと原理的には同じ仕組みのようです。

Bicycle Retailerとのインタビューでは、René HerseのオーナーJan Heine氏は次のように語っています。

あるノブが地面をヒットする時の周波数が、次のノブのそれを打ち消すようにノブを配置しました。ノイズキャンセリング・ヘッドホンと同じアイデアです。部屋の中が静かでなくとも、音波をスムーズにする周波数を発生させるのです。ただし、どんな周波数が発生するのかは(タイヤの場合は)あらかじめ分かっているので、(ヘッドホンとは違って)パッシブな仕組みです。

確かにノブの大きいブロックタイヤで舗装路を走るとものすごい音がしますよね。グラベルバイクでその音が気になるユーザーのために開発されたものと思われますが、発想自体は面白いですよね。需要がどのくらいあるのか気になるところ。

ちなみにこのタイヤ、René Herseの他のタイヤ同様、日本製です。メーカー名は記載されていませんが、同社は長らくPanaracerに生産を依頼しているのでこの「ノイズキャンセリング・タイヤ」にはPanaracerの技術も入っているのかもしれませんね。

ラインナップ

Fleecer Ridge TC 700C x 55はケーシングの厚みによって4つのオプションがあります。

  • スタンダード 650g
  • エクストラライト(走行性能重視の軽量バージョン) 595g
  • エンデュランス(スピードと快適性を維持しつつサイドウォールを強化したバージョン) 665g
  • エンデュランスプラス(エクストリームな状況を想定した究極のサイドウォール強化) 700g

どのモデルもフォールディングビードでチューブレスレディ。最大空気圧はチューブレス・チューブドともに55 psi (3.8 bar)。推奨リム内幅は17 – 40 mm(フックレスの場合は+1mm)。

タイヤ実測サイズは内幅21mmリム使用時に約56 mm。23mmリムの場合は約57mm。さらにエクストラライトの場合は+1mm、チューブレスでの使用時は+0.5mmとあるので、エクストラライトを使う場合はフレームやフォークのクリアランスをよく計測したほうが良さそうです。

カラーはスタンダードとエクストラライトがタンサイド、エンデュランスとエンデュランスプラスがダーク・タンサイドとなっています。米国定価は$76.00 – $94.00で、同社サイトからも購入できます。日本へも発送可能で送料は$27.75〜となっています。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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