業績不振でブランドの身売りが続いていたフランスのTIME。下の記事でもお伝えしたように、ペダルについては現在SRAM傘下のブランドとなっています。
SRAMがTIMEのペダル部門を買収 パワーメーターペダルへの布石か?
SRAMがTIMEのペダル部門を買収したそうです。Bikerumor等海外メディアが伝えています。 出典 SRAM buys TIME, adds road & mountain bike pedals to their line-up w...
そのSRAMがTIMEペダルを生産する工場をポルトガルに開設したそうです。
出典 SRAM opens TIME pedal factory in Portugal – Bicycle Retailer
サプライチェーンのコンパクト化も目指す
以下、元記事の概要です。
- SRAMは7月29日、ポルトガルのコインブラに新しいTIMEのペダル工場を公式にオープンした
- この工場では年間20万ペアのペダルを製造し、11月末までに25の新しい雇用を創出する
- 新施設の敷地面積は6500平方フィートだが、すぐにでも12000平方フィートまで拡張できる
- この工場では最終的にハブやホイールも製造される
SRAM本体の製品は台湾で製造されるものが多いようですが、元記事ではポルトガルで生産することによる「サプライチェーンのコンパクト化」のメリットについても触れられています。より少ない人件費で、かつ輸送コストやコロナのような伝染病による物流遅滞のリスクを低減できる場所となると、欧州では東欧に加えてポルトガルも正解の一つなのかもしれませんね。
ZIPPホイールも将来はポルトガル製に?
ところで「最終的にハブやホイールも製造される」という部分も気になるところ。SRAM傘下のZIPPホイールもポルトガルでの生産が視野に入っているということなのでしょうか。ZIPPは現在、廉価版が台湾製造です。
ZIPP 303 Sは台湾製造で1300 USD。フックレスリムはカーボンリム界におけるプレスフィットBB !?
ZIPPから303 Sという新しいチューブレス専用ホイールが出ました。「S」はSpeedのSで、302ディスクの後継モデルという位置付けなのですが、このホイールについては考えさせられるところが多いです。 というわけで一緒に観察していきましょ...
TIMEは2016年にフランス・Rossignolグループに買収された後、同じフランスのE-BIKEスタートアップ「WhaTTfornow」に売却されて大きい話題になりました(詳細は下の記事を参照)。
ロシニョールがTIMEの全事業をフランスのE-BIKEスタートアップに売却
そのカーボンフレームでロードバイクの世界を牽引・席巻してきたフランスの老舗TIME。同社が2016年にロシニョールに売却されて以来、販売成績が奮わずブランドが危機にさらされていることは今年の3月にお伝えしました。 関連 TIMEの昨年の売上...
しかしこの契約は最終的には締結されなかったらしく、TIMEのフレームとバイクビジネスはフランス=アメリカ系の投資・マネジメントグループのCardinal Cycling Groupが今年の春に買収しています。フレーム本体についても前向きなニュースを聞きたいところですね。
▼ 関連記事: 膝や足首の故障に悩んでいる方は一度TIMEのペダルを使ってみると良いかもしれません!
TIMEのロードペダルが向いているのはこんな人
ロードバイク用のペダルとして私が最初に使ったのはシマノのSPD-SLでした(グレードと型番は忘れました)。その後デュラエースも含めていくつかの同社製SPD-SLを試したのですが、あるとき右足首のくるぶしあたりに痛みを感じるようになり、その後...